住民必見!「地震ザブトン」がまた進化した。VR搭載でマンション内の揺れを疑似体験。

地震観測のプロがつくる地震動シミュレーター「地震ザブトン」と、設計のプロが手掛ける「SYNCVR」のコラボレーションが実現。高層マンションや高層オフィスのVR空間で、揺れと被害を手軽に疑似体験できるようになりました。体験レポートをご紹介します。

「地震ザブトン」が進化! VR空間で揺れによる被害を疑似体験できる

2014年に取材した初期の「地震ザブトン」。設定された地震動に連動して、実際に揺れを体感できる装置は、とても画期的でした。

「地震ザブトン」は、白山工業株式会社が開発した、多種多様な地震の揺れを再現する地震動シミュレーターです。マンション・ラボでは、これまでにも地震の揺れの恐ろしさを疑似体験できる「地震ザブトン」を取材してまいりました。

地震を侮るな!地震ザブトンで多種多様な揺れへの対策を考える

今回のSYNCVR搭載機では、マンションの部屋の中、しかも階数、建物の構造形式(耐震構造/制振構造/免震構造)によって異なる揺れが、あたかもその空間の中にいるかのように体験できるということで、ますます期待大。
では、早速体験してみましょう!

「本棚が倒れてくる!」SYNCVRでマンション室内の地震被害を体験してわかったこと

従来の地震動シミュレーター「地震ザブトン」にVRゴーグルを装着して、その空間にいるかのように地震の揺れを体感できます。

まずは、以下のような条件で体験スタート。

【地震の想定】
・震源の規模:マグニチュード7.9(南関東地震)
・揺れの強さ:震度6強(東京都港区六本木の地表面)

【マンション版体験メニュー】
・RC造7階建ての最上階居室における耐震構造/免震構造の揺れの違い
・RC造22階建ての最上階居室における耐震構造/免震構造の揺れの違い
 
(1)7階・耐震構造(2)7階・免震構造(3)22階・耐震構造(4)22階・免震構造の順番で体験しました。

7階・耐震構造の体験画面。体験者は、画面の部屋の中のソファに座っています。右上の小さい画面が、体験者が見ている視点。次に体験した22階のSYNCVR空間では、バルコニーから六本木の街並みが見えて、とってもリアルでした!

次第に揺れが激しくなっていく室内。部屋の中のペンダントや家具の揺れを必死で確かめます。座っているソファのすぐ隣に本棚があって心配だなーと思っていたら、激しい揺れで本棚がこちらへ倒れてきました(22階・耐震構造の場合)。仮想空間とわかっていながらも、思わず自分の体をかばってしまう没入感。テーブルの上の食器や植物はすべて落下。これが本当の地震だったら、室内はかなり危険な状況!

個人的には、モデルルームでこの体験ができたら、購入する部屋の階数や価値観が変わりそうだな〜と思いました。

「ディスプレイが!袖机が!あらゆるものが襲ってくる」高層オフィスのVR体験も怖い

同じ南関東地震が発生した想定で、高層オフィスビルの揺れ体験もしてみました。こちらは、耐震構造のオフィスビル7階。VRでは、自分の席でパソコンのディスプレイに向かっている状況で地震が発生します。画面中段左の赤いアバターが自分の位置を示し、体験者の顔の向きに合わせてキョロキョロと動くのも面白い。

【地震の想定】
 マンション版と同様

【オフィス版体験メニュー】
・SRC造7階建ての最上階居室における耐震構造/免震構造の揺れの違い
・S造23階建ての最上階居室における耐震構造/制振構造の揺れの違い

揺れが激しくなると共に、ディスプレイが目の前に倒れて、座っている可動式のイスや袖机がガンガン動き回ります。「体がぐわんぐわん持っていかれちゃう〜」「きゃー、デスクに打ち付けられちゃう!」と、実際に痛みは感じないけれど、動きはメチャクチャリアル。これが実際に起こっていたら、かなりの怪我を負っているはずです。

オフィスは、パソコン、ディスプレイ、袖机、スチール書棚、コピー機など、地震対策していなければ、人間を襲う危険なモノだらけなんだ!ということを痛感しました。

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2019/12/04