[HOUSEVISION 2013 TOKYO EXHIBITION]で日本の住まいのこれからを体感する

美しすぎるトイレ!?進化する衛生機器

会場内でもっともソリッドな表現の場となっていたのが、「TOTO」、「YKK AP」×建築家の成瀬友梨さん、猪熊純さんが手がけた「極上の間」かもしれません。

土に代替素材として注目される「サントリーミドリエ」の「パフカル」を利用した壁面緑化を、ふんだんに取り入れた展示。壁に据え付けられたトイレや洗面台の姿は、アーティスティックでさえありました。

壁に固定されたトイレと壁面緑化された空間が織りなすレストルームは、まさに「極上の間」! 住まいにおける癒し空間として人気(?)のトイレが、さらに美しく進化しています。「居心地が良すぎてなかなか出てこれない!」。未来の日本の住まいには、そんなトイレが登場するのかもしれません。

集合住宅を豊かにするシェアリング・コミュニティ

500人が住む集合住宅を具体化した模型。最先端のテクノロジーを応用したライフログの管理・分析システムなどの展示も

住まいに関わるさまざまな展示が行われる[HOUSEVISION 2013 TOKYO EXHIBITION]。なかでも、異彩を放っているのが「未来生活研究会」と3人の建築家(山本理顕さん、末光弘和さん、仲俊治さん)による展示「地域社会圏—シェアリング・コミュニティ」です。

地域社会圏とは、住宅のハード部分だけでなく、エネルギーの流通や介護、子育て、仕事といった多様な要素を包括したコミュニティ構想のこと。同展示では、500人が暮らす集合住宅をひとつの地域社会圏と捉え、5万分の1スケールの模型として具体化しています。

カフェや菜園のシェアスペースなど、多彩な要素を組み込んだ集合住宅を模型として具体化しています

緻密な模型を眺めると、集合住宅で生活する人々やコミュニティビークル、共有のBBQスペースなどが。一戸一戸のユニットは賃貸住宅として設計されており、住まいとしてはもちろん事業所やお店としても使用できるのが特徴。生活だけでなく仕事やレジャーなども包括した500人のコミュニティが表現されています。

集合住宅での暮らしとコミュニティのかたちはこの先、どう発展していくのか。その未来を考えさせられる展示です。

収納スペースを構造材に!すっきり美しく暮らす家

「収納スペースが少ない!」。マンションライフにおける永遠の悩みに、ひとつのヒントを示してくれているのが、「無印良品」と建築家の坂茂さんによる「家具の家」です。

この住まいの特徴は、室内の壁や柱などの構造材を、すべて収納家具に置き換えていること。室内をぐるりと見渡せば、あちらにもこちらにも大容量収納!小物から大型家具までたくさんのモノがあるにもかかわらず、驚くほどすっきりとした空間になっています。

構造材としての強度を持たせた壁面収納を取り入れることで、空間に大きな余裕が生まれています

(写真左)壁面収納にすっぽりと収まった冷蔵庫。モジュールに合わせて製品サイズを設計する無印良品らしさが光ります。(写真右)キッチン周りの収納もすっきり。棚の中には室内で野菜を作れる水耕栽培ユニットも

また、無印良品のアイテムは、すべて統一されたモジュール(基準となる寸法)で設計されているため、無駄なく美しく収納することが可能。この点は、私たちのマンションライフに、すぐにでも取り入れたいポイントです。

スケルトンからはじめるマンションリノベーションのヒント

「80平米≒800万円で家をつくる。」をコンセプトに、自由に「編集」できる住まいづくりを提案しています

マンションリノベーションを検討している人なら、「蔦谷書店」と「東京R不動産」のコラボレーションによって生まれた「編集の家」を要チェック!

この展示では、マンションを自分らしくリノベーションするためのアイデアが詰まっています。展示の半分は、スケルトン状態に戻したマンションをリノベーションした事例を紹介するスペース。

(写真左)移動式の個室ブースや書斎のように使えるトイレなど、ユニークな試みもそこかしこに。(写真右)後半の展示スペースでは「R不動産toolbox」で販売される建材やパーツが展示されています。

残る半分は、塗料や床材、水回り機器、スイッチやカーペットなど、住まいを編集していくためのツールが展示されています。もちろん、スケルトンからのフルリノベーションだけでなく、より手軽な住まいのカスタマイズも可能。DIY精神がくすぐられる展示となっていました。

住まいの未来にワクワクする[HOUSEVISION 2013 TOKYO EXHIBITION]

さて、現在開催中の[HOUSEVISION 2013 TOKYO EXHIBITION]のレポートをお届けしましたが、この展覧会の魅力はなんといっても“体験型”であること。実物大の住まいを肌で感じ、この先の日本の暮らしに想いをめぐらせる……。そんな貴重な体験を楽しむためにも、現地へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

2013/03/12