早わかり!マンション管理組合と理事会のキホン

分譲マンション購入者なら、いつか自分にも理事の担当が回ってくるかもしれません。
でも、実は理事会に求められる本来の役割が、分かっていない方も多いのではないでしょうか?
マンションの管理組合や理事会って何をするためにあるもの? 管理会社との違いは?
元理事経験者さんや現役理事さん、そして未経験のみなさんも、改めて学んでみませんか?

マンションの管理組合ってなんだ?

分譲マンションを買った人はすべて管理組合の組合員!
組合員の集まりが、管理組合です。

管理組合と理事会って同じ?違うの?
よく耳にするけど、よくわかっていない用語を整理しましょう。

・管理組合は、住戸を所有する人の集まり

分譲マンションを購入すると、各住戸の所有者(区分所有者と言います)は、自動的にそのマンションの管理組合員となります。つまり住戸の所有者一人ひとりがマンションの管理組合員。管理組合は、その人たちが集まった団体です。

・管理組合の目的は、マンションの維持管理を適正に行うこと

管理組合は、管理組合員(区分所有者)の共有財産であるマンションの維持管理を適正に行うために主体となって活動します。
ちなみに管理組合(区分所有者の団体)を組織することは、「建物の区分所有等に関する法律」(通称:区分所有法)によって定められています。

【管理組合とは?】
マンションを所有する人全員の集まり。マンションの維持管理のために協力し合うのが使命!

管理組合と理事会の違いは?

管理組合(所有者全員の団体)>理事会(管理組合から代表として選ばれた数人〜数十人)

・理事会は、管理組合員の代表の集まり

何十戸〜何百戸もあるマンションは、管理組合員である所有者全員が一同に集まって、毎回さまざまな議題を協議する訳にはいきません。
そこで、管理組合員の中から代表となる人(理事役員と呼ぶ)を数名〜数十人選んで理事会を組織し、マンションの維持管理や運営の議題を話し合って決議し、業務を遂行します。これが理事会です。理事役員の数は、マンションの規模によって異なります。

【管理組合と理事会の違い】
管理組合はマンション所有者の集まり、理事会はその代表の集まりで業務遂行チーム!

理事役員の選び方と理事の役職

多くの理事会では、理事長(1人)、副理事長(1人)、理事(複数人)で構成されます。

・理事役員の選び方

ほとんどのマンションでは、1年毎に複数の理事役員が管理組合員から選出されて理事会を構成し、任期が終わると、次に選出された新理事に引き継ぐという1年毎の輪番制を多くとっています。マンションによっては、2年毎の輪番制、立候補制、推薦制などの選び方があります。

・理事の役職
理事長 管理組合の代表者。通常、理事会の理事の中から選出される。理事会などの集会を招集し、決議を実行するなどの権限を持つ。
副理事長 理事長と同じく、理事会の理事の中から選出される。理事長を補佐する役割。
理 事 理事会の一員として議決権を行使する。各理事は、総務、会計、防災、修繕、ペット、広報、町内会担当などの業務分担がある場合が多い。

上記以外に、管理組合の業務執行および財産状況を監査し報告する監事、防火管理者資格講習の課程を修了するなどの資格を有した、防火管理の推進責任者である防火管理者を任命する必要があります。

【理事会の役割】
チームで役割分担。理事長はそのチームの責任者!
→管理組合理事に選ばれたら、あなたならどう行動しますか?
輪番制で理事になったときに、「できることをしよう」と、理事長に立候補した中谷さんの事例。

理事会はどんなことをするの?

