町内会のサマーフェスティバルに学ぶ、地域とマンションのご縁作り

マンションコミュニティと地域コミュニティは、どことなく微妙な関係という話をよく伺います。だけど、マンションコミュニティ、地域コミュニティという垣根を越えて、個人と個人とが力を合わせれば、きっと大きなパワーになるはず。

今回はそんなポジティブなエネルギーを感じさせる、築地七丁目町内会のサマーフェスティバルをご紹介します。そもそもの開催目的は、なんとマンション居住者と町内会との交流にあったそうです。

築地七丁目のサマーフェスティバルはなんと32年前から毎年実施!

ここ築地七丁目では、例年7月の最終日曜日に、大々的なサマーフェスティバルを開催しています。イベントは築地七丁目の町内会が主催ですが、地域のボランティアスタッフ、地元の飲食店や商店、中小企業から大企業まで、町内の皆が力を合わせてお手伝いします。

フェスティバルの規模も、七丁目のワンブロックほどの車道を歩行者天国にして、屋台や子ども用プール、ステージまで設置する大々的なものです。

フェスティバルのポスター。例年開催前から町のあちこちに貼って、スタッフを募っています。

築地七丁目といえば、築地市場のほど近く。築地市場に勤めている人も多く、昔ながらの古い木造建築がある一方で、いくつもの新しいマンションが連立しています。

築地市場からも、銀座からも徒歩圏内。聖路加病院にも近い都心でありながら、どことなく下町の風情を残している希有なエリアです。

昔ながらの青銅板張りの木造建築

レトロな風景とモダンなマンションが混在している築地七丁目界隈。

このサマーフェスティバルは、なんと地元住民が、マンション住民との交流を深めるために、32年前から始めたのだそうです。
今回は、お祭りを支えている町内会や婦人会、そしてボランティアの方々にお話を伺いました。

昭和の人情づきあいが残る町で、新旧の住民が交流!

晴天の中、この賑わい! ビールやジュース、焼きそばや海鮮焼きのお皿を持ってテーブルやゴザ席へ。

会場では、熱中症予防のために冷たいお茶が無料で振る舞われていました。

スタッフはみんなお揃いのピンクのTシャツ。人混みの中で目立っていますね!

スタッフの土屋さん。この日は、会場の分別ゴミを担当。スタッフのおかげで、会場ではゴミが散乱することもなく、とてもきれいでした。

町内会のスタッフのお一人、土屋さんは、昔からご家族で築地に住んでいて、いまはマンション住まい。この町内では、昔は戸建てに住んでいた地元の人が、建て替えなどでいまはマンションに移り住んでいるというケースが多いのだそうです。

「ステージの横断幕も企業や商店が寄付してくれたもの。カレー屋さんや居酒屋さんなど、飲食店の出店もふだんより安くメニューを提供してくれているんだよね」

地元の飲食店の方々も、お店の自慢メニューで協力!

にぎわいを見せる出店。

確かに出店や屋台も本格的です。インド人のスタッフがナンやカレーを売っていたり、煮込みやさんが自慢の煮込みを提供したり、炭火でステーキや海鮮を焼いている出店があったり。

「ここはね、東京でも特別な場所なんだよね。昔から住んでる人も多いし、近所にコロッケのお裾分けをしたりね、昭和の人情づきあいの名残りがまだまだ残ってる場所なんですよ。波除(稲荷神社)のお祭りもあるからね。みんな、お祭りを軸に、ちゃんとした人づきあいがあるから、サマーフェスティバルも同じようにできるんだよ」

築地のこの地域一帯が氏子の波除稲荷神社は、大きな獅子頭を担ぐ「つきじ獅子祭」で有名です。おっしゃるように、みんながお祭りに参加しているせいか、サマーフェスティバルの運営もプロ並み。

七丁目のマンションに住む土屋さんのお母様が撮影した「つきじ獅子祭」の写真。お住まいの玄関に飾ってあるのを見せていただきました。

マンション内では、おじいちゃんとおばあちゃんがお孫さんを連れてサマーフェスティバルに行くところに出くわしたり、町内のマンションもなんだか活気づいていました。

お祭りはいくつもの町内会や祭りの会と力をあわせて執り行われますが、このサマーフェスティバルは、婦人会の方々の力が大きいと、土屋さんはおっしゃいます。

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2013/08/30