震度5強以上の地震が起こったら、マンションのトイレが危ない?

東日本大震災から3ヶ月以上が経ちました。余震の回数は減ってはきたものの、今後も大きな余震への警戒と対策が必要です。

もしマンションで震度5強以上の地震が起こったら、注意したいのが「トイレを使わない」「生活水を流さない」ということ。配管が損傷していると、部屋に汚水が逆流する危険も!マンションのトイレが大変なことにならないためにできることをご紹介しましょう。

震度5強以上の地震発生時は、「マンションのトイレは使わない」などのルールを徹底

震度5強以上の地震が発生した場合、自動的にガス遮断やNTT災害ダイヤルなどが開始されます。震度5強以上というのは、災害のひとつの目安となっています。

その際にマンション居住者として注意したいのが、火の元の安全などはもちろんですが、意外と知られていないことが、地震による下水詰まりのトラブル。敷地内建物部分の配管や公共下水道への流出が困難となり、汚水が建物内に逆流する怖れもあります。

震度5強以上の地震発生時は排水厳禁各住戸でやるべきことは、「給水が止まっていても水を流さない」

配管が損傷している可能性がある災害の場合には、給水も止まっているでしょう。水洗トイレは断水で使用できなくなるため、風呂場の水などを利用してトイレを使用したいところですが、もし配管が損傷していたら、流した汚水が逆流することも考えられます。

トイレを使っても流さない、ポータブルトイレを使用するなど、日頃から各家庭で災害時のトイレや排水の対処方法を考えておきましょう。

マンション全体で、災害による下水破壊時の対策を決めておく

マンションの場合、各住戸でこのような注意を実行していても、他の部屋で使用した場合には、マンション全体に影響を及ぼします。マンションのトイレや台所、風呂場から汚水が逆流したという実例もあります。日頃から管理組合を通して、災害時の下水・排水の使用について、各戸での取り組みや災害時の対処方法を決めておく必要があります。

マンションだからこそ、助け合って実施できる防災対策を!

災害時にも大勢で助け合うことができるマンションだからこそ、実施できる防災対策があります。日頃から最悪の事態を想定して取り組んでいくことが、災害に強いマンションづくりにつながります。ぜひ検討なさってください。

2011/06/24

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


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