エネルギー削減を促すコンクール フランス全土で開催中

エネルギーの削減をめざしたコンクール「ファミーユ・ア・エネルジー・ポジティヴ」(自立型エネルギー家族)が、フランス全土で開かれています。

コンクール・スタート集会の様子 ©Agence Parisienne du Climat

このコンクールは今年で4回め。昨年11月から6カ月間のエネルギー使用量を、前年から8%減らすことをめざします。4月末に電気使用量を計測して、もっとも多くのエネルギーを削減したチームが優勝チームとなります。

コンクールのポスター

8%を目標値にしたのは、1997年に規定された京都議定書のなかで、EU諸国は2008年~2012年のエネルギー削減目標を8%に設定したから。年間に支払うエネルギー料金のおよそ130ユーロを節約できる計算だそうです。

参加チームの代表は、パリ気候局(Agence Parisienne du Climat )の指導を受けて、注意点を学びます。新しい機器を買ったり工事をせずに、日常生活の行動だけで、エネルギー削減をめざします。

前回のコンクールでは、全国で8000家庭が登録し、900のチームを構成。今回は全国で2万3400人、1100チームが参加しているそうです。中には毎年続けて参加しているご家族も。結果は、全体で18%のエネルギーを削減し、CO2排出は19%減少したとのこと。

さて、肝心な“エコ・ジェスチャー”の例はというと-

●暖房の温度を調整する(17~19度)
●寒い日はカーテンや戸を閉めて、室内の温度が下がらないようにする
●水漏れがないかチェックする
●不要な機器がないか確認する
●省エネ性能が高い機器を選ぶ
●ペットボトルの発砲水を買わずに、ソーダマシンなどを使う

職場では、

●仕事が終わったら電気や機器の電源を切る
●ランチ時は使い捨ての食器などは使わない
●ウオーターサーバーの水は自分のコップやボトルに入れて、プラスチックのコップは使わない

などなど。

とくにパリのアパルトマンは設備が古いので、水漏れの心配はつねにつきまといます。見えない場所にある配管から水漏れしていて、階下のアパルトマンに被害が出てから気づいたこともあります。水を無駄遣いしたうえに、水漏れ被害が遭ったとなれば気分も落ち込みます……。ふだんから確認をしなければなりませんね。

こうしたジェスチャーは、当たり前のようで、ついつい忘れてしまうことばかり。“悪い習慣”を変えるだけでも、つもり積もれば大きな差が生じるわけですね。

だからこそ、楽しみながらエネルギー削減が実現できるコンクール形式は、いいアイデアだと思いました。自然に意識を高めるきっかけとなりますし、各家庭の電気代の節約にもつながりますから、だれもがハッピーになれるわけです。

日本でもエネルギーの節電について意識が高まり、いまではさまざまなサービスや設備 が提供されているようですね。MEMS(マンションエネルギーマネジメントシステム)などはその最たるものでしょうか。このようなサービスと、今回ご紹介 したコンクールのような取り組みを一緒に行っていけると、節電や環境への意識も高まり、より素晴らしい効果が出るかもしれませんね。

2015/02/03

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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