東北地方太平洋沖地震によせて フランスからのメッセージ

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震のニュースは、フランスでも発生当時から連日、大きく報道されています。被災された方々にお見舞い申し上げるとともに、不安で困難な日々を送っている皆様に、励ましの言葉を送ります。

日本から離れて暮らしていることを、これほどはがゆく感じているのは、私だけではなく、海外に住んでいる皆さん、すべてだと思います。こんなときにありがたく感じたのは、やはりインターネットの存在でした。フランスでのインターネット契約率は約69%に上ります(ADSLが中心)。24時間配信されている日本のニュースをネット上で見ることができるほか、プロバイダーによっては、インターネットテレビでNHKワールドが見ることができます。また、インターネット電話では、日本の固定電話へは通信料が無料。海外に住んでいても、つねに情報が得られることで、日本との距離が少し近く感じられます。

現在、フランスのメディアは、原発事故を中心に報道しています。フランスは、19の原子力発電所に58の原子炉を抱えており、消費電力の17%が原子力によるもの。この原子炉の数は、アメリカに次いで世界で2番目だそうで、当然、大変関心が高いのです。反対派と推進派の討論や反対派の集会も開かれています。

地震については、フランスでもまったくゼロというわけではありませんが、規模が小さいため、建築規制はありません。ほとんど地震がないからこそ、パリには、100年以上も前の石造りの建物が、美しい姿のまま残っています。日本在住のフランス人のなかには、地震を体験したことがない人も多いのですから、今回の地震は、不安と恐怖はさらに大きかったことでしょう。

今回の地震報道でフランス人が驚き、感動していたのは、パニックも暴動もない、日本人の冷静さと忍耐強さです。「自然とともに生き、自然の力を受け入ることができる国民」と、日本人の品位と美徳をたたえていた人もいました。パリに住んでいる私の元には、フランス人の友人のほか、仕事を通してお会いした方、さらには、町ですれ違った知らない方も、激励の言葉をかけてくれました。あるフランス人からいただいた言葉を読者の皆さんにお伝えしながら、一日も早い復興をお祈りしたいと思います。

“ J’espère que tout le peuple Japonais saura surmonter cette effroyable situation comme il a su le faire dans le passé. Nous sommes de tout cœur avec lui.

日本のすべての皆さんが、過去にも実現しているように、この厳しい状況を乗り越えられることを願っています。私たちは、皆さんの心とともにいます。

2011/03/16

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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