[オーストラリア・メルボルンのマンションライフ] 野生のコアラもやってくる! メルボルンのマンション

メルボルンって、どんな街?

オーストラリアの首都といえばキャンベラですが、1927年まではメルボルンが首都だったことをご存じでしょうか? 1850年代にはじまったゴールドラッシュをきっかけに、今日まで発展を続けるメルボルンは、今でもシドニーに次ぐ人口を抱える世界的大都市の1つ。

とくにメルボルンは、二度の世界大戦の際に多くの難民を受け入れてきたため、オーストラリア先住民が暮らしているのはもちろん、アングロサクソン系、ヨーロッパ系、アジア系と、さまざまな人たちが生活しています。同時に、メルボルン大学やモナシュ大学など、多くの学校が国外からの留学生を積極的に受け入れています。ですからメルボルンは、世界中から学生が集まる学園都市でもあるんです。

世界大学ランキングで上位に入るメルボルン大学。2015年に創立160周年を迎えた歴史ある学府だ。

メルボルンの中国人街。ほかにも、ベトナム人街、イタリア人街など、国ごとのコミュニティが形成されている。(C) Shutterstock

「フリンダース・ストリート・ステーション」はメルボルンの中央駅。目の前にはトラム(路面電車)が走る。(C) Shutterstock

街の中枢エリアはビジネス街ですが、中心部を外れると、のどかな自然が広がります。“オージー(aussie:オーストラリアに暮らす人)”たちの間では、断然そのような環境での暮らしが人気です。

私たちが住んでいるクリフトンヒル地区も、メルボルン中心部から北東におよそ4kmのところで、いたるところに公園がある、まさにメルボルンの典型的な住宅街です。建物の割合としては一軒家が多くなっています。マンションは低~中層のものが多く、4階建てくらいの建物が横に10棟ほど連なっているスタイルのマンションもあります。

クリフトンヒル駅はメルボルンから北東へ伸びる鉄道路線の分岐点。落ち着いた外観が街の住人にも人気

オージーたちは新築の物件よりも、少し年季の入った建物のほうが好みです。また、家を選ぶ際には、ワークライフバランスをとても大切にします。たとえば私たちは通勤先まで30分、手つかずの自然までも30分くらいという条件で、いまのマンションを購入しました。

さらにオーストラリアでは、“家は資産”という意識が強いので、将来の売却時に買い手が見つかりやすい物件かどうかも大きなポイントになります。もちろん、一戸建てと比べて、マンションなら予算が半分程度で済んでしまうのも大変魅力的ですね。

マンション、お宅拝見

では、私たちが住んでいるマンションをご紹介しましょう。ここは3階建ての建物が5つ連なっています。それぞれに出入口があり、付属のエレベータを降りると、そこはもう家のなかという構造です。エレベータのボタンには住民専用の鍵があり、部外者は乗ることができないようになっています。

部屋はおよそ100㎡で、ベッドルームは3つ。将来、子どもたちとゆったり暮らすためのスペースを考えて購入しましたが、今は使っていない2つのベッドルームを間貸ししています。

リフォームは基本的に自由ですが、あまり大胆にリフォームしすぎると転売しにくくなったり、価値が下がったりしてしまうので兼ね合いが大切です。

今回紹介するマンションの外観。クリフトンヒルにあるマンションは、このような低~中層の建物が多い

リビングはメルボルンに降り注ぐ陽の光をイメージした、若々しい白色に。

将来はこども部屋にする予定のベッドルーム。現在は間貸し中。

メルボルンのマンション事情

一般的に、マンションの住民同士はそれほど深い付き合いをしませんね。ただし、同じエレベータを利用する世帯同士で趣味などが合えば仲良くなることがあります。

また、「住人会」という集まりがあり、建物全体のメンテナンスや清掃、整備などをどこに頼むかといったことをみんなで決めています。住人会は月に一度、敷地内の集会所で開かれます。ハロウィンなどのイベントの企画は、「世話人」という半年ごとに持ちまわる役員主導で話し合われます。

マンションの敷地内にある集会所。「住人会」の会場となるほか、住民共用のフリースペースとして利用されている。

建物に管理人はいないので、住民の不在時に郵便物が届いたときは一戸建てと同じ対応です。ただし、ポストはそれぞれの建物の入口脇にまとまっています。万一、住民同士でトラブルが起きときには、基本的に当事者同士で解決します。

インターネット環境は、ここ最近建てられたマンションならば、はじめからWi-Fi対応になっていると思います。それ以前の建物も次々に対応工事がされているので、インターネット通信で困ることはないでしょう。パソコンは一家に一台が一般的ですが、最近はパソコンよりもスマートフォンで済ます人が増えてきているようです。

1階の部屋にはバルコニースペースがあり、裏の庭へそのまま出ることができる。

建物の地下には「住人会」で管理する広い倉庫スペースが確保されていて、有償で借りることができます。ほかにも、住民なら誰でも利用できる運動場と集会所がありますが、こちらは世話人に声をかけて使うのがルールです。また、マンションには共用の庭もあって、とても緑が多い環境になっています。ごくまれにではありますが、野生のコアラを見かけることもあるんですよ。まさに、オーストラリアならではの光景といえるでしょうね。

野生のコアラがやってくることも!(C) Shutterstock

【ライター】ジェフリー&スーザン・ハンフリー
カメラマンとカーディーラー秘書の夫婦。現在は、日本人とオージーのシェアメイトとともに暮らしている。

※掲載情報は原稿作製時のものです。
※ライターの自宅マンションというプライベート空間を撮影する関係上、ライター自身で撮影を行っています。一部見にくい写真もございますが、ご了承ください。

2012/07/31