地域密着型コミュニティFM放送をインターネットラジオで聴く方法

ここまで紹介してきたインターネットラジオの「radiko.jp」や「らじる★らじる」は、都道府県をサービスエリアの単位とする「県域FMラジオ局」のインターネット版です。これに対して、市区町村をサービスエリアとしているのが「コミュニティ放送局」です。市区町村という地域密着のラジオ局だけに、そこに流れる情報も地元の細かな生活情報が中心。今回はそんなコミュニティ放送のインターネットラジオについて紹介しましょう。

阪神大震災を契機に生まれたコミュニティ放送局

コミュニティ放送は、県域FMと同じ周波数帯を使って放送されるFMラジオです。市区町村や第3セクター、地元の企業などが中心になって、その市区町村だけをカバーするような狭いサービスエリアを対象に、生活情報や音楽などを放送しています。そのため、県域FMよりも公共性が強く、地方公共団体の広報窓口としても利用されることが多く、ひとたび災害がおこれば、街の人々に災害情報を伝える手段としても活用されます。

もともと、15年前の阪神・淡路大震災を契機に全国各地で盛んに開局されるようになったコミュニティFM。市区町村という狭いサービスエリアだけに、災害時にはテレビや県域FM局がカバーできないような、被災者の安否や避難所、ライフラインの復旧情報、炊き出しのスケジュールといった、きめ細やかな情報を提供できるという特徴を持っています。

2011年3月の東日本大震災では、震災直後から臨時災害放送局として、被災した東北の各地に続々と開局。既存のコミュニティFM局の一部も臨時災害放送局となり、生活情報を中心に音楽やバラエティ番組を放送しています。臨時災害放送局の一部は、その役目を終えてすでに閉局したものもありますが、2011年4月現在、全国のコミュニティFM局は246局(日本コミュニティ放送協会調べ)にも上っています。

コミュニティFMもインターネットラジオで聴ける!

こうしたコミュニティFM局の放送は原則として市区町村がサービスエリアですが、地域の情報を全国に知ってもらうといったことや、東日本大震災では復興支援の意義もあり、多くのコミュニティFM局がインターネットでサイマル(同時)放送を行っています。これらのインターネットラジオは、各コミュニティFM局のホームページにあるサイマルラジオのバナーをクリックしたり、「コミュニティサイマルラジオ協会」が開いているホームページから希望の局を選んだりすることで聴くことができます。

また、 このコミュニティFMのサイマルラジオは、スマートフォンで聴くこともできます。アンドロイドマーケットから「サイマルラジオfor Android」をダウンロードしてインストールするだけ。「radiko.jp」と異なり受信地域の制限もなく、インターネット環境があれば全国どこでもコミュニティFMを聴くことができます。

全国のサイマル放送を行っているコミュニティFM局が一覧できる「simulradio.jp」。リストの中から希望のラジオ局を選んで、それぞれにある「放送を聴く」をクリックすると、Windows Media Playerが起動して放送を聴くことができる。

AndroidスマートフォンでコミュニティFM局のサイマルラジオを聴くことができるアプリ「サイマルラジオfor Android」。放送局の一覧から希望の局を選び、各局の画面が開いたら「放送を聴く」をタップすれば放送が聴ける。タイムテーブルなどの情報を見ることもできる。

インターネットラジオは、ラジオ放送をデジタル信号にしてインターネット経由で受けることで、クリアな音質で楽しめるのが最大の特徴です。また、インターネットの豊富な情報量を生かして、番組表や番組の内容、今流れている楽曲名といったたくさんの情報を、ラジオを聴きながら楽しむこともできます。

さらに、こうした普段の番組やスポーツ、音楽を楽しむだけでなく、イザという時には重要な情報源として頼りになるのがインターネットラジオなのです。

2011/12/26