もし地震災害で家財が破損したら?考えておきたいマンションの保険

被災者が支出した経費のトップは「住宅の建設、購入費」

地震や土砂災害などの自然災害によって、家屋が半壊・全壊したり、家財が破損した場合に備えて考えておきたいのが、生活再建のための手立てです。
内閣府の「被災者生活再建支援法 平成19年度調査」によると、住宅を再建した世帯が支出した経費の中では「住宅の建設、購入費」が56.3%で最も多く、その金額は「2,000万円以上」が38.2%となっています。

内閣府 被災者生活再建支援法 平成19年度調査
http://www.bousai.go.jp/taisaku/seikatsusaiken/chousa_h19.html

マンションのローン半ばで自然災害に遭った場合、生活再建のために住宅を購入すると二重ローンを抱える事もあり得ます。また災害に持ちこたえて、建物が無事でも、室内の家財が破損して使えなくなる場合もあります。
建物と家財の両方が保障される保険に加入しているかどうか、いま一度ご自分のマンションの保険や共済を確認してみてはいかがでしょうか?

災害に備える保険・共済は建物と家財が保障対象になっていますか?

マンション購入者の多くは、損害保険会社の火災保険に地震保険を付帯したり、共済の自然災害補償付火災共済などに加入されたりしていると思います。住宅ローンを組んだときに加入している火災保険では、建物のみの契約の場合が多いかもしれません。

新しいマンションでは、国の基準に則った免震建築物の場合は、地震保険の割引制度などが用意されていますので、安い掛け金で地震保険に加入できる場合もあります。

再確認したいのは、建物と家財の両方に保障対象になっているのかどうかです。

また、土砂災害についても補償される火災保険もありますので、水災保障の内容についてもあわせて確認しましょう。たとえばゲリラ豪雨や土砂災害で車が水没した場合、ふつうの自動車保険では保障されません。車両保険の種類によっては保障されますので、こちらも現在の契約内容をチェックしましょう。

万一に備えて、家財リストと貴重品リストを作成しましょう

家財保障は、どのくらいの金額が適正なのか、家族数や住戸の大きさも含め、個々の家庭によって変わってくるかと思います。損害保険会社や共済のサイトで、住宅・家財保障の必要保障金額などの目安を提示していますのでそれを参考にしてみてはいかがでしょうか。

万一に備えて、家電製品や家具を購入した際に、金額と購入日付を記録して家財リストを作成するのもおすすめです。特に高額な商品は家財リストに入れておきたいですね。

また、銀行やクレジットカード、各種保険、健康保険・年金番号などの貴重品リストもあわせて作成しておけば、災害だけなく盗難などに遭った場合にも役立ちます。貴重品リストのテンプレートは、以前の記事でも紹介していますのでご利用ください。私も、貴重品リストを肌身離さず持ち歩いています。

万が一の時に役立つ「サバイバル・カード」と「貴重品リスト」

家財リストや貴重品リストを作成する際には、氏名(漢字・アルファベット表記)、住所、電話番号、生年月日など、個人を特定する情報は記載しないように注意してください。また紛失しないように取り扱いも気をつけましょう。


災害への備えだけでなく、事故や盗難などの万一の出来事に備えようとする危機管理意識を常に持っていれば、迅速に行動することができます。保険の保障範囲や家財リストなどはふだんおろそかにしがちな部分ですが、ぜひこの機会に取り組んでみてください。

2015/02/23

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


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