シニア犬のためのグッドマンションライフ

こんにちは、ドッグアドバイザーの高田由香です。今回は、シニア犬がマンションで快適に暮らすためのお話をさせていただきます。

「うちの子、人間だと何歳??」

最近ではペットの生活の質が向上し、10歳を過ぎても元気いっぱいなわんちゃんが増えてきました。かわいらしい仕草や表情をするわんちゃん達、ついつい子供扱いしてしまいがちです。

本題に入る前に、ここで質問です。あなたの愛犬は、人間だとだいたいどれくらいの年齢になりますか?

犬の大きさや生活環境で差はありますが、大体の目安として、5歳で人間の40歳前後、7歳で人間の50歳前後、10歳で人間の60歳前後と言われています。
愛犬の年齢を人間に換算してみると、他の犬と遊ばなくなった、散歩に行きたがらなくなった、ごはんを食べるのがゆっくりになった、などの行動の意味を理解しやすくなります。

おうちの中の「環境整備」を

シニア犬がケガをすると若い頃よりも治りづらく、「安静期間」が長引くと運動ができないことで体の筋肉が落ちて行ってしまいます。また、「ケガをした」「こわかった」などというネガティブな思いを、若い頃よりも引きずりがちになります。心も体も健康な生活をさせてあげるために、おうちの中で環境整備をしてもらいたいポイントをお話します。

・フローリング
家の中を走り回ることはなくても、年齢とともに関節が弱くなってくるため少し滑っただけでもケガに繋がることがあります。フローリング部分にカーペットを敷いたり、フローリングの部屋にわんちゃんを入れないようにしたり工夫をしていただきたいと思います。予防策として、若い頃からの「フローリングの場所では走らない」というしつけも大切になります。

・部屋の段差
若い頃よりも目が見えづらくなったり、足が動きづらくなることで、ほんの少しの段差でもつまずいてしまうことがあります。わんちゃんが自由に行き来する場所の段差はなるべくなくしてあげるようにしていただきたいと思います。

・家具の隙間
目が不自由になって家具の隙間に入り込んでしまい自力で出られなくなってしまった、というわんちゃんがいました。目の不自由なわんちゃんから目を離す場合は、サークルなどにわんちゃんを入れて安全を確保することをおすすめします。

・バルコニー
シニア犬になると筋肉が落ちて痩せてくることがあります。小型犬の場合、若い頃はすり抜ける事が出来なかった柵を抜けられるようになり、バルコニーから転落してしまう、という事故があります。バルコニーに出す時は目を離さないようにしてください。

・部屋の模様替え
目が不自由になったわんちゃんがおうちにいる場合、わんちゃんが自由に動ける範囲を模様替えすることは避けてあげてください。わんちゃんは目が見えた時の記憶でおうちの中を移動しています。
目が見えるシニア犬の場合でも、大幅な模様替えは、しばらく気持ちが落ち着かなくなってしまう子もいます。


年を重ねて行くのは、愛犬も人間も一緒です。愛犬が年老いて行くことを認めたくない飼い主さんがいらっしゃるようですが、しっかりと現実と向き合うことから「シニア犬との楽しい生活」が始まります。

できなくなる事が増えるのは当然。その分、飼い主さんが工夫して手助けしてあげればよいのです。シニア犬との楽しいエピソードを聞くと暖かい気持ちになります。是非皆さんのエピソードもお聞かせくださいね。

プロフィール

writer高田 由香
日本ドッグパーク普及協会認定ドッグアドバイザー。日本ペットマッサージ協会認定ペットマッサージセラピスト。
短大卒業後、証券会社に入社。結婚を機にコーギー2匹を飼い始めるも、しつけに大苦戦。犬について学ぶスクールに通ううちに犬の魅力に取りつかれ、会社を辞めドッグアドバイザーになる決心をする。
2006年、世田谷・用賀に「犬の保育園 Parco del Caneカーネ保育園」を開園。園長となる。
犬の保育園の他、ペット共生マンションでのしつけ教室やセミナー、ペット博でのペットマッサージのデモンストレーション、朝日新聞デジタル「&」、ジョンソン株式会社「DOG TOWN」等ウェブサイトでのペット相談やコラム執筆など、多分野で犬に関わる毎日を送っている。
愛犬は、パピヨン、小型犬ミックス、チワワ2匹の4匹。キースホンド、コーギー、ダルメシアンの飼育経験あり。

2014/01/07