合意形成~便利なWEBツールを利用しよう~

前回までのコラムでは、導入部分で活かせるアイスブレイクと合意形成に役立つワークショップをご紹介しました。

いつもの理事会にちょっとひと手間加えるだけで、時間を上手に使い議論のゴールへと導くことができる。複雑な手法でも特別な技術でもなく、細かく時間を区切って参加者に役割を与えることが重要なポイントでしたね。

さて、成功へのイメージを抱きながらも現実に目を向けると、もう一つ乗り越えなければいけない高い壁が。

【そもそも、理事会や自治会への参加者が少ない】

共働きの家庭が増える中、多忙なため理事会活動や自治会活動に参加できず、情報の共有さえ難しい、という方も多いのではないでしょうか。

今回のコラムでは、理事会の活動に役立つ便利なWEBサービスを紹介しながら、忙しく時間の取れない方も含め、より多くの方が理事会運営に参加できる方法を考えてみましょう。

WEBサービスを有効活用しよう

理事会や自治会の通知方法としては各部屋への投函が一般的です。上記の方法で問題がなく参加者が集まる場合は、ぜひとも続けていただきたいと思います。

マンションにかかわらずコミュニケーションの基本は顔の見える関係であり、自宅ポストへの直接投函は意外に嬉しかったりしますよね。

しかし、多忙で参加する時間がなかなか取れない状況であれば、移動時間や空き時間が有効に使える、理事会運営を支援するWEBサービスを活用してみるのはいかがでしょうか。

つなぐネットコミュニケーションズさんでご紹介している「Mcloud 管理組合支援サービス」もその一例で、理事会運営をITによって一括管理できる便利なツールです。

理事会への出欠確認、理事会での情報共有や資料の保存など、どのマンションでも苦労されている問題を解決するために開発された商品ですから、上手に活用して理事会運営を活発にしたいですね。

管理組合支援サービス『Mcloud』(外部サイト)

この様なWEBサービスを活用するメリットの一つは、情報の閲覧やネット掲示板へのコメント投稿やアンケート回答などで、打合せには参加できなくとも、パソコンやモバイル端末からいつでもどこでも議論に参加できるようになります。

例えば、ネット掲示板を活用して、理事会の開催前後に、『情報共有』や『質疑応答』などをする事で、

(1)理事会にかかる時間を短縮できる
(2)理事会を欠席した方でもキャッチアップが容易にできる
(3)過去の経緯などを振り返ることができ引き継ぎ業務にも役立つ

などのメリットが考えられます。

その他にも、

(4)急ぎの要件は、メールで通知することもできる。
(5)アンケート等の機能で、多数の意見や都合を簡単に収集できる。
(6)書類のデータ化で、検索や並び替えができる。知りたい情報の入手が容易に。
(7)過去の書類やお知らせ等を容易にコピーし、使い回すことができる。

なども大きなメリットではないでしょうか。

ただし、パソコン操作などに不慣れなご年配の方が多い場合、疎外感を与えてしまうなどのデメリットもありますので、理事や参加者の年齢構成などに応じて、これまでの文書と併用するといった配慮をしながら導入することをお勧めします。

また、例えばパソコンなどの使い方を若い理事の方がご年配の方に教えてあげるなどの機会を設けられると、世代間の交流にもつながるので素敵ですね。

加えて、ある程度意思疎通が図られている場合のマンネリ防止や住民同士の交流促進としての活用にも効果があるでしょう。不安な場合には簡単なテストとして、メーリングリストの作成から始めてみてはいかがでしょうか。

忙しい理事のフォローで「不参加」を責めない工夫

「理事会の場でしか物事が進まない」
「一度、欠席をすると話題について行けなくなる」
「とにかく忙しく、理事会への参加が難しい」

このような理由から、遠慮がちに欠席をする方がいるとすれば非常にもったいないことですね。

前回のコラムにも書きましたとおり、合意形成のポイントは「自分も参加した」という認識を持たせること。「不参加」を「不参加」のままにせず、例えば、アンケートの集計など簡単な役割をお願いする、議事録の確認をスムーズにさせる、ネット掲示板で常に他の理事の動きを見せる、など不参加の方が責められない工夫をすることも大切ではないでしょうか。

それでも全く音沙汰がない方に関しては、ご近所というメリットを活かして根気強く足を運び続けるほかありません。なぜならば、コミュニケーションの基本は顔の見える関係だからです。

WEBサービスを活用したバーチャルな世界で理事会活動を円滑にすすめるにあたっても、実際の人間関係が大切です。便利なツールを活用しながら、徐々に周りの方々を巻き込んで、魅力ある理事会にしていただきたいと思います。

それでは、忙しい理事の方々が魅力を感じる理事会のあり方とはどのようなものでしょうか。次回は合意形成の最終章、「バックキャスティング」という考え方についてお話します。

2013/05/24