楽しく参加できる子供向けマンション防災訓練~防災グッズ探検と防災ごはん作り~

みんなで防災ごはん作り

イベントの最後は、子どもたちだけで、火や包丁を使わずにできる、防災ごはん作りです。電気・水道・ガスが止まった時でも、熱源や水なしでできる料理を、自分で作ってもらいます。

今日のメニューは、「ハムチーズのりのりミニドッグ」「ひじきと野菜のまんてんサラダ」「はちみつコーンフレーク」。どれもおいしそう! 材料は、食パン、コーンフレーク、蜂蜜、ケチャップ、海苔、ツナ缶、コーン缶、ひじき缶。ほら、どこの家にもありそうな食材ばかりでしょう?

さあ、防災ごはんづくりがはじまりました!
子どもたちが作る後ろでは、お母さん・お父さんたちが心配そうに見守っていますが、子どもたちはすごく楽しそう!

調理では、包丁の代わりにハサミを消毒して使ったり、紙皿にラップを敷くと簡単に再利用できるといった、身の回りの物を工夫して使うことが、災害時にも役立つということを、子どもたちに学んでもらいました。

はさみでパンの耳をカットします。ちょきちょき、包丁より簡単だよね。

はさみでカットした水菜の上に、ひじきを載せてサラダを作ろう! プルトップ式の缶詰だから子どもでも開けられるし、作り方も混ぜるだけで簡単だね。

低学年の子どもたちには、スタッフや保護者の方がサポートします。

お次はコーンフレーク! これは蜂蜜を混ぜるだけだからとっても簡単!

子どもたちの料理ができあがるのを待っているあいだ、付き添いのお母さんたちが同じレシピを作っていました。お母さんたちも一緒に学べて楽しそう!

保護者の皆さんに、少しお話を伺いました。
こちらのマンションは、3.11後の計画停電地区で、しかも家族が帰宅した夕方5時位からの計画停電だったため、とても苦労されていたそうです。

「イベントの前に、自宅でも防災について子どもと話しましたが、なかなか家具の固定までできていませんでした」と自宅の防災の問題点を振り返るお母さん。

中には、「今回子どもが防災備蓄品をここに持ってきて初めて、備蓄品の消費期限切れに気付きました!」という方も。

「3.11の際には、私は仕事で外、子どもは学童保育でした。4時間かけて職場から歩いて帰ってきましたが、もし子どもがマンションで一人のときに地震が発生したらと思うと心配ですね」

皆さん小さな子どもたちのいる家庭ばかりですから、いざというときの不安が尽きない、そんな印象を強く受けました。

そうこうしているうちに、料理が完成したようです。
さぁ、お待ちかねの「いただきます!」。みんなの声がホールいっぱいに弾けました。

さあ、完成! では、みんなで「いただきます!」

ロールサンドをもぐもぐ。おいしい?

「ミニドッグにケチャップつけるとおいしいよ」
「コーンフレークにケチャップがあうんだ!」なんていうテーブルもあったり、子どもなりにさらにいろんな味付けを試しているチームもありましたよ。

子どもたちも、保護者の皆さんにも、楽しく防災イベントを体験していただけた様子に、スタッフ一同、ホッと一安心です。

防災イベントを終えて~参加者の皆さんの感想~

ここで、終了後に行なったアンケートの一部をご紹介しましょう。

参加者のお子様の感想

・防災料理も、防災のことも学べてよかったです。
・ クイズでいろいろなことを学べました。大きな地震が起きると、ビルやマンションでも、3秒くらいで室内の物が倒れてしまうことを知った。
・ 昔(東日本大震災)はとても悲しいことやくるしいことがあったから、今が大切と思いました。
・ 防災料理を教えてもらって、地震のときはこういう風に作るんだと思いました。
・ 包丁や火をつかわなくても料理できたのですごいと思った。
・ 災害にあったときのために非常用トイレ、水などの用意が必要だと思った
・ (家具を)固定しないといけないと思った。
・ 自分たちでも防災ごはんが作れてすごくうれしいです
・ 地震があんなにすごかったのがわかってよかったです。

保護者の方々の感想

・ 低学年の子供でも楽しく参加できる企画で良く考えられているなあと思いました。感謝しています。ありがとうございました。
・ 子どもに防災意識を持ってほしかったから参加しましたが、子どもよりも自分自身の防災・備蓄の甘さを痛感しました。家族で話し合うよいきっかけとなりました。
・ お話、映像、実物(防災グッズ探し)、クッキング、試食などにより、防災の必要性も理解し、何より楽しく参加できたのがよかったと思います。
・ 改めて地震の恐ろしさを感じました。防災を身近に考えるようになりました。家具の上下で転倒防止を一部行っていますが、すべてではないし、子どもが一人で家にいるときが心配です。
・ 当たり前のことのようだけど、あらためて学ぶことによって意識が高まってよかった。子ども一人きりの時、大人がいない時にするべき行動をもっと知りたいと思いました。
・ 小学1年生ながら、地震の怖さなどを学べたと思います。万が一のときの連絡法など話し合いたいと思います。

企画者・賛同者の防災への思いが、イベントというひとつのかたちに結実!

最後に、この防災イベントの企画に携わった方々に感想をうかがいました。

「定期的にマンションで防災イベントを行っていきたいですね」

川崎サイトシティ「フレンドリークラブ」代表 荻原様

このマンションには、まだ防災組織というものがないのですが、こうした防災イベントは定期的に開催していきたいですね。小学生向けイベントといいながらも、親が見ても見応えがありました。

それに、同じマンションの子どもたち同士や保護者同士で、新たなつながりができたのもよかったと思います。

我々理事会の担当者も、仕事を持ちながらやっていますので、今回のように企画から準備、募集、運営まですべてやっていただけたのはすごく助かりました。

募集時に各戸へチラシを配布していただいたりして、こんなきめ細かい対応は、自分たちだけではなかなか実行できなかったなと思いました。ありがとうございました。

「防災イベントを通して、マンションのつながりをもっと深く!」

放課後NPOアフタースクール 代表理事 平岩 国泰氏

これまでさまざまなアフタースクールイベントを実施してきましたが、子どもを主役にした防災イベントは、今回が初めての試みです。こうした防災イベントを、マンションの中で実施するということに意味があると思います。

学校のクラスメートと違って、同じマンションに住んでいる関係というのは、コミュニティが出来上がっているようで出来上がっていない、そんな微妙な空間です。顔は知っているけれど、話したことはない。そんな人も多いはず。

同じマンションに住む子どもたちが、ひとつのイベントに参加することで、独特の一体感が生まれたような気がします。

今後は、子どもも大人も参加して一緒に楽しめる防災イベントなどの企画もしていきたいですね。

「防災イベントをきっかけに、次につなげていただければ」

「マンション・ラボ」の運営に携わる、株式会社つなぐネットコミュニケーションズの伊藤 鳴氏

今回のイベントは、お子さんの視点から始める防災でしたが、保護者の皆様も、このイベントを通じて、防災に向き合う良いきっかけになったのではないでしょうか。

同じマンションのお住まいの皆様が、こうした防災イベントをきっかけに、お子様同士、保護者の皆様同士でつながることで、防災に必要な「コミュニティ」づくりにも活かしていくことができると考えています。

今後も機会がございましたら、ぜひこのような取り組みを継続いただければと思います。

私たちも、引き続き、マンションの防災力向上に努めていきたいと思います。

2013/04/05