理事会のお仕事

・お金の管理(管理費や修繕費)
・建物の維持管理(修繕工事など)
・管理員業務(管理人さん、管理スタッフ管理)
・マンション敷地内の清掃
・敷地内の樹木等、植栽の管理
・総会議案の決定
・マンションの防災・防犯
・上記を進行するための会議出席    など

理事会の役割は多岐にわたりますが、「これ全部を理事だけでやらなくちゃいけないの?」と思わなくて大丈夫!多くの管理業務の実務は、管理会社に委託しているマンションがほとんどです。

また理事のお仕事を見て「よくわからない」と思うかもしれませんが、他の理事さんだって、最初から専門知識がある訳ではありません。みんな、やりながら学んでいくのです。

現理事・理事経験者に、理事を体験した感想を聞くと、理事になったことで、マンションへの理解が深まったことやマンション内の知人ができたことを挙げる人が多くいました。

2020年マンションの理事会や管理に関するアンケートレポート

理事会は、管理組合員から提議された問題などを討議し、総会で決定された業務を実行する役割を担っています。

・理事会

理事が集まって討議する理事会は毎月1回程度開催するマンションが多いようです。理事会の場では、組合員から上がってくる議題や日常の管理について議論します。

理事会の場は、理事同士が知り合ったり、自分のマンションの管理や状況がわかったりする貴重な時間。ただ住んでいるだけではわからない、自分のマンションについての理解を深めることができます。理事になったらどんどん質問しちゃいましょう!

・総会(通常総会)

総会は、理事会から上がってきた管理組合の決算・活動報告、予算審議、役員の選任などについて、組合員全員で決議します。総会での議題は、区分所有者および議決権の過半数で決議(※普通決議の場合)されます。
※管理規約の変更、建物の建替えといった重要な特別決議については決議要件が異なります。
通常総会以外に、必要があれば臨時総会を開催する場合もあります。

総会は、マンションの管理状態や収支、大規模修繕計画などの確認や、議題を議決する大事な機会。年に一度しかないチャンスです。自分のマンションの状況を知るという意味でも、ぜひ積極的に参加してください。

【理事会の目的】
マンション代表チームとして、任期期間の問題を采配して総会で報告、全員に決議を促す!

管理組合と管理会社の関係は?

マンション管理組合は、管理会社と契約して管理業務を委託し、管理会社が、管理業務を受託・代行します。
理事は、毎月の理事会で管理会社からの業務報告や問題提議などを討議します。

管理会社は、マンションの管理業務に特化した専門会社です。管理会社は管理業務を委託していますが、自分たちのマンションの管理方針や必要な業務内容を決定するのは、管理組合があくまでも主体。

管理のすべてを丸投げにして管理会社任せにするのではなく、マンションの良好な管理・維持というひとつの目的を達成するためにも、管理会社と管理組合は、お互いに良好な関係を保ったパートナーとして進めていきたいものですね。

【管理組合と管理会社】
マンションを良好に維持管理するために契約関係でつながる、いわばビジネスパートナー!

<理事長経験者からのアドバイス>
オープンマインドで、話し、学び合い、真似していきましょう!

桜井 良雄さん

理事になったら、「理事会を楽しむ」「理事会で発言する」ことをしないと、無駄な時間を過ごすことになりますよ。「楽しむ」には、自分で楽しくする(自助)しかありません。オープンな気持ちを持って、理事会メンバーの中に話し相手をつくり、お互いにわからないところを学び合うことから始めましょう。こんなマインドを持つと、マンション・ラボで紹介しているような、他の管理組合の良いところが理解できるようになります。そして次は、自分達流に真似してみましょう。ちょっとしたチャレンジです。しかしチャレンジはワクワクにつながり、交流の場が拡がり、きっと楽しい理事生活に発展していくはずです。

アドバイザーのプロフィール

桜井 良雄さん

川崎市高津区にある大規模マンション「パークシティ溝の口」(総戸数1,103戸)の元理事長、統括防火管理者、マンション管理士。
パークシティ溝の口※外部サイト
▼以下の記事でもアドバイスをいただいています。

初心者でもカンタン! Zoomを使ってオンライン理事会をやってみよう!

【まとめ】

管理組合の代表としての理事会、実務を担当する管理会社との関係、どちらも良好な関係やコミュニケーションができているマンションほど、管理も万全となり、引いては資産価値向上につながっているようです。

マンションは、みんなの資産。みんなが管理組合員としての意識を持って、マンションの管理を「自分事」として、目を配って協力しあっていきたいものですね。

管理とコミュニティ形成で資産価値を高めているマンションの事例は以下の記事もご覧ください。

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2020/10/19