[ガーナ共和国・アクラのマンションライフ] 熱気あふれる発展途上国では、マンションは高嶺の花

アクラってどんな街?

西アフリカに位置するガーナ共和国。みなさんは私たちの国、ガーナにどんなイメージをおもちでしょうか。ガーナでは、大都市から一歩出るとまだまだ集落や農家が連なる風景が広がっています。首都のアクラでも、高層建築は珍しいのが現実です。ただし、だからこそガーナは文字通りの“発展途上国”。これからが期待できる熱気にあふれています。

実際、イギリスの経済誌『エコノミスト』の分析では、2009年の推定経済成長率は4.0%、物価上昇率16.0%といったデータがあり、沿岸部の油田開発による石油(2010年第4四半期~)やガス(2011年~)の商業生産で国中に勢いが充ち満ちています。

「ガーナ独立広場」に堂々とそびえ立つアクラのシンボル、独立アーチ。独立を祝うために造られた。(C) Shutterstock

アクラの中央市場から市内を遠望。一般的な住宅は平屋である。

マンションが多く建っている地区は、首都の雑踏から離れた郊外エリアがほとんど。今回紹介するマンションもアクラの中心部から8kmほどのところ。コトカ国際空港の近くです。ここは、外交官や海外からの駐在員といった社会的地位の高い人々が住民の大部分を占める地域。とても静かで治安も良いですし、レストランやスーパーマーケット、エンタテインメント施設も近くにあって、生活レベルは欧米並みといってもいいほどです。

西アフリカ最大のショッピングモールもありますが、地元の人は熱気あふれる路面の市場で買い物をするのが普通。一般のガーナ人にとって、マンション生活はまだまだ高嶺の花なんです。

多くの人々で朝早くから日暮れ過ぎまで賑わうアクラの市場。これがガーナの普通の生活。(C)Shutterstock

マンション、お宅拝見!

ファミリー層が住んでいるマンションは、だいたい3ベッドルーム、トイレ、2バスルーム、キッチン、リビングルームといった間取りですね。それぞれの部屋のサイズは約10㎡が平均的。約17㎡なら大きな部屋といわれます。全体では60㎡くらいが平均的でしょうか。

家族が集まるリビングルームは、インテリアや家具選びにこだわったそう。

家のなかで一番リラックスできるベッドルーム。シンプルにまとめるのが好み。

建物の管理は管理会社が請け負い、その上に「ガーナ不動産協会」があります。これは、国内のマンション建築からメンテナンスまでのすべてを管轄する半官半民の大組織です。専有部の改造は、管理会社に許可をもらえば壁紙の張り替えから大改造からまでまったく自由。しかも、許可といっても実際はあってないようなもの。つまり、ほとんど勝手し放題といえるんです。

室内の廊下部分は社交スペースとして活用できるように広々としたゆとりが特徴。

窓からの日差しが差し込む明るいトイレ。落ち着いた配色でまとめている。

L字型のキッチンでは、ゆったりとしたスペースを活かしながら料理を楽しめる。

洗濯スペースは、物が置きやすく。使い勝手の良さを重視したつくり。

一般的に、私たちの国でペットを飼っている人はほとんどいません。ただし、マンション居住者についていえば、約2割の人々がイヌかネコを飼っています。人気なのは、どちらかといえばイヌですね。エクステリアでは、窓に花瓶を置いて花を飾ってあるのはよくある風景。バルコニーを飾り付けて思い思いに楽しむのがトレンドです。

アクラのマンション事情

マンション生活は管理会社経由の清掃業者と警備会社が、年中無休(24時間365日)で面倒をみてくれます。共用部については一から十まで任せきり。このクラスのマンションでは、建物内にトレーニングジムやプール、売店やラウンジなど多くの施設が併設されているので、住民は誰でも快適なマンションライフを満喫できるといっていいでしょうね。

トレーニングジムで顔見知りになって、家族ぐるみの交流が始まったりもします。近所付き合いという関係は、ここガーナにも存在するということです。

共用部にあるトレーニングジム。ランニングマシンや筋トレ用のマシンが並ぶ。

通信インフラに不便は感じません。大部分のマンションはインターネットが利用できます。パソコンは一家に1台くらいですね。家族で使い回すのがほとんどです。ガーナの電力事情についてお話しすると、電気のほとんどは水力発電によってつくられています。時々、電力供給が不安定になることもありますが、マンションには自家発電機が用意されているので電力は安定しています。個人的には、ガーナは赤道に近いのですから、太陽光発電が理想だと思います。とはいえ、その実現はまだまだ先の話ですね。

【ライター】サミュエル・ヤラダム
日本留学時にはタレントとして活動。ガーナ帰国後、不動産会社Extreme Links Company Ltd.を設立。

※掲載情報は原稿作製時のものです。

2011/08/29