マンションの未来を学んでみよう!マンション管理が基礎からわかる学習館

西日本を拠点とし、関東・海外まで約5000棟のマンション管理実績を持つ、株式会社穴吹ハウジングサービスが、今秋、神奈川県川崎市に「マンション未来学習館 あなぶきPMアカデミーTOKYO」をオープンさせました。地上7階に7つのスクエアとイベントホール・プレゼンテーションルームを備え、マンション管理会社の社員、マンション管理組合・理事会・所有者等のみなさんの利用をイメージし、国内のみならず海外の方にもマンション管理のソリューション提案と未来型マンションの紹介をしていくということです。
どんなマンションの未来が学べるのか、早速体験レポートします。

マンション未来学習館 あなぶきPMアカデミーTOKYO

住所:神奈川県川崎市川崎区宮前町8番地3
アクセス:JR京浜東北線・南武線 「川崎」駅 徒歩8分
      京急本線・京急大師線 「京急川崎」駅 徒歩8分
問い合わせ:044-245-5735
運営:株式会社穴吹ハウジングサービス(外部サイト)

7階プレゼンルームにて、最新マンション管理事情を学ぶ

まずは7階へエレベーターで上がり、最新の会議システムが調うプレゼンルームへ。この施設の5つのコンセプトを大きなスクリーンでうかがいます。

マンション管理の課題と、この建物のコンセプトを丁寧にお話くださる館長の仲井さん。

そもそもこの施設を作った背景には、穴吹ハウジングサービスが掲げる「しあわせ『感』理」というコンセプトがあります。同社に関わる人々が、今も未来もしあわせな生活を送るため、社員は画一的な管理だけではなく、「感性」「感動」「共感」「感謝」の4つの「感」を理解した、相手目線のサービス提供をしよう、というものです。そのコンセプトを実感する場として、社員・管理員向けの研修だけでなく、分譲マンションの管理組合や賃貸マンションオーナーの方々等を対象に、あなぶきPMアカデミーTOKYOはスタートしたということです。実際の取り組みとしては、経験レベルに合わせた社員研修のほか、今後は管理組合や賃貸オーナーの方へ、災害、ヘルスケア、リフォーム、不動産等をテーマにしたイベント・セミナーを実施予定だそうです。

【あなぶきPMアカデミーTOKYOの5つのコンセプト】
・新たな人財育成/プレゼンテーション型社員の育成
・近未来の住まいと暮らし
・グローバル/世界への発信拠点
・ダイバーシティ/人財・働き方の多様性に対応
・これからのマンション課題への取り組み(高齢化、建物の長寿命化、不動産の有効活用等)

続いて、24時間365日体制で自社運営している高松のコールセンター動画を、ライブでご紹介いただきます。リアルタイムでマンション管理の一端を見学できることに驚きでした。

あなぶきハウジングサービスでは、マンション管理をより効率化するための新サービス「スマート理事会」も始めたということ。スマートホンやタブレットをインターネットにつなげば、テレビ会議形式で理事会に参加できるというサービスです。東京都内では集会室のないマンションも多く、理事会の場所を確保するだけでも苦労するところ、インターネットで理事会参加ができると次のようなメリットがあるといえます。

・外の集会所やファミレスなどへの移動の手間が省ける
・マンションのエントランスで、外気に耐えながら理事会をやらなくて済む
・たくさんの紙資料の管理が不要
・スマートホンやタブレットを使うと資料の拡大が自在で、紙より見やすい
・オーナーとして遠方のマンションを持っていても、理事会に参加できる

中には、顔を合わせて話をすることに価値を感じているマンションもあるので、それぞれの特徴に合わせた運用をされていくということですが、理事会業務を効率化し、参加できる人を増やしていこうという姿勢に、マンション管理の進化を感じます。

▼マンション管理業務の効率化についてはこちらの記事もご覧ください。
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マンション管理はもっと効率化できる!施設予約や支払管理、情報発信が可能なWebシステム「Mcloud」のすごさとは!?

