フランスのガーデニングイベントをレポート~未来の都会のグリーン・スペースとは~

庭園とアウトドア・デザインのイベント「ジャルダン・ジャルダン ・オ・チュイルリーJardins Jardin aux Tuileries 」が、今年も6月1日から3日まで、チュイルリー公園で開かれました。

昨年もレポートさせていただきましたが、9回目を迎える今年は「ミクロ・ジャルダン」つまり“小さな庭”がテーマ。都市に住みながら、同時に緑のある暮らしを享受するためのスペースを、緑地や景観の専門家、デザイナーたちが提案していました。

昨年の記事はこちらから
ハイセンスな、フランスの最新ガーデニングをレポート
まずは、“都市の庭園”の例から。自宅の延長としてとらえた庭園、ハーブや薬草を中心に心地よさを求めた庭など、さまざまなビジョンが反映されています。

滑り台のような緩やかな曲線のリボンには、香りのよいハーブが植えられています。明るい椅子を置いたスペースは、自宅のテラスのよう。 Les Jardin de Gally « Douce divers (cité) »

庭からバルーンがふわふわ浮いています。近づいて見ると、土から切り取られたような、花が咲いた緑地も一緒に飛んでいました! L’Ami des jardins et de la Maison « Les Jardins volants »

植物をより身近に感じてもらえるようデザインされた庭。

薪の裏側に回ると、一輪挿しがずらりと並んだ鏡も。

植物を、作品の一部として考えた作品の例。芝生の上ではなく、芝生の下でひと休みです。 GNIS « Gazons »

次は、著名人10人が想像する“ポケット・ガーデン”のコーナーへ。
すべて120cm四方の箱庭です。

女優ミシェル・ベルニエさんは、さまざまな色に彩られたパリの建物をイメージ。コンクリートブロックまでも、庭の一部になっています。

サーカスを表現したのは、伝統あるサーカス団「ブグリオーヌ」の代表マドナ・ブーグリオーヌさん。

司会者のジェローム・ボナルディさんは、薬草と香りの植物でまとめた庭を提案。

狭いアパルトマンやテラスに緑を取り入れるためのアイデアも、たくさん発表されていました。昨年に続いて、壁など縦のスペースを活用するアイテムが目立ちましたが、「壁を緑で覆う」ことからさらに一歩進んで、より美しく見せるデザインや飾り方が増えていたのが印象的でした。

山林の手押し車さえも素敵なプレゼンテーションになっていたHorticulture &JARDINSは、木の壁に絵画のように植物を展示。

黒い母体は、ポリフェニレンエーテルという樹脂でできていて、小さなポケットに分かれているので、複数の植物が植えられます。ここでは展示用に木の額に入れて。

そのままイーゼルに載せたら、文字通り絵になります。

こちらはMiloma社がデザインした、本棚のようなアルミニウム製の植物用棚。幅は80cmと1mの2種類があって、白やグレーなど4色。屋外だけでなく室内にも置けるそう。棚の横に移っているビビッドな黄色のオブジェは、“テーブルになる葉っぱ”。土に刺して使います。グラスがかけられるので、テラスや屋外でのパーティーに活躍しそう。

ハイヒールもミニ・ガーデンに! 庭園専門の写真家ヤン・モレルさんYann Morelの作品です。

最後に、2つのお祝いに合わせて造られた庭を紹介します。

シャンパーニュのメーカー「ローラン・ペリエ」は今年創業200周年。“2世紀のエレガンス”というタイトルが付けられた庭は、15mも続くピンクのバラのじゅうたんが素晴らしい。

ディズニーランド・パリが20周年を迎えて、ミッキーマウスも参加! 一面に咲いているバラは、このイベントでお披露目された「プリンセス・ディズニー」。

2012/06/05

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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