都市にもっと緑を ガーデン祭「ジャルダン・ジャルダン」でも注目

以前何度かご紹介したガーデニングのイベント「ジャルダン・ジャルダン・オ・チュイルリーJardins, Jardin aux Tuileries 」が、今年も6月初めにチュイルリー公園で開かれました。

テーマは“幸福な都市”。都市生活の中に緑や農園を取り入れるアイデアや技術が発表されていました。

会場となっているチュイルリー公園の一角にも、ビオ(オーガニック)菜園があります。

ある企業のブース。まさに都会にいながら農場の雰囲気が味わえる演出です。

都市の緑化について、最近耳にする言葉は“地面以外での栽培(culture hors sol)”。つまり土に種をまいたり苗を植えて栽培するのではなく、屋上を活用したり、潅水手段を備えたポットなどを設置するなどして、植物や野菜などを栽培すること。壁面や屋上の緑化も、そのひとつといえますね。パリやパリ郊外で実験を行っている企業もあります。

たとえば、都市における農業を4企業が共同で研究している「ル・ヴィヴァン・エ・ラ・ヴィル(Le Vivant et la Ville)」が展示していた真っ白な柱。中に管が通っていて、水耕栽培ができます。

近くで見たら、レタス! 都会にスタイリッシュな農園が登場です。

シテフロール社(Citéflor) は、「シティミュール(CityMur )」という水耕栽培ができる特許取得キットを発表していました。

希望すれば植物もセットで販売。写真のように、ワインのコルクや白い石を詰めればインテリアにもなりますね。

鉄を編んだ箱に、水を吸い取るフエルトを敷き詰めて、植物を植えます。フエルトが水分を十分に吸い込むため、水遣りの回数は通常の5分の1程度ですむそう。緑の仕切りや壁をつくるのにぴったりです。

そして、花々の真ん中に立てられた白い陶器。何だと思いますか?

デザインスタジオと造園建築家のコラボレーションによって生まれた、コンポストなんだそうです。

網がテーマ。壁やバルコニーの柵などにも使えそうです。

デザインの力やユーモアを取り入れると、都市の緑はより美しく、楽しく、アートにもなりますね。デザイン学校ESAMの学生が発表していた作品もその例のひとつでした。

子供にも大人にも大好評だったのが、おもちゃの車を使ったディスプレイ。楽しいエコ・アーバン・アートを提案している「パリ・ラベル」の作品でした。

不要になったおもちゃの素晴らしい再利用のアイデア。

今回の「ジャルダン・ジャルダン」では、もちろん豪華な庭園も発表されていましたが、都会の限られたスペースで、気軽に、楽しく、美しく緑が取り入れられる作品やアイデアがたくさん見られました。パリだけでなく、日本のマンションのバルコニーや庭にも取り入れらそうですね。

2015/07/03

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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