チュイルリー公園を彩る恒例のガーデン祭「ジャルダン・ジャルダン」が開催

アパルトマンのバルコニーや小さな庭にも応用できそうなデザインやオブジェも展示されていました。

「ミニ・シアター Le Petit Jardin 」と名づけられたミニ庭園は、劇の舞台をイメージ。長方形にきっちり刈り込んだ植物に襖を思わせる白い板を組み合わせるなどして、フランス式庭園のルール“壊す”ことが目的だったそう。

床の木にはレールがついているので、プランターやオブジェの位置を簡単に変えられる仕組みです。プレス賞を受賞。(BCP Pyasagiste)

ぎざぎざにカットしたオーク材のモジュールを、リズミカルに組み合わせた「バルハン Barkhane 」。建築家・デザイナーのパトリック・ル・レイ氏の作品。

水が流れるガラスの筒が配置された「アンヴェール・ドー Invert d’H2O」。木々と水が、モダンに融合しています。(Goe-Concept, N2B Arrossage, Bernard Bois S.A)

エレガントなラウンジをイメージしたという「シャ・ポ Chat-Pot(s)」。フランス語で鉢を意味するpotと、帽子のシャポーchapeauをかけています。(Fabrice Lounge)

なぜかというと…よく見ると、鉢が帽子の形だからです!

続いては、緑のある都市づくりを提唱している「シテ・ヴェルトゥ Cité Verte 」が選んだ2013年イノヴェーション大賞作品です。

現代アーティストPaule KingleurによるDadagreenは、合成繊維のシートや砂利を入れる袋などをリサイクルしたプランター。

街中にある味気のない柵をもっと美しく変身させたいという思いから生まれた作品で、テラスはもちろん、どこでも菜園をつくることができます。自転車で運ぶことも可能! 写真のプリントがモダンな印象です。

環境問題に警鐘を鳴らす作品も展示されていました。

ゆらゆらと揺れて、一見ユーモラスに見えるデザイナーAlexis Tricoireの作品「ドランクン・フォーレスト Drunken Forest 」。

地球温暖化によってシベリアの永久凍土が溶け、次第に傾斜していく木々を現しているそう。


あらためてさまざまな庭園を見てみると、幾何学的な構成など、17世紀から続くフランス式庭園の伝統が現代にも継承されていることを再発見しました。

同時に現代の庭園には、美しさはもちろん、安らぎ、環境、アート、社会とのかかわりといった多様な要素が求められていることも実感します。造園の専門家から環境問題にかかわる研究者、デザイナー、アーティスト、行政の関係者、そして住民の私たちまで、幅広い人々がかかわっていくべき場所なのでしょう。

2013/07/03

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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