[パナマ共和国・パナマシティのマンションライフ]アメリカ人が定年後に移住したい国No.1のマンションとは?

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パナマシティってどんな街?

パナマシティはパナマ共和国の首都であり、大西洋と太平洋、南米と北米を結ぶ「世界の十字路」です。ここは16世紀頃から交易の要衝として栄えてきました。パナマの名前は、世界の東西をつなぐ全長約80kmのパナマ運河としてご存じの方も多いのではないでしょうか。

この街には2つの顔があります。ひとつは高層ビルやマンションが建ち並ぶ新市街。そして、もうひとつが世界遺産にも登録されているパナマ・ビエホとパナマ歴史地区など、植民地時代の面影を残す街並みです。

スペインの植民都市であったパナマ・ビエホ。パナマシティの東に位置する。写真はパナマ・ビエホを象徴する、高さ33メートルの鐘楼跡。

現在のパナマ経済は著しく成長しています。パナマ運河は拡張工事が進められ、都市交通網などのインフラも整備も進展、オフィスビルも多く建ち並び、世界の投機家たちも注目しています。実際に、新市街の高層ビルやマンション群はここ数年間にどんどん建てられたもの。私たちファミリーは仕事の関係でパナマに5年ほど前からやってきましたが、街の景色は、当時と今ではまったく違います。このマンション建設ラッシュに伴って、ショッピングモールなどもずいぶん増えましたね。

パナマシティの新市街の風景。まるで未来都市のような雰囲気さえ感じられる。(C) Shutterstock

この街ではクルマ移動が中心なので、街一番の問題は、交通渋滞といえるでしょう。クルマやタクシー通勤がほとんどですから、通勤ラッシュ時はものすごく渋滞します。普段なら30分程度で行かれるのに、2時間かかることも。それもあって現在、メトロ1号線という地下鉄が建設されました。

マンション、お宅拝見!

窓からは見晴らしのいい景色が広がる。

それでは私の自宅をご紹介しましょう。パナマにやってきた当時は賃貸に住んでいましたが、数年前に新市街の30階建て新築マンションの10階にある部屋を購入しました。ビーチが見えるつくりと共用設備の充実は、この地区のマンションならでは。間取りはリビング、キッチン、2ベッドルーム、バスルームです。

リビングやベッドルームの窓からは、新市街の街並みと海を見渡すことができます。部屋は爽やかなグリーンの壁で、日差しが入るととてもキレイなんです。また、オープンキッチンは料理好きの妻のお気に入り。バスルームも広々としたスペースとにバスタブが付いていて快適です。バスタブ付き物件はパナマでは少数です。私たちはバスタブが好きなので、物件探しの際、こだわりましたね。

高級感のある室内。グリーンの壁を活かしたインテリアからはセンスが感じられる。

奥様の希望でバスタブ付きを探したそう。

夫婦でつかっているベッドルーム。もうひとつのベッドルームは息子の部屋にしている。

共用スペースはとても充実しています。駐車場はもちろん、フィットネスジム、プールといった施設が付属しています。通勤時はクルマ、オフィスではデスクワークと、ほとんど体を動かすことがありませんから、夕飯後から就寝までの間には、積極的にジムを利用しています。

フィットネスは最上階にあるため、景色もすばらしい。

パナマシティのほとんどのホテルにはプールがついています。マンションの場合はまちまちですが、プールがついている場合には、住民しか利用できないようになっているので静かです。プールは1年中暑いこの街になくてはならないと思います。うちの子どもはまだ遊び盛りなので、休日は観光客の多いビーチへ出向くより、マンション内のプールで過ごすことのほうが多いですね。

プールは屋内と屋外の部分がある。晴れている日は外側で泳ぐが、そうでない日も遊べる。

パナマの人はマンション選びのとき、共用部の設備や部屋の雰囲気だけでなく、騒音やセキュリティ面も気にしています。その点でいえば、このマンションは、駐車場とフロント両方にガードマンが常駐しているので安心です。新市街は旧市街よりも治安がいいのですが、それでもセキュリティは気にしたいもの。そして、先程もお話したようにこの地区ではいままさに次々に高層マンションが建てられている状況ですから、工事の音が比較的うるさくない場所を選ぶのもポイントとなります。

住民の車がとめられるマンションの駐車場。

パナマシティのマンション事情

パナマ全体は決してインターネット先進国とはいえません。パソコン普及率は低く、インターネットの接続料金も高いほうだと思います。約6割がADSL、そのほかはケーブルモデムを使用しているという調査もあります。新市街に限るとネット普及率は高く、ネットカフェやWi-Fiが使えるホテル、飲食店なども多いですから、不便に思うことはほとんどありません。うちのマンションでもワイヤレスブロードバンドサービスプロバイダーが提供するWi-Fi/WiMAXを導入していますから、インターネット環境は最良だと思います。

友人からよく聞かれるのは衛生面ですね。たとえば口にする“水”はみなさんが気にするところでしょう。しかし、心配には及びません。パナマは水道水がそのまま飲めるくらい安全です。とはいえ、パナマへ越してきたばかりの頃に住んだマンションでは、よくお湯が出ない、暖かくならないなどといったトラブルがありました。そういう意味からウォーターサーバーを置いている家は少なくありません。

パナマでは地域によって住む人の特徴が違っています。もっとも裕福な、それこそ“セレブ”といわれるような企業の代表の人たちはオバリオ地区に、ビジネスマンのなかでも私のように海外からきている駐在員はマルベージャ地区のほか、パイティージャ地区といった場所の高層マンションに住んでいます。そのほかたいていのビジネスマンは郊外の戸建住宅に住んでいます。銀行や企業など、パナマの経済・商業の中心は、私の住んでいるマルベージャ地区です。これらの地区のほか、プンタ・パシフィカ地区などは治安がいいエリア。どこも高層マンションの建設ラッシュが続いています。

パナマはアメリカ人が定年後の余生を過ごしたい移住先第1位に選ばれたことがあります。公用語はスペイン語ですが、英語もそれほど不便なく通じて、ドルが使えること、さらに年金生活者のために不動産ローンや娯楽費、医療費の割引があったり、移住手続きが簡単なことから選ばれたようです。真っ青なビーチを眺めながら、ゆったりと過ごせる新市街の魅力を目のあたりにすれば、林立するあの高層マンションへと越してくる人はこれからも後を絶たないでしょうね。

新市街は、低層の住宅を取り囲むようにして、高層ビルがどんどん建てられている状態だ。

【ライター】トム・スミス
務めている会社のパナマ支局に転勤となり、コロラド州から越してきたアメリカ人。妻と息子と3人家族。

※掲載情報は原稿作製時のものです。
※ライターの自宅マンションというプライベート空間を撮影する関係上、ライター自身で撮影を行っています。一部、見にくい写真もあるかと存じますが、ご理解・ご了承のほどお願いいたします。

2015/06/18