ベランダ・バルコニーのガーデニングを考えるとき、「うちは北向きで日当たりが悪いから無理では?」とおっしゃる方もいらっしゃいます。いえ、そんなことはありません。北向きでも、日陰向きの植物を取り入れることで、緑溢れるガーデニングを作ることができますよ。今回は、その事例をご紹介します。
日陰向きの植物を取り入れた北向きのリビングとベランダ
北向きや日照時間の短いベランダには、日陰向きの植物を取り入れましょう。日陰に向いた植物というのはシダ類やヤブラン、クリスマスローズなど。日差しがさえぎられた森林の中に群生している植物、などをイメージしていただくとわかりやすいと思います。
写真の事例では、リビングからベランダまで一体感がでるように、ダークブラウン系の床材のリビングと同色系の床材をベランダに設置しました。
室内に置く観葉植物も、日当たりを求めて移動させなくても使える日陰に強い種類(ポリシャス、ドラセナ、カシワバゴムなど)を、リビングのインテリアに合わせて配置しました。陰影のあるインテリアに、観葉植物が味わい深い雰囲気を加味してくれました。
借景を生かした奥行きのあるグリーン・レイアウト
このマンションでは、ベランダの向こうに豊かな緑の借景があります。
透明フェンスでうまくその借景が生かされたマンションなので、さらにその奥行きを生かすように、ベランダの正面に低いもの、サイドに高さのあるものを配置しています。
バルコニー自体に置かれた植物の数は少ないのですが、配置のおかげで緑豊かな雰囲気に仕上がりました。
自作した室外機カバーとベッドルームから見える癒しのグリーン作り
窓から植物が見えるさまは、心を癒してくれます。よくお客様から「ベッドルームから見える窓辺に何か植物を置きたい」というリクエストを多くいただきます。この事例でもそうでした。
写真は、同じマンションの別の部屋。ベッドルームの外のベランダですが、室外機カバーを制作して、その上に植物を寄せ植えしたものを置きました。室外機の上に寄せ植えのプランターを置いたおかげで、室内のベッドから窓を眺めると、ちょうど風にそよぐグリーンの姿が見えます。
また、ベランダの床材、室外機カバー、プランターの色を統一することで、ベランダ側から見てもきれいな統一感ができるように仕上げました。
ベランダ側にはその他に、床材の間に石を敷き詰めて、背の低い草花の寄せ植えを置いています。ちょっとした坪庭の雰囲気も楽しめます。
※ ベランダ・バルコニーのガーデニングは、マンションの共用部分です。各マンションの管理規約に沿ったガーデニング計画をお願いします。
2011/05/30