マンションでも緊急地震速報の訓練をしてみましょう

緊急地震速報の一般向け提供開始から、今年で10年目を迎えました。
いまでは当たり前の存在になってきた緊急地震速報ですが、改めてその存在の意義と避難行動について考えましょう。

11月1日午前10時に緊急地震速報の訓練が実施されます

気象庁では、平成29年11月1日(水)午前10時00分頃に訓練用の緊急地震速報を配信し、全国的な訓練を実施※いたします。

気象庁 緊急地震速報の訓練(平成29年11月1日)(外部リンク)
※訓練用の緊急地震速報は、テレビ・ラジオの放送や、携帯電話・スマートフォンの緊急速報メール(エリアメール)には流れません。(一部のコミュニティFM等を除く)

この機会に、ぜひご自分のマンションでもご家族と一緒に、速報を聞いたらどういう行動をとるのか訓練をしてみてはいかがでしょうか?

地震の際は、「1まず低く、2頭を守り、3動かない」という「シェイクアウト訓練」で安全確保行動を身につけます。当日は、お住まいの自治体でも訓練が行われると思いますので、確認して参加してみてください。

5秒でできる防災行動を、シチュエーション別に考えてみる

以前からお話しているように、緊急地震速報を聞いてから地震が起こるまでの5秒間で、ひとつの安全確保行動がとれます。10秒後と言われたら、ふたつの行動ができます。
しかし日頃訓練をして行動を予想していないと、肝心なときに動けません。
マンションのキッチンで、寝室で、リビングで、緊急地震速報を聞いたらどう行動するのか、あらかじめ決めておくと、悩むことなく行動できるはずです。

マンションで緊急地震速報を受けたら? 5秒でできる10の防災行動

もし、車の運転中に地震が起きたら?車の避難行動

我が家では、緊急地震速報が流れたら、家族それぞれがすぐ行動します。反射的に安全行動がとれるかどうかが、命運を決めます。
特にお住まいのマンションの部屋の中ではどの部屋が、背の高い家具や危険な物がなくて安全な場所なのか、安全エリアを定めておけば悩むことなく、そこで安全確保ができます。

避難行動が恥ずかしがらない! 率先して安全確保行動を!

外で緊急地震速報が配信されたとき、まわりの人々が何もせずに呆然とスマートフォンを見つめているという状況をよく見かけます。慌てふためく必要はありませんが、誰も何もしていないので、自分だけ避難行動をとるのが恥ずかしいと思っていないでしょうか?
しかし「キャー」と叫んだり泣いたりする行動は、まわりに不安を伝染させてパニックを起こしてしまいます。

私は電車内でも講演先でも、外で緊急地震速報を聞いたら、まず「地震が来る」ということを声に出し、自分の安全確保行動を見せてまわりの方にも行動を促します。マンション内では、ご両親が率先して家族に声をかけて行動してください。

希有な防災技術、緊急地震速報を活用しないともったいない

緊急地震速報は、我が国で開発された世界でも稀な技術です。緊急地震速報を発信するために、ここまで数多くの地震計を国土に設置している国は、他にはありません。
「誤報が多い」「信用出来ない」という声を聞くこともありますが、批判する声は目立ちやすく、評価する声は表だって聞こえにくいのが常です。

緊急地震速報という技術は、突然生まれたのではありません。関係機関が地道な努力を積んで一歩一歩あゆんできた結果生まれてきた技術であり、現在も精度を高めるためにたゆまぬ努力が行われています。

実際、震度4以上の予測地域で観測震度との誤差が1階級以内だった割合(予測精度)は、全体的に改善の傾向にあり、平成27年度には当初の目標だった85%を達成しています。

私達もこの技術をしっかりと活用していかねば、もったいない結果となります。
まず私達自身が、緊急地震速報を聞いたら安全確保行動をとること、その行動を徹底したいものです。

2017/10/31

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


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