感染症予防の勘違い—マンション共用部・専有部で新型コロナやインフルエンザにかからない!うつさない!

現在感染が拡大している新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザやノロウイルスをはじめとした感染症対策は、日頃から徹底したいものです。ところが、いまだに衛生面の勘違いや無頓着さがあるようです。

咳やくしゃみからの飛沫感染は約2メートル圏内

これまでにも冬場の感染症対策についてはご紹介してまいりました。
一番の感染症対策は、
感染症にかからないための手洗いとうがい習慣の徹底
人にうつさないためのマスク着用
を日頃から徹底することです。

大流行する前に!冬の感染症対策を徹底して家族を守りましょう

感染症対策の大きな勘違いは、ふだんからマスクを着用していれば感染症予防になると考えている人が多いことです。しかしマスクは、感染者が他の人にうつさないために着用するものです

以下は厚生労働省のマスク着用の重要性を啓蒙する動画ですが、咳やくしゃみのしぶきは約2メートルにわたって飛散します。新型コロナウイルスやインフルエンザにかかっている人が、マスクの着用を徹底すると、他の人にうつる可能性が低くなります。

厚生労働省「マスク着用の重要性(インフルエンザをうつさないために)」MHLWchannelより ※外部サイト

厚生労働省>新型コロナウイルス感染症について ※外部サイト

マンション共用部で、咳やクシャミをしない!マスク着用!手で受けたら手洗い

新型コロナウイルス感染症が拡大する以前から、残念ながら公共の場で咳エチケットを守っていない人が多い気がします。
ふだんから、咳やくしゃみをするときは、

・他の人に向けて咳やクシャミをしない
・咳やクシャミが出るときはマスクを着用する
・咳やクシャミを手のひらで受けたら手を洗う

という3つのエチケットを守るだけで、飛沫感染をかなり抑えられます。
これはマンションの共用部でも同様です。

新型コロナウイルスの集団感染の共通点は、「換気が悪く」「人が密に集まって過ごすような空間」「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」です。
大勢の人が触れる可能性があるマンションの共用部も、公共の場と同じ環境であると考えて行動しましょう。

・エレベーター(ボタン、手すりなど)
・キッズルームやプレイルームなどの共用施設(ドアノブ、家具など)
・共用トイレ
・集合エントランスのインターホンパネル
・ゴミ置き場

大規模マンションでは、朝の通勤時間帯のエレベーターが混雑するかもしれません。エレベーターが混雑しているときは、非常階段の利用や時間をするなどして、過密状態を避けるようにしましょう。

マンション共用部に、手指洗浄液や消毒液の設置を

最近のマンションでは、エントランスホールなどの共用部分に手指洗浄液や除菌剤を設置しているところをよく見かけます。

ここで、大切な知識として知っていただきたいのは、
除菌剤は「菌を対象物から減少させる」
殺菌は「菌を殺す・死滅させる」
抗菌は「菌の増殖を抑制あるいは阻害する」
など、それぞれに定義づけされていることです。

日本石鹸洗剤工業会>石けん洗剤の基礎>「滅菌・殺菌・除菌・抗菌」などの用語 ※外部サイト

新型コロナウィルスに効果があるとうたっている製品も多くありますが、製品を選ぶ際には、その製品にどれほどの効果があるのか、そのエビデンス(科学的根拠)を確認することも大切です。

手指清浄液は、手荒れしにくい優しい成分の製品を選べば、頻繁に使用すると思います。株式株式会社ピーキューテクノ「アミノエリアneo」は、私もふだんから使用している、肌にやさしい抗菌製品です。

アミノエリアneo(株式会社ピーキューテクノ)
大豆アミノ酸を主成分としたノンアルコールの抗ウイルス・抗菌・消臭剤。塩素系・アルコール系の消毒剤が使用できない衣類や身のまわりの対策にも使える。国際ハラール認証製品。10年間の長期保管が可能。
危機管理教育研究所>安全安心グッズ>アミノエリアneo ※外部サイト

このように日頃から、個人とマンション全体で衛生面に注意を払い、住民の皆さんの衛生意識を高めれば、新型コロナウイルスだけでなく、災害時のマンション内被災生活での感染症予防にも役立ちます。

災害時のマンション内被災生活でもノロウイルスなどの感染症予防の備えを

うがいの勘違い「正しいうがいの方法」とは?

家庭での手洗いの方法については、いま多くの場面で啓蒙されているので、すでに実践されていると思います。

厚生労働省「正しい手洗いの方法」 ※外部サイト

しかし、正しいうがいの方法をマスターしている方はまだ少ないようです。いきなり「ガラガラ」と、喉の奥のうがいを始めるのは間違いです。これでは、口の中の菌をいきなり喉の奥に入れてしまうことになります。

正しいうがいの方法は、

1 最初に口に水を含んだらすぐに吐き出す
2 次に「ブクブク」(口の中にあるさまざまな菌をゆすいで吐き出す)
3 それから初めて喉の奥まで「ガラガラ」(喉の奥の菌を洗い流す)

の順番です。私のYouTubeチャンネルで、正しいうがいの方法を紹介していますので参考になさってください。

知っているつもりで、実は間違ってやっていませんか? 「正しいうがいの方法」を身につけて感染症対策を徹底しましょう。

国崎信江のキキカンリTV「ウイルス対策にうがい!でも、そのうがい間違ってませんか?」 ※外部サイト

トイレの使い方の勘違い、便座のフタを開けたままにするのはNG!

マンションの専有部や共用部、公共の場でもそうですが、意外と多い衛生面での勘違いは、トイレの便座のフタを上げたまま水を流すことです。

トイレのフタを上げたままで水を流すと、ウイルスが座面、便器、床にも飛ぶ可能性があることが指摘されています。

国立医薬品食品衛生研究所「ノロウイルスによる食中毒の現状と対策について」 ※外部サイト

厚生労働省 感染性胃腸炎(特にノロウイルスについて) ※外部サイト

いまだに便座のフタを上げておくのがエチケットのように考えている人が多いようですが、衛生面でいえば、便座のフタは下げて水を流すのが感染予防になります。
ただし便座のフタ内部には大腸菌やウイルスが飛散していますので、便座のフタ内部も適切に消毒・清掃を行うことが重要です。

マンション家庭でノロウイルス感染を予防するためにすぐやるべき3つの対策

インフルエンザは、例年12月から3月にかけて流行します。日頃から咳エチケットや衛生面で注意すると共に、流行前に行うインフルエンザの予防接種が効果的です。

また新型コロナウィルスは、2020年3月の現時点では、世界中に感染が拡大し、予断を許さない状況です。衛生管理を徹底して、感染症対策に努めましょう。

2017/12/11初出
2020/3/26改変

2017/12/11

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。国交省、気象庁、内閣府などの防災関係の委員などを務めている。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所

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