[地震対策・水の備え]お風呂の水は使えない?マンション災害時の節水術

マンションでは、一般的な防災ルールが通用しない場合もあります。特に注意したいのが災害時の排水問題です。マンションならではのルールを理解した上で、災害時に役立つ節水術を学んでおきましょう。

災害時は「浴槽に水を貯めても排水しない」が前提

3.11の大震災以降、浴槽にお湯を貯めるようになったというご家庭も多いと思います。しかし、「震度5強以上の地震が起こったら、マンションのトイレが危ない?」でもご紹介したようにマンションで大きな地震が発生した直後は、排水をしてはいけません。上下階の排水設備が破損している怖れがあり、その確認が完了するまでは、「排水しない」ルールの徹底が必要となります。

浴槽の水をトイレ用に使おうと思っている方も多いかもしれませんが、上記の理由で排水できない時は、トイレの水も流してはいけません。さらに浴槽の水を一杯にしておくと、余震の揺れで水が溢れ排水してしまう可能性もあります。

マンションの場合にはとにかく、災害時に排水しないことを前提に水を活用しなければなりません。いまのうちから生活用水を最小限におさえるための節水術考えておく必要があるのです。

災害時に知っておくべき節水知識

実際災害が発生した際に、飲料や生活用水をどう使うのか?どうやって排水しないで済ませられるのか?具体的に想定してみると、どのくらいの水がどのように活用できるのかイメージしやすくなるでしょう。

節水効果のある備蓄食品は、レトルト食品

備蓄食品でも、食事の都度お湯を使い切ってしまうカップラーメンよりは、温めに使ったお湯を何度も利用できるレトルト食品の方が、節水効果があります。また、そもそもお湯を使う必要のない缶詰などの備蓄食品も、災害時には役立ちます。

うどんを茹でたお湯は、洗濯から掃除、最後の一滴まで活用する

麺類を茹でた水は、洗濯や掃除にも使いましょう。下着や衣類の汚れた箇所だけをつまみ洗いする、床の拭き掃除に活用するなど、繰り返し使ったあとに、最後はプランターに流せば、一滴も排水することなく使い回せます。

麺類を茹でた水は使いまわしがきく

食器は洗わないで繰り返し使用

水が使えなくなると、食器も洗えません。お皿にラップを巻いて使う度に剥がしたり、箸やカップはウェットティッシュで拭き取ったりします。

防災・エコ両面から「おばあちゃんの知恵袋」に学ぶ節水術

たとえば昔ながらの「おばあちゃんの知恵袋」には、このように水を賢く活用する術や知識が詰まっています。こうした情報を日頃から仕入れておくと、エコ面でも防災面でも実践的に役立ちます。昔の人の知恵は、現代にも通用する防災術ですね。

「マンションで1家族に必要な飲料水の備蓄量は?」もあわせてお読みください

2011/08/17

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


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