パリ開催のCOP21にあわせ、花びら型のソーラーパネルなど新エコ製品が発表

パリで開かれていたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)にあわせて、環境問題に関する多くのイベントが開かれると同時に、最新の環境関連の製品も展示されていました。そのなかから、いくつか気になった製品を紹介します。

ひときわ目立っていたのが、新タイプのソーラーパネルです。まずは「スマートフラワー」という名前の通り、花の形をしたこちら。

12枚の“花びら”を持つソーラーパネル

12枚の“花びら”を持つソーラーパネル

後ろから見たところ。パリ市庁舎前に展示されていました。

後ろから見たところ。パリ市庁舎前に展示されていました。

EDF(フランス電力公社)傘下で再生可能エネルギー事業を手掛けているEDFエネルギー・ヌーベル社(EDF ENR)が開発。説明パネルを見ると、「スマートフラワー」が1時間に供給する電力でできるのは、「ラザニアをオーブンで焼く」「ドラマや映画を15時間見る」「携帯電話の充電が101回」と、わかりやすい例で説明されていました。

資料によると、“花びら”12枚で構成されているソーラーパネルは合計18㎡で、設置場所にもよりますが、年間の供給電力量は4000kwまで供給できるそう。4人家族の年間電気使用量は約2700kwとのことなので、かなりの量が賄える計算になります。

さらに、太陽の動きによって向きを変え、日が沈むと花びらも閉じるそうで、まさに、ひまわりですね。

2つめのソーラーパネルは、街角に溶け込むデザインの「Eツリー」。フランスとイスラエルの共同開発の製品です。

木の葉っぱがソーラーパネルになっていて、ベンチもついています。

木の葉っぱがソーラーパネルになっていて、ベンチもついています。

ベンチに座って、携帯電話を充電したり、WIFIでネット接続をしたり……。“葉っぱ”の数は2枚、3枚、4枚、7枚から選べ、高さは4.5mまで調整が可能。好きな色に変えたり、ロゴなどを印刷したり、カスタマイズができるそうなので、設置場所によって雰囲気を変えられます。風速170kmまでの風や70cmの積雪にも耐えられるとのこと。

次は、リサイクルボックス「TriLib(トリリブ)」。ごみゼロをめざして、パリ市とEco-Emballages(エコ・アンバラージュ)、Plastic Omnium(プラスチック・オムニアム)の2社が共同で制作したプロトタイプが展示されました。

ごみ箱のイメージを覆す、鮮やかな色使い。

ごみ箱のイメージを覆す、鮮やかな色使い。

これまで通りビンや紙類を分別するボックスのほかに、不要になった服や布類を入れるボックスを合体させ、リサイクルとリユースに対する意識を同時に促します。2016年の夏にパリ市内の約40カ所で試験使用されるそうです。

最後は、JCデコー社が開発に3年を擁したという、100%太陽エネルギーのレンタル電気自転車。

コードも何もなく、電気自転車を借りたり戻したりする動作も簡単。

コードも何もなく、電気自転車を借りたり戻したりする動作も簡単。

パリ市ではレンタル自転車とレンタル電気自動車の事業を行っていますが、電気自転車は、より幅広い人が利用できそうです。

今回興味深かったのは、官民協同の取り組みが多く紹介されていたこと。パリ市は環境問題への取り組みが熱心な街ですが、民間企業との連携がなければ、対策は実現できません。

また、太陽光パネルをはじめ、実用面とデザイン面を兼ね備えた製品も関心を集めていました。日本でもあちこちで太陽光パネルを見かけるようになっていますが、町や地域の景観、マンションの中に自然に溶けこむような、新しいタイプのパネルが登場するかもしれませんね。

2016/01/19

プロフィール

三富 千秋

パリ在住のフリーライター。パンや菓子、料理など食の話題を中心に雑誌や食専門誌に発信しているほか、フランス人のライフスタイルについてのコラムも執筆。フランス人の日常生活をさらに知るべく、フランス各地で取材中。


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