フランス・アパルトマンの基本情報(その2)アパルトマンの仕組み

アパルトマンが入居している共同ビルは、どんな仕組みになっているのでしょう? 第1回に続いて、アパルトマンに関する基本情報をご紹介します。

集合住宅の管理

共同ビルにいくつものアパルトマンが入っている

共同ビルにいくつものアパルトマンが入っている

フランスでは部屋単位での賃貸物件をアパルトマンと呼んでいます。厳密には、ワンルーム・タイプはアパルトマンとは区別されて、「ストゥディオ」と呼ばれます。複数のアパルトマンがひとつの建物(共同ビル)に入っている、つまり、部屋ごとにそれぞれの家主が存在しているというスタイルです。

共同ビル全体を不動産会社がまとめて管理している例は、旧建築では比較的少ないようです。アパルトマンの家主が、それぞれ不動産会社に管理を委託する場合もあれば、家主が借主と直接やり取りをする場合もあります。新築物件の場合は、建築の段階から販売、住民の管理まで、不動産会社が一括して行う場合が多いようです。

アパルトマンが複数入っている共同ビルを管理するために、家主の集まりである管理組合「コプロプリエテcopropriété」が構成され、さらには管理を担当する代表者「サンディックSyndic=共益委員」が選ばれます。ビルの管理を、外部の業者に依頼しているところもあります。

共用スペースの清掃やゴミ処理などは、管理員がいる場合は、管理員が担当。管理員がいない場合は、清掃業者らに委託しています。ちなみに、伝統的にパリの管理員さんはポルトガル出身の人。理由は謎なのですが、ポルトガル人がまじめで働き者であることは間違いありません。実際、私が過去に住んだアパルトマンでも、頼りがいのあるポルトガル人の夫婦が、2組続いて住み込みで管理員をしていました。

共同ビルの仕組み

共同ビルの入り口は、コード式がほとんど。コードを押して中に入ると、さらに2つ目のコードやインターフォンがある場合もあります。

共同ビルの入り口。コードを押して中に入り、さらに2つめのコードやインターフォンがあります。

共同ビルの入り口。コードを押して中に入り、さらに2つめのコードやインターフォンがあります。

地下には、ゴミ置き場や物置、駐車場が備えられています。古い建物では、エレベーターがない物件もまだあり、7階まで階段……などということも少なくありません。エレベーターなしの屋根裏部屋に住んでいた友人がいましたが、彼女の家に行くたびに、「ミネラルウオーターを買ってきて」と、重い買い物を頼まれていたものでした。

駐車場は、古い建物の場合は併設されていないことがほとんど。パリでは、6割近くの人が自動車を所有していないそうですが、不思議なことに、駐車場がないのに車を持っている人も、比較的多いのです。

パリ名物(?)路上の有料駐車場。ぎっしりと縦列駐車しています

パリ名物(?)路上の有料駐車場。ぎっしりと縦列駐車しています

パリの名物のひとつ?にもなっている路上駐車場は、最大2時間しか停められないため、パリ市は、駐車場を持たない市民のために、割引料金で7日連続で駐車できる特別カードを発行しています。

住民用の特別駐車カードを表示している車(左)と住民用の特別カードを持っている人のために、駐車料金を案内する機械(右)

住民用の特別駐車カードを表示している車(左)と住民用の特別カードを持っている人のために、駐車料金を案内する機械(右)

2011/02/22

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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