「揺れる高層住宅を守れ!」中央区のマンション防災への取り組み

集合住宅の居住者が約88%という東京都中央区。防災対策推進マンションの登録やマニュアルづくりなど、マンションの防災対策にも力を入れています。

こうした自治体の取り組みは、中央区だけでなく他の地域のマンションでも、防災対策の参考になるはずです。

マンションの多い中央区、震災時自立型高層住宅を目指す取り組み

中央区では、平成17年に「中央区高層住宅防災対策検討委員会」を設置し、高層住宅が大規模地震被災後も住宅内で継続的に生活するために必要な取組みについて事前の防災対策も含めたソフト、ハード面からの対策について調査・検討を行いました。現在は、委員会の提言を受け、各種事業を行っています。

耐火性や耐震性に耐震基準に対応しているマンションであれば、大地震が発生した際にも比較的安全ですが、ライフラインの停止など、さまざまな問題があります。

こうした問題に対処し、被災後も継続して生活できるため、中央区では震災時自立型高層住宅を目指すために必要な取り組みをサポートしています。

中央区総務部防災課 普及係長の早川紀行さんに取り組み事例をお伺いしました。

「ハード・ソフト面できちんとした防災対策ができていれば、マンションは安全な場所になるはずです」と、中央区総務部防災課 普及係長の早川紀行さん。

「中央区では、被災しても住み続けられる集合住宅づくり促進のために、他の自治体に先駆けてさまざまな取り組みを行っています。

そのひとつが、高層住宅防災対策パンフレット『揺れる高層住宅!その時あなたは…』です。DVDとパンフレットを作成してマンション居住者や管理組合、自治体に当初4〜5万部を配布し、内閣府の防災白書にも取り上げられ、区民の皆様からも大変ご好評をいただきました」

パンフレットでは、首都直下地震の被害想定、ライフラインの状況などの他、地震発生直後・1時間後・2日目・3日目…以降の時系列で、その後の生活に必要なことや対応策を具体的に紹介しています。中央区のホームページでも一部内容が閲覧できます。

本パンフレットは「備えて安心!マンション防災〜震災時にも住み続けられる高層住宅」として今年3月に内容を刷新し、中央区役所やホームページで配布・公開されています。

・高層住宅防災対策「揺れる高層住宅!その時あなたは…」
http://www.city.chuo.lg.jp/bosai/bosai/kosojutakubousai/kosomove.html

「備えて安心!マンション防災」~震災時にも住み続けられる高層住宅」


早川普及係長も、ご自身が住んでいるマンションの防災マニュアル作成に関わったそうです。懇親会や防災訓練を行い、コミュニティの防災力を高めている真っ最中だとか。

各マンションに適した独自の防災マニュアルづくりをサポート

「また、マンションでできる取り組みはないかという声が多く出たため、高層住宅の管理組合や居住者の皆さんが大地震発生に備えた活動計画や組織づくりを進めるためのマニュアル策定の手引きをパンフレットにまとめました。

マンションは、それぞれ設備が異なります。マンション毎の特性にあわせた防災マニュアルを、自ら作成していただくことが大切です。中央区は、その防災マニュアルづくりをサポートするかたちでお手伝いしています」と、早川普及係長。

実はこの手引き書は、東日本大震災が発生する2ヶ月前に完成したそうです。震災を体験した中央区のマンション居住者は、真剣に防災マニュアルの必要性を感じたにちがいありません。

また、マンション個々の特性にあわせた防災マニュアルづくりが大切だというのも頷けます。自分たちの住まいにあわせてブラッシュアップしていくことで、緊急時にその効果を発揮するはずです。

震災時活動マニュアル策定の手引き

中央区のホームページでは、このマニュアルをPDF公開していますので、中央区民以外のマンション居住者の方々もぜひご一読ください。

・高層住宅防災対策 震災時活動マニュアル策定の手引き
http://www.city.chuo.lg.jp/bosai/bosai/kosojutakubousai/manyuarusakuteinotebiki.html

次のページでは、中央区が防災マニュアル策定を手伝った、月島のタワーマンション「ファミール月島グランスイートタワー」の防災マニュアル検証訓練の様子をレポートします。

次のページ:いざ実施!防災マニュアルに則った防災訓練をタワーマンションで!

2014/04/21