不審者がマンションに入って痴漢行為!事件になったときの対応は?

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今回は、読者の方からのご相談を紹介します。オートロックをすり抜けて一緒に入ってきた不審者が、エレベーター内で女性に痴漢行為を働いたというものです。

オートロックを一緒に入ってきた不審者がエレベーターで痴漢行為!

オートロックをすり抜けて入ってくる不審者への注意は、これまでにも再三警告してまいりました。

オートロックでも不審者侵入に注意!エントランスの防犯対策
マンションのエントランスで出会った人が居住者か不審者かわかりますか?

しかし不幸にも、こうした事件が起こってしまった場合、どのように対処すればいいのでしょうか?読者のご相談事例をもとにアドバイスします。

読者からのご相談

マンションの掲示板に、不審者がマンションに侵入したというチラシが貼り出されていました。深夜に帰宅した住民女性が、エントランスのオートロックを解錠すると同時に不審者が一緒に入ってきて、同乗したエレベーターで痴漢行為を働いたという事件です。

女性は、一緒に入ってきた不審者を住民と勘違いし、最初エレベーター内で「何階ですか?」と声かけまでしていたそうです。

女性は警察に連絡。事件後に防犯カメラでチェックすると、カゴ内にいる男性が女性に近づいている犯行現場が映っていましたが、顔までは認識できなかったようです。

このような事件が起きたときに、住民として、マンションとして、どのような対応をすればいいのか、詳しくアドバイスいただけますか?

オートロックの使用ルールの徹底を!

オートロックの解錠時に一緒に入ってくる人をマンション住民と勘違いすることはよくありますが、以前の記事で紹介したように、以下のルールを徹底しましょう。特に女性が深夜帰宅したときは、必ず以下のルールを徹底してください。

【不審者の侵入を防ぐオートロックの使用ルール】

(1)居住者以外の人と、一緒にオートロックの出入りをしない(居住者かどうか不明な場合も、同じ)
(2)オートロックを解錠しようとしている人を追い抜いて解錠しない
(3)出入りする人に注意して、挨拶などの声がけを行う(相手の行動をよく観察し、「お先にどうぞ」と声掛けをして居住者かどうか見極めます)

エレベーターに一緒に乗らない

住民かどうかわからない状態で、男性と一緒にエレベーターに同乗してしまったことも残念な行動でした。オートロックを過信しすぎていると、エレベーター内の犯罪の可能性につながります。
被害者の方はエレベーター内で声かけをしているにも関わらず、犯人は深夜ということもあって犯罪行為に及んだのでしょう。

オートロックのすり抜けに対抗するには、「エレベーターで絶対に一緒に見知らぬ人と同乗しない」ことを徹底して自衛に努めていただくしかありません。

マンションのエレベーター防犯まとめ

事件の発生後は、警察、管理組合、町内会へ情報共有を!

今回のことは残念な結果になりましたが、事件後すぐに警察に通報された行動は良いことでした。
管理組合の方でも警察に協力して防犯カメラ映像を提供されたそうですし、チラシで住民への情報共有もしっかりと行われています。

このあとは、マンションが加入している町内会へも情報を共有し、地域全体で犯罪情報を共有すると良いでしょう。

たとえば、夜道が暗いようであれば、町内会から自治体へ街灯の増設などを申請してもらえます。また、町内で同じようなヒヤリ・ハット事件がなかったのか調査してもらうことも可能です。

今回のような事件になっていなくても、何か怖い思いをしたとかいうことがあれば、110番する前に相談にのってくれる警察相談専用窓口#9110もあります。相談すると、所轄の警察などに連絡をしてくれます。「110番の前に#9を付けて相談」と覚えるとよいでしょう。

警察相談専用電話 #9110

夜道で誰かにつけられていた気がする、不審な車がスピードを落としてついてきたなど、何か変な気がしたら、犯罪の予兆かもしれません。一度相談してみてください。もしかすると、他にも近隣で同じような目に遭った方がいるかもしれません。

夜道の自己防衛策

夜道での女性の自己防衛策には、以下のようなものがあります。

・防犯ブザーをいつでも鳴らせる状態で持つ

防犯ブザーを握っていつでも鳴らせる状態にしておきましょう。日中でも人通りが少ない道、夜道、いつでも警戒心をもって歩くようにしてください。

・携帯電話で家族と喋りながら帰宅する

駅から自宅に帰るまでのあいだ、家族と携帯で喋りながら歩くのもひとつの方法です。いまどこにいるのかという居場所もわかりますし、万一何か起こったときにもすぐ家族が駆けつけられます。

但し携帯電話で友達とお喋りしながら歩くのは注意力が散漫になり、不審者に狙われていても気付くことができない可能性があります。あくまでも現在位置と安全を知らせるために使ってください。

・防犯カメラの性能の見直しも!

今回のご相談者のマンションでは、防犯カメラに犯人が写っていたにも関わらず、映像がいまひとつ不鮮明だったという話がありました。

せっかく設置している防犯カメラが、こういうときに使えないのは、著しく信頼性に欠けます。防犯カメラを高性能なものに替える、別の位置に新しく設置するなどの改善策も検討されるとよいと思います。


自分の住んでいるマンションで犯罪が起こったというのはショックなことです。今後二度と発生させないという気持ちで、住民一丸となって予防措置を考えましょう。

※写真はイメージです

2016/02/08

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


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