災害時のマンション内被災生活でもノロウイルスなどの感染症予防の備えを

避難所では、ノロウイルスやインフルエンザなどの感染症が起こるとあっという間に大勢の人に感染してしまいます。マンション内被災生活でも、感染症予防を考慮しておく必要があります。

熊本地震の避難所でもノロウイルスなどの感染症が猛威を振るう

2016年の熊本地震の避難所では、ノロウイルスやインフルエンザなどの感染症の疑いがある人が100人を超えました。南阿蘇村の避難所では、本震の1週間後にノロウイルス(感染性胃腸炎)患者が集団発生して、10人以上が救急搬送されました。

集団生活を営む避難所では、衛生管理の徹底が責務です。ノロウイルスが発生した避難所では、感染をそれ以上広げないために、衛生管理の徹底措置が行われました。それまでは仮設トイレから帰って来た靴を履いたままで避難所に出入りしていましたが、避難所内の土足厳禁を徹底。また床に寝ているとホコリやウイルスを吸い込みやすいので、段ボールベッドを導入。早い段階で仮設手洗い場を設置して、手洗いの徹底を指導しました。

避難所は、物資不足、断水、停電によって思うように手洗いすらできず、元々衛生面では問題が起こりがちな環境です。すべての人々が意識的に衛生面に注意しないと、あっというまに食中毒などの感染症が発生します。

災害時だからこそ気をつけたい!食中毒対
熊本・大分地震への支援と、いますぐできる防災習慣を身につける!

共有部分が避難所になった場合に徹底すべき衛生対策

もし災害時にマンション内被災生活になったら、集団生活の衛生対策まで考慮されている管理組合の方々は少ないのではないでしょうか? しかし災害時にはエントランスホールなどの共有部分を避難所として活用する可能性があります。また防災トイレの設営を行うはずです。これら共有部分の運用と衛生対策まで考えておく必要があります。

ノロウイルスなどの感染症が流行しているいまだからこそ、もしこれが災害時に発生したらという視点で、集団生活の衛生管理について一度具体的に考えてみてください。

避難所の衛生環境ガイドラインは、厚生労働省のページから閲覧できます。このガイドラインが、マンション内被災生活の衛生環境づくりの参考になるはずです。

衛生環境ガイドライン(厚生労働省)「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」について(外部サイト)

熊本・大分地震に学ぶ!マンションの共用部分を避難所として活用するなら?

マンション内被災生活で感染症を防ぐために必要な備蓄品

マンション内被災生活で、衛生管理を徹底する場合、以下の3つのシーンが考えられます。

・共有部分で過ごす場合の衛生管理
・災害用トイレの使用方法と衛生管理
・食事配給時の衛生管理

これらシーンで必要な衛生管理のための備蓄品も、マンション全体で備えてあれば安心です。

・手洗い用除菌剤(水がなくても消毒できるタイプ)
・塩素系消毒液
(消毒液がなければ水500mLに対してペットボトルのキャップ2杯分の家庭用塩素系漂白剤を混ぜる)
・凝固剤(吐瀉物処理用)
・使い捨てビニール手袋
・使い捨てマスク
・ビニール袋(処理した吐瀉物や使ったものを1回毎に捨てるために用いる)
・新聞紙またはペーパータオル

これらは備蓄するだけでなく、実際に感染者が出た場合に使用する方法を訓練しておくとよいでしょう。首都直下型地震などが起こったら、感染者をすぐに救急病院へ搬送することはできないかもしれません。

想像力を駆使して、さまざまな問題に対処できる力を養うことで、マンション全体の防災力が増します。ぜひ管理組合の皆さんで、防災活動の一環としての感染症対策について話し合ってみてください。

2017/02/24