7階には、太陽光発電パネルのコーナーもあり、マンションの節電意識向上に応える。

6階防災スクエアと研修ホール

フロア案内(あなぶきハウジングサービスより)

6階へ移動すると、マンション防災スクエアがあります。まずは2016年の熊本地震の被害状況を投影資料で見せていただきました。ライフラインの復旧への所要時間やドアが閉まらない場合にチェーンとダイヤル錠で鍵を閉めている様子など、リアリティある映像を確認できます。

マンション通路側外壁に亀裂が入り、一部壁材がはがれている。

受水槽の様子。「水道が復旧しても水道本管から濁り水が流入されるため、飲料水としては使用できない」と記載。実際に被災しないとイメージできない貴重な資料。

他にも、各居住者やマンション共用部で災害準備をするための備品を展示しています。必要備品の種類や、マンションで準備するとしたらどのくらいのスペースが必要なのかを確認するのに役立ちます。

また、建物の耐震性への関心の高まりに応えるものとして、耐震改修のコーナーもあります。

マンションの倉庫をイメージし、100人分×5日の水・食料・簡易トイレを実際に展示。4人家族が25世帯分、3人家族が約33世帯分…と考えるとマンション規模によって必要なスペースが想像できます。

個人では用意しにくい工具やロープ、大きなブルーシートなど、管理組合で用意したい災害救助工具類。

川・池・プール等の水を安全な飲み水にろ過できる装置や非常用電池など、普段は目にしない防災グッズ。

災害用トイレは、自宅トイレに備え付けることもでき、箱をそのまま便器としても利用可能なタイプ。

今後は防災グッズをさらに増やすのと共に、VRによるバーチャル防災訓練なども考えているそうです。

5階未来住宅フロアの共用部スクエアと専有部スクエア

5階では、未来のマンションの共用部分と専有部分をそれぞれ体験できます。

同社のコンセプトである「しあわせ『感』理」は、現在だけでなく、将来の暮らしも対象としており、あなぶきPMアカデミーTOKYOは、マンションの所有者と管理会社が密に連携をとる、未来の情報発信基地という役割も担っているそうです。その中で、未来のマンションに関しては、無人化、シェアリング、高齢化に伴うヘルスケアをテーマとし、関連会社や大学の協力を仰ぎながら、それらのテーマを具現化してきたとのこと。では、実際の様子を見てみましょう。

まず未来の共用部分に入ると、ドローンや自動運転自動車により荷物が配送され、宅配ボックスは生体認証で管理されている設定になっています。エントランスは無人で、大きなガラススクリーンにコンシェルジュ風のアニメーションが映り、音声と文字で用件を問いかけてくれます。

はっきり大きな声で問いかけると、音声と文字で返答。選択肢にない要望については、コールセンターにつながり、オペレーターと直接会話できる。AIが経験を積むほどにデータは蓄積される。

エントランスからロビースペースに入る際には、オートロックを顔認証で通過します。待ち受けるのはデジタルサイネージ。あらかじめ登録された年齢・性別等の属性によって掲示内容をカスタマイズすることができます。サイネージに掲載の内容は市区町村からの情報や企業広告等で成り立っているということです。その後、共有スペースであるコミュニティルームも見学していきます。空間のシェアリングを通じてコミュニケーション増加を図りマンションの価値を高めていきます。

エントランスからオートロックを通過して、ロビーに入ったところ。

香川県では約130棟導入されており、サイネージへの広告料で成り立っているのでマンションの運用負担はナシ!

未来の集会室にあるキッチンスタジアム。バーカウンターを備えてくつろぎの空間を。

ワーキングスペースとしても利用できる集会室の一角。

コミュニティルームの隣には、360度VRを備えたシェアスタジオもあり、世界旅行、日本旅行等が体験でき、大人も子供も楽しめる空間となっています。

続いて、未来の専有部分へ移ると、IoTルームが登場します。

ホワイトに統一し、洗練されたリビング。

ここでは、全自動によるストレスフリー、生体リズムの調整、癒しの空間をテーマに掲げており、日常生活の動きを部屋が感じ取り、心も体も健康に過ごせるようにサポートしてくれます。生活パターンを学習し、室内の明るさの調整、観葉植物の手入れまで面倒をみてくれるということです。屋外の環境に合わせて室内環境を整えてくれたり、自然に目が覚めるようにカーテンを開けてくれたり、自然と調節してくれる点がポイントなのだそうです。

左のタブレット状のものが「スマートミラー」。顔の表面血流で心拍数を計ることができる。「さりげないセンシング」もポイントとのこと。

寝室の加湿器も自動で湿度を調整してくれる。

このように見ていると、人が快適に過ごせるように、さりげなく住まいを調節してくれる、気遣いのできるスマートマンションライフはそう遠くない気がしてきます。

▼AIに関する記事はこちらも併せてご覧ください。
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2019/11/29