ママ連携!見守りツールの活用や「きょろきょろ運動」で防犯の推進を

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小さな子どもが巻き込まれる犯罪が増加しています。マンションでできる見守りアドバイスや、便利な見守りツールをご紹介します。

マンション内でもママさん同士で子どもの見守りを

マンションコミュニティには、子育てママが多いはず。ママ同士で協力して子どもを見守り、大人の見守りの目をマンション内で増やすことが、防犯につながります。

マンションのエントランスホールやプレイルームで、一人で遊んでいる子どもを見かけたら声をかける。夕方5時を過ぎても遊んでいる子どもがいたら、早く家に帰るように促す。ちょっとした声かけが、マンションの防犯になります。

特に、駐輪場は死角も多く、犯罪の発生率が高い場所です。出入りする大人が、防犯面に目を配るだけでも犯罪抑止につながります。子どもを持つママならではの視点で、危険な場所や死角をチェックし、管理組合や管理会社に防犯面での対応を促しましょう。

不審者を立ち入らせない!マンション駐輪場・駐車場の防犯対策

子供の見守りツールの活用とSOS対策

ところで、最近は、携帯各社やセキュリティ会社から、子どもの見守りケータイや端末サービスを各種提供しています。子どもは成長とともに行動範囲が広がり、友達や一人で過ごす時間が増えていきます。そんなときあると安心なのがこうしたサービスです。

携帯各社のサービスは、安価で手軽にサービスを受けられますし、セキュリティ会社のサービスは、緊急時にかけつけてくれるという安心感があります。見守りサービスに何を求めるかによってほしい機能が異なるので、ご家庭でよく話し合って比較するとよいでしょう。

私は小学生の息子に、ドコモの子ども向けスマートウォッチ「ドコッチ」を持たせています。これは、携帯ではなく、子ども用の腕時計型の見守りツールです。簡単な定型メールの送受信、GPSによる現在位置の見守り、SOS発信などができます。過去にさまざまなタイプを利用しましたが、これは腕時計なので、ポケットに入れていて遊んでいる最中に落とすこともなくなりました。

見守りツールは子どもに持たせるだけで安心せず、たとえば、SOSが届いたとき、どのように行動するのか?事前に家族で話し合って運用ルールを決めておくことも大切です。

我が家では、家族3人がいつでもメッセージを受け取れるようにしています。万一子どもからSOSが届いたら、GPSで位置情報を確認して、一番近い場所にいる家族が駆けつけるように決めています。もし誰も駆けつけることができなかったら警察に連絡します。

SOSが届いたときに誤作動かどうかを判断できるよう、ふだんからGPSチェックを行い、GPSの精度や子どもの行動範囲を把握しましょう。いつもの公園や遊び場所を把握し、そこから離れた場所にいるときには連絡を入れるようにします。

私も、子どもが間違って操作してSOSが発信されたことがありますが、すぐに近くにいる家族に連絡をとり、無事を確認しました。子どもも、SOSの後にすぐ家族が反応したことに安心したようです。このことから、たまには訓練としていざという時の対応を確認しあうのもよいと思います。

そして、安心な見守りツールに頼り切ることなく、基本的には子どもが出かける前には、保護者に目的地や帰宅時間を連絡する、困ったことがあったときの対応や助けを求める先などを確認するなど、日頃から子どもとのコミュニケーションを深めましょう。

マンション住民による見守り「きょろきょろ運動」の推進を!

マンション自治会や地域コミュニティーで、夜間の防犯パトロールをすることがあります。時間を決めてみんなでパトロールするのはもちろん大切ですが、異なる時間や異なる視点で、子どもにとって危険がないか、無理のない防犯パトロールを習慣化するのはいかがでしょうか?

現在、私が提唱しているのは「きょろきょろ運動」です。

すべての大人が、外出中に子どもを見かけたら、周囲に不審な人や危険がないか、きょろきょろまわりに目を配ってあげるだけのシンプルな活動です。

早朝や深夜、休日出勤など就労スタイルが多様化している社会で、日中の見守りパトロール活動でカバーできない時間や曜日を、みんなでカバーするというのが目的です。ほんの少し気にかけるだけで、それが大きな抑止になると思います。マンションの中でもそれができたら理想です。

マンション住民がそれぞれのライフスタイルにあわせて、異なる時間帯や異なる場所で「きょろきょろ運動」を実践してくれれば、こんなに頼りになる見守りはありません。

デジタルツールに加えて、住民の見守りで、同じマンションに住む子どもたちが安全に安心して過ごせるようにしたいものです。

マンションの管理組合や子育てママさんグループに情報をシェアして、ぜひ、今日から、子どもの安全に関心を持って、まわりをきょろきょろしてみてください。

2015/12/18

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


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