フランス・アパルトマンの通信&郵便事情

フランスでもインターネットは、生活に不可欠な通信手段。2010年の調査では、人口の約69%が、コンピューターを持っているそうです。一方で、手紙の役割も、まだまだ健在。今回はアパルトマンでのインターネットと郵便事情を紹介します。

フランスでは、ワイヤレス・インターネット接続の導入が進んでいます。パリ市内の大部分の公園や図書館で、パリ市が無料接続を提供しています。利用できる公園の入り口にも、wi-fiの看板がかかっています。

フランスでは、ワイヤレス・インターネット接続の導入が進んでいます。パリ市内の大部分の公園や図書館で、パリ市が無料接続を提供しています。利用できる公園の入り口にも、wi-fiの看板がかかっています。

<インターネット>
電話もテレビもセットでサービス提供 海外への固定電話は無料!

フランスにおけるインターネットのサービスは、どちらかというと快適だといえます。

プロバイダー会社は、国営の電気通信業者フランステレコム系のorangeや、free、SFRなど、さまざまなな会社が存在します。どのプロバイダーも、ADSLによるインターネットアクセス接続のほか、ケーブルテレビと電話のサービスも行っています。(なお、アパルトマンごとに入会するのではなく個々に契約します)

ちなみに、私はFREEというプロバイダーと契約していて、月額29.99ユーロ(2011年9月30日現在、3133円)。この金額には、ADSLによるインターネット接続と、ケーブルテレビ料金(無料チャンネルは185、オプションによる有料チャンネル入れると合計400)、固定電話への通話料金もふくまれているので、お得な金額といえるのではないでしょうか。電話番号はプロバイダーから個々に与えられ、特別な電話番号や携帯電話にかけたときには、もちろん料金が加算されます。

契約するとインターネット用と電話用の2つのボックスが送られてくるので、パソコンや電話機、テレビなどと接続して、使用します。ワイヤレス(WI-FI‐フランス語では「ウイフィ」と発音します)での接続も可能です。解約時には、このボックスを返却しなければなりません。

freeから提供されるADSLインターネット用(下)とテレビ用のボックス

freeから提供されるADSLインターネット用(下)とテレビ用のボックス

フランスに住む外国人にとって、とてもうれしいサービスが、固定電話への通信費無料のサービス。フランス国内だけでなく、日本を含む140ケ国への国際通話にも適用されるのです! フランスから日本へかけたほうが、通話料がかからない、という何だか不思議な構図が生まれます。

一方、光ファイバー接続は、日本ほど普及していないものの、少しずつ設置が進んでいます。私が住んでいる集合住宅では、orangeの光ファイバー引き込みの工事が終了したそうで、orangeの担当者が説明に回ってきました。最近ではBouygues社が、光ファイバー接続の大々的な宣伝をスタート。インターネット接続にテレビ、固定電話への無料通話サービスも付いて、月額39.9ユーロとか。2012年3月までに申し込んだ先着10万人には、なんと携帯電話への無料サービスも追加されるとのこと……。なんとも魅力的なサービスです。

光ファイバー接続サービスは、始まったばかり。今後、各社が提案するサービス内容をチェックしてみたいと思います。

光ファイバー接続のサービスの広告。fibreはファイバーのこと。

光ファイバー接続のサービスの広告。fibreはファイバーのこと。

<郵便>
配達人は自転車で配送 年末の大切な習慣も健在

郵便箱は、集合住宅のロビーに設置されて、たいていがカギ付きです。郵便箱に入らないような大きな郵便物は、不在票が入っていて、後で郵便局などに取りに行くことになります。

集合住宅の入り口に設置されている郵便箱。古い建物であっても、郵便箱はカギ付きの新しいタイプに替えるところが多いようです。

集合住宅の入り口に設置されている郵便箱。古い建物であっても、郵便箱はカギ付きの新しいタイプに替えるところが多いようです。

「広告はいりません」というシールを貼っている人も。

「広告はいりません」というシールを貼っている人も。

私が住む集合住宅では、ときどき、どう考えても郵便箱の穴からは入らない小包が、郵便箱に入っていることがあります。これは、複数の郵便箱が収まっている枠全体を開けて、入れてくれているようです。

ちなみに、郵便の集配と配達を行っているのは、「ラ・ポストLa Poste」。かつては国営でしたが、2010年3月、政府が100%株を所有する株式会社へと代わりました。

郵便の配達人は、地区ごとによって担当が決まっています。郵便が届かないといった問題が続くと、「担当者が代わったのかしら」といった話題が出ることもあります。配達の手段は、ほとんどが自転車です。

郵便配達人は、黄色い自転車に乗って配達しています。(郵便博物館にて)

郵便配達人は、黄色い自転車に乗って配達しています。(郵便博物館にて)

郵便配達人をめぐっては、フランスにはおもしろい習慣があります。年末になると、郵便配達たちが、一軒ずつアパルトマンを回って、翌年のカレンダーを売りにやってくるんです。消防士やごみ収集員たちも、同様に回ってきます。カレンダーの価格は決まっていないので、“心づけ”の値段はどのくらいなのか、毎年ドキドキしてしまいますが……。

2010年末に、郵便配達人からいただいたカレンダー“Almanach du Facteur(郵便配達人の暦)”。

2010年末に、郵便配達人からいただいたカレンダー“Almanach du Facteur(郵便配達人の暦)”。

さらに、集合住宅の管理員さんにも、年末に心づけを渡す人もたくさんいます。ふだん影の力となって、私たちの生活を支えてくれている方への、ささやかな”お年玉”なのです。

2011/11/01

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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