猫人気が上昇中!一方、夏になると捨て猫増加も・・・パリの猫事情

2011年4月に、「パリは犬天国」と題して犬を中心としたアパルトマンでのペット事情をお知らせしました。

このとき、ペットの数は実は犬より猫の方が多いと書きましたが、2012年秋にFACCO(フランス・ペットフード工業組合)が行った調査でも、同様の結果がでています。フランスで飼われている猫は1100万匹、対して犬は742万匹。ペットを飼っている家庭は全体のおよそ48%で、その割合は2010年の調査時とほとんど変わっていません。しかし犬の割合が2.24%ダウン、猫の割合が4.11%以上アップしています。人気の品種は、シャム、ペルシャ、灰白の尾を持つシャルトルーの順。とくに穏やかな性格のペルシャ猫は、アパルトマンで飼うには最適といわれています。

しかし実際にパリの街中で猫に出会うことはあまりなく、野良猫も見かけません。パリはペット可能なアパルトマンがほとんどですから、パリの猫たちはアパルトマンの中で暮らす家猫なのです。

友人宅では、犬と猫が同居! 仲良く暮らしています。

上述のアンケートで興味深かったのは、猫を飼っている方の3分の1が、「飼っている猫にお友達をプレゼントした」と答えていること。飼い猫の数は平均1.54匹だそう。狭いアパルトマンの場合は、留守中でも猫が飽きないよう、2匹いれば安心と考える人もいるようです。

パリの猫というと、モンマルトルにある有名なキャバレー「ル・シャ・ノワール(黒猫)」や映画の「猫が行方不明」「パリ猫ディノの夢」などを思い浮かべる方も多いはず。マイペースな猫は、自由を謳歌するパリジャンやミステリアスなパリの街のイメージと重なる気もします。

「猫が行方不明」の舞台は、下町の雰囲気が残るパリ東部が舞台でした。いまでも猫に出会えるのは、中心地から外れた住宅街。アパルトマンからふらりと出てきた猫たちが、石畳にごろりと寝転んでいたり、塀にどっしり座っていたり。ときには、アパルトマンの窓辺から外を眺めている猫に会うこともあります。ただし猫が窓から転落するという事故もあるので、飼い主は安全対策も必要です。

一方、猫にとって幸せな状況ばかりではありません。

ちょうど夏のバカンスが終わったところですが、悲しいことに、バカンス時期は捨て猫、捨て犬が増える時。旅行に出るときに、ペット専門ホテルや知り合いを見つけることなく、簡単に捨ててしまう人が多いのです。そこで動物愛護団体は毎年、夏にあわせてキャンペーンを実施しています。

今夏、動物保護団体SPAが地下鉄の構内に貼ったポスター。「毎年フランスでは、10万匹の犬や猫が捨てられています。ショックではありませんか?」

一方、バカンスの留守中、猫の面倒を見てくれる代わりに、アパルトマンを無償または安価で貸す人も。インターネットでは夏になると、こうしたお知らせが増えます。

猫は大切な「コンパニオン・アニマル」。日本ではまだまだ猫と暮らせるマンションは少ないかもしれませんが、どこで飼うにせよ、ルールを守りながら、飼い主とペット、そして隣人同士がより良い関係を築けるペット生活を送りたいものですね。

2014/09/17

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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