ご自宅の災害食(非常食)は、どのくらい備蓄していますか?
いつのまにか賞味期限切れになっていませんか?
今回は災害食についてお話します。
災害食を備蓄していますか?
防災意識の浸透により、飲料水については備蓄しているご家庭が増えてきたように感じます。しかし災害時に食べる災害食についてはどうでしょうか?
皆さんのご家庭では、家族分の災害食を備蓄されていますか?
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→[地震対策・水の備え]マンションで1家族に必要な飲料水の備蓄量は? |
長期保存する災害食のトレンドは、水・お湯・調理不要タイプ
最近の災害食は、以前の製品よりかなり進化しています。
トレンドは、水・お湯・調理不要のタイプ。スタンディングパックのレトルトで、容器もいらず、開けてすぐに食べられます。もちろん長期保存が可能です。
ただし災害食は、しっかりとした濃い味付けが多いようです。大量に買いだめする前に、事前に試食して、好みの味付けなのかどうかを確認することが大切です。

私が監修した「そのまま美食ご飯」シリーズと「HOZONHOZONおいしいごはん」シリーズ(横浜岡田屋)は、長期保存食の中では薄味で食べやすいタイプ。5年間の長期保存が可能です。
濃い味付けの災害食には、シンプルなスープ類を組み合わせて
最近はスイーツやパンなどの多彩な種類の災害食が出ています。とはいえストックするのは、万一のときに備えて、お腹にたまるご飯やパンなどの炭水化物の災害食になりがちです。
濃い味付けの炭水化物を食べていると、少し淡泊なすまし汁やコンソメスープが欲しくなってきます。災害食を備蓄するときには、シンプルな味付けのインスタント味噌汁やスープを組み合わせてストックしておくとよいと思います。
「家庭内流通備蓄」+「災害食」で、長期のマンション内被災生活を乗り切る!
以前から私は、家庭でふだん食べている食材を多めにストックして、消費したら買い足すというルーチンを繰り返し、災害時に活用する「家庭内流通備蓄」を提唱してまいりました。
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→食べながら備える!国崎流「流通備蓄」のススメ |
災害時には、電気は7日、上下水道は30日、ガスは60日前後使えないおそれがあります。ライフラインが使えない災害時に、ふだん食べているものが食べられると心が落ちつきます。
ご家庭では、冷蔵庫の中にある食品や「家庭内流通備蓄」している食品をメインにして、ときに手軽で便利な災害食を取り入れていくのがよいと思います。マンション内被災生活で1週間ライフラインが使えないとして、どんなメニューの組み合わせで食べるのについても考えておきたいですね。
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→国崎流「流通備蓄」のススメ:1週間分の非常食メニュー |
家族で、マンションの防災イベントで、災害食の試食会を!
ご自宅でもマンションでも、災害食やレトルト食品・缶詰を大量に購入する前に、まず試食会をしてみましょう。
マンション・ラボ編集部でもおいしい防災備蓄食を見つけるために以下の記事で試食会をしていました。
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→「備蓄食」からおいしい「美蓄食」へ。 いつもの「ウマイ」を、もしもの元気にしよう!~大試食会レポート~ |
こんな風に家族やマンション住民同士で試食会をして、実際に食べてみれば、自分たちの好みに合った食品が見つけられるはずです。
被災時には、あたたかいものや、いつも食べ慣れている味を口にすると、心まで豊かな気持ちを取り戻せます。この機会に、万一の被災生活で活用できる災害食や「家庭内流通備蓄」について、もう一度考えてみましょう。
2018/06/11