エコ集合住宅を核に進む、パリ20区の再開発

2011年3月の当コラムで、パリで増え始めていた新しいタイプの集合住宅を紹介しました。

パリの「21世紀型」集合住宅とは?

その中のひとつであるパリ20区の「エデン・ビオ」は、長期的な視野で、緑あふれる住宅をめざした住宅でした。というわけで、前回のコラムから3年後の様子を見に行ってきました。

以前は、木材を組み立てただけのような無骨な雰囲気でしたが、木々が木造の壁や階段を伝って、青々と茂っていました。

石、木、コンクリートなどの異素材が、時とともに溶けこんできたようです。

さらに周辺地域も変化していました。歩道が修復され、古い集合住宅の外壁もきれいに塗り替えられ、広いテラスのあるレストランには多くの人でにぎわっていました。

ヴィニョール通り(rue Vignole)の歩道は、きれいに修復・拡充されました。

右側に見えるパラソルは、レストランのテラス席。

さらに歩いていくと、地元住民に欠かせない朝市が立つレユニオン広場へ。この広場とその周辺も、「エデン・ビオ」建設と同時に工事が行われたそう。

レユニオン広場。左の建物は中学校、右は公園になっています。

広場から続くヴィトルーヴ通りも歩行者専用に。子供連れも安心して散歩ができます。

ヴィトルーヴ通りの西側には、やはり2011年のコラムで紹介したフレケル通りとフォンタラビ通りがあります。さらに東側には、2012年5月のコラムでご紹介した屋上に共同菜園があるパリ市のジムもあります。
パリでも広がる共同菜園 屋上にも誕生

パリ北東部は、庶民的で、どちらかというとネガティブなイメージがさえあった地区ですが、環境に配慮した新しい集合住宅の建設に伴って、よりよい住環境に変化しているように思えました。

パリ南部からトラムウエイ(路面電車)の路線も延長されたことで、周囲の風景も変わってきました。※パリのトラムウエイは、将来的にはパリの境界線をぐるりと一周する予定です。

このように、20区をはじめ隣町との境界に位置する地区では、遅れていた町の再開発が進行中です。再開発によって古い建物が壊されることに対して、反対の声もあるようですが、近代的なビルではなく、「エデン・ビオ」のような集合住宅が増えていくことを願いたいと思います。

2014/07/18

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


ブログ村「パリ情報ブログランキング」に参加しています