パリの緑化プロジェクトが決定!オペラ座の屋上、貯水場、地下駐車場など空きスペースを有効活用

パリ市は、環境問題への配慮や市民の生活環境の改良を目的に、緑化運動を推進しています。目標は、2020年までに100ヘクタールの外壁・屋上・壁の緑化(そのうち3分の1が都市農園)。その一環として2016年4月、“パリキュルトゥール”と題した緑化プロジェクトを発表。47カ所の緑化候補地に対して144件の募集があり、同年11月、33カ所の計画が決定しました。工事は2017年中に随時始まっていく予定だそうです。

選ばれた場所は、学校や企業の屋上、道路のほか、地下駐車場や貯水場もありました。その中のいくつかを紹介します。

ヴァンドーム広場(1区)

高級宝飾店が建ち並ぶヴァンドーム広場の建物に入居する企業のテラス(100㎡)に、植物や花、ハーブ、フルーツなどを植えたプランターを設置。対角線上に並べたリズム感のある配置で、室内とテラスの一体化を図るそう。
(KALEIDÔME ―COLOMBE PERRIN et FLORENCE GUIN)

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©Mairie de Paris Jean-Pierre Viguié

メディアテーク・フランソワ・サガン(10区)

19世紀の建物に入居しているメディア図書館。その屋上が、都市農園とバー・レストランをミックスした場所に生まれ変わります。750kgの野菜・果物を栽培し、設置されたバー・レストランで使うというサイクルを予定。同時に、パリの醸造所で造られる年間8000リットルのビールのためのホップも栽培するそうです。

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©Mairie de Paris Christophe Noel

オペラ・バスティーユ(12区)

バスティーユ広場にある新オペラ座の延べ5000㎡におよぶ屋上が、菜園になります。野菜、果物、食用の花、ホップを栽培するほか、その場でビール醸造所も設置するそう。

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©Mélanie Collé

グルネル貯水場(15区)

パリ水道局が保有する貯水場を活用して、アクアポニックス(魚と植物を一緒に育てる農業)を提案。1500㎡の面積で30トンの野菜・果物が収穫でき、400㎡の水槽で3トンの淡水魚(鯉やパーチ)を育てられる計算です。

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©Mairie de Paris Jean-Pierre Viguié

レイモン・クノー駐車場(18区)

2900㎡の地下駐車場を都市農園に。コーヒーかすから作るキノコ、コンポストとLEDによる野菜栽培、垂直農法による発芽野菜の3種を栽培し、近隣の住民に販売する予定。

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©Mairie de Paris Jean-Pierre Viguié

クリメ通りの壁(19区)

1930年代の建物の壁にはコケをはわせて、景観の美化のほか、雨水の貯蔵に活用。

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©SOPRANATURE

興味深いのは、駐車場や貯水場を農場に変えてしまうというプロジェクト。場所を再利用しながら、風景を一変させます。もちろん、集合住宅や小学校、音楽学校の屋上の緑化プロジェクトも選ばれていて、住民の参加型となりそうです。

屋上の緑化は安全管理上から簡単にはできませんが、自分たちが住んでいるマンションでも、ちょっと空いているスペースや壁の緑化を始めたら、いつもの風景が変わっていくかもしれませんね。

2017/01/17

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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