燃えないゴミは、燃やすゴミへ!?ゴミ分別の最新事情

多くのマンションではマンション単位にゴミ集積場があり、最近では24時間いつでもゴミが出せる便利な設備のついた分譲マンションも一般的になってきました。もちろんゴミは分別をしているマンションがほとんどかと思いますが、お住まいの地域によってルールが違います。東京都の場合、23区内でも、区によって細かな分別ルールが違ったりします。

しかも、最近ゴミの分別ルールを変える自治体が増えているのをご存知ですか?

従来は不燃ゴミ扱いとされることが多かったプラスチック製品を、燃やすゴミとして扱う自治体が出てきているのです。東京23区では2008年4月から、名古屋市では今年4月から一部プラスチック製品を燃やすゴミとして出すように分別方法が変わりました。

なぜ変わったのでしょうか?

燃えないゴミから燃やせるゴミになった理由

プラスチックはもともと石油を加工したもので、灯油などと同じく燃える性質があります。しかし、その燃える性質こそが、これまでは燃やせない原因の一つとなっていました。というのは、燃える際に焼却炉内で熱を発生しすぎてしまい、炉を傷める危険があったのです。

また、塩ビなどに代表される塩化物を含むプラスチックを焼却すると、猛毒のダイオキシンが発生する可能性があることも燃やせない一因とされていました。

では、なぜ燃やすことに変わったのでしょうか?その理由は大きく2つ挙げられます。

1つめは、「埋め立て処分場の不足」。
2つめは、「ゴミの焼却技術・能力の向上」です。

煙突
埋めないことが問題解消に

大都市を中心に、ゴミの埋め立て処分場が将来的に不足することが大きな問題となっています。ゴミはそのまま埋め立ててしまえばかさばってしまいますが、焼却すると20分の1程度まで小さくなり、そのまま埋め立てるよりも容量をおさえられるため処分場の寿命が延びます。つまり、焼却することで、処分場の不足問題が改善されます。

燃やすことでの副次的な効果も

これまで燃やせなかったゴミの焼却を実現すべく、焼却技術・能力も進歩しました。

各地でプラスチックを燃やして生じる高温にも耐える新たな焼却炉が設置され、高温焼却が可能となりダイオキシンの発生も抑えることができるようになったのです。

さらに焼却時の熱を利用して、発電や冷暖房、温水などの熱源として利用されるというケースも増えています。これが熱エネルギーを有効利用するためのリサイクル=サーマルリサイクルという考え方です。これにより化石燃料の使用量を抑制し、地球温暖化防止にもつながると考えられています。

まだまだ賛否両論がある焼却問題、そんな中でも、いま私たちにできること

プラスチックを燃やすのは時代の流れなのかもしれませんが、一方でプラスチックを燃やせるような焼却炉は設置しない、という自治体もあります。高温焼却しても、焼却後の灰の中にダイオキシンが残る可能性や、プラスチックを焼却した際に生じる多くの化学物質の安全性がすべて確かめられているわけではない…などの理由からです。現段階では、プラスチックを燃やすにしても燃やさないにしても問題があるようですね。

技術の発展により処分方法を改善していくことはもちろん大切ですが、私たちが今すぐにできることは、使用そのものを控えることやリサイクルをすることで、プラスチックをゴミにしないこと。

マンションの場合、分別ルールをマンション全体で取り組めば、一世帯で取り組むよりもずっと効果が上がります。同時に、こうした情報をぜひ同じマンションに住む皆さんでぜひ共有してはいかがでしょう?ごみを分別するマナー向上にもつながって、マンションに住む方全員にとってもプラスになるかもしれません。

2011/05/19