マンションの内側にも防犯の目を持ち、自身の意識改革を

これまでは、主に外部からの犯罪に対するアドバイスしてきましたが、今回は、マンション内部に潜む犯罪にも対応できるような、防犯意識を養う方法をアドバイスします。

増加するマンションでの犯罪について

窃盗や子どもの監禁など、最近マンション内での事件がニュースになることが多いように感じます。マンションもひとつの共同体です。どんなコミュニティにも、犯罪は起こりうるものであり、マンションだけが怖い場所という訳ではありませんが、これだけマンションの数が増えてくれば、どうしても割合的に犯罪発生率も増えてきます。

●「マンションだから大丈夫」、あなたの防犯意識は低下していませんか?

オートロックや管理員常駐といったセキュリティ面でしっかりしたマンションに住んでいる方のなかには、知らず知らずのうちに防犯意識が低くなっていることもあるのではないでしょうか?

・オートロックの内廊下だから、玄関の施錠をしていない。
・高層階だから、窓の施錠をしていない。
・エレベーターですぐだから、子どもをエントランスまで見送らない。
・監視カメラがあるので、子どもを自転車置き場に一人で行かせる。

こうしたちょっとしたこと、「~だから」の積み重ねが、万一の時に悪く作用してしまうものです。特に未成年のお子さんをお持ちの保護者は、これらの「~だから」意識を、「それでも」の意識に変えていただきたいものです。

・オートロックの内廊下でも、郵便受けに行くだけでも、きちんと玄関の施錠をする。
・高層階でも、きちんと窓の施錠を行う。
・エレベーターですぐでも、エントランスまで子どもを見送る。
・監視カメラがあっても、子どもを自転車置き場に一人で行かせない。

こうした、一見些細なことでもしっかり実践することで、より確実な防犯につながっていきます。

セキュリティを過信しない!マンションの内部にも目を向ける意識改革を

もし自分の中に「マンションの中はいつも安全」という思い込みがあれば、一度それを取り除き、防犯意識を見直してみましょう。
セキュリティ面で配慮されているマンションでも、常に危機感を持って防犯に努めることが大切です。

たとえばマンションの共用部分も、外にいるのと同じだと考えてみましょう。キッズルームやライブラリーなどのパブリックスペースであっても、たとえば外の公園で子どもを一人にしないのと同じ感覚で、いつも付き添う、見守る習慣を徹底しましょう。

マンション内の防犯を、みんなで話し合いましょう。

今後のマンションの防犯に対する考え方を理事会や住民同士で話し合うことも大切です。将来的には、マンションの共用スペースや廊下・エレベーターにも緊急通知ボタンを設置したり、マンション内の出入りが見張れるシステムづくりを検討したりする必要性も考えられます。これは子どもだけでなく、女性や高齢者すべての居住者にも有効です。

あなたの防犯意識が、犯罪を未然に防ぐことにつながります。
この機会に、あらためてマンションの内外の防犯の線引きを考え直してみませんか?

2012/10/11

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所


『震度7から家族を守る家—防災・減災ハンドブック』1,260 円(税込)/潮出版社/ISBNコード:9784267019180 国崎 信江

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