マンションで緑のカーテン9:カーテンにならない!?失敗相談

緑のカーテンの連載スタートと同時に、マンション・ラボ編集部のスタッフも、自宅マンションで緑のカーテンづくりにトライしていました。しかし、写真のようにまばらな生育状態で、緑のカーテン完成までに至らなかったようでした。そこで今回は、この失敗例についてアドバイスします。

連載と同時にスタートした、編集部スタッフの緑のカーテンの生育記録

マンション・ラボ編集部のスタッフが、マンションのベランダでゴーヤーの苗を育てて緑のカーテンづくりにチャレンジ。しかし2ヶ月経っても、写真のようなまばらな状況でした。これでは緑のカーテンとは呼べません。他の方からも「緑のカーテンにならなかった!」という声を、時々伺うことがあります。今回はこの失敗例を見ながら、どこが悪かったのか一緒に考えてみましょう。

まず、スタッフの生育記録を見てみましょう。

<マンション・ラボ編集部スタッフの緑のカーテン生育記録>

6月初旬
プランター(深さ18cm×縦43cm×横28cmサイズ)にゴーヤーの苗3つで栽培スタート。土は、すでに一度使用していたものに半分ほど新しい土を足す。場所は、午前中に直射日光が当たる東向きのベランダ。15cm角の麻ネットを窓一面に覆う。

6月中旬
黒いアブラムシが発生。地道に取り除く作業を行う。この時期、台風なども多く発生。

7月初旬
ゴーヤーの花が咲き始めるも、カーテンとしての生育はまだまだ。

7月中旬
ゴーヤーの実ひとつだけがかなり小さなサイズで出来上がる。もっと大きくなるまで収穫しないで見守る。

7月下旬
中旬、数日不在中に大きく育っていたゴーヤーの実の変色が進み、破裂して赤いゼリー状の種が落下。

8月初旬
カーテンとしての葉の生育はまばら。葉っぱ自体も小さい。実も非常に小さいものが2〜3個程度。あまり大きくならない。

緑のカーテンにならなかった失敗は、土・日あたり・深さが問題点!

生育記録を拝見すると、いくつかの問題点が見当たります。
ゴーヤーの緑のカーテンは、よい土、日当たり、そしてプランターのサイズに大きく左右されます。

新しい土を使っていなかった

土づくりまでしなくても結構ですが、一度使った古い土には栄養がありません。育てはじめには、必ず新しい培養土を使用するようにしてください。新しいよい土は、植物の栄養です。スタート時には、培養土+肥料(マイガーデンなど)を混ぜて使用します。
追肥や肥料についてはこちらの記事をあわせて読んでください。
マンションで緑のカーテン6:ゴーヤーやヘチマの化学肥料と有機肥料

陽あたりが短かった

東向きのベランダで午前中だけの短い日当たりだったこと、そして半透明のベランダの外壁で隠れて、プランターの根の部分には直接日が当たりにくかったことが原因かもしれません。ゴーヤーは太陽を好みます。日照時間の短い場所は、緑のカーテンの生育に影響を及ぼします。

プランターの深さが小さかった

からならの木の緑のカーテンは、30センチほどの深さのプランターに植えました。植物の成長には根の勢いが大切です。浅いと根の成長も滞り、それはツルや葉、実の生育にも影響を与えます。

プランターのサイズや育て方の基本はこちらの記事をあわせて読んでください。
マンションで緑のカーテン1:ゴーヤーやヘチマの育て方

以上の3点が緑のカーテンづくりには欠かせません。今回の失敗は、古い土で土壌が弱っていたことと、追肥をほとんどしなかったことに原因がありそうです。皆さんもこの失敗を参考に、来年の緑のカーテンづくりに役立ててみてください。

まだ間に合う? まばらな緑のカーテンには朝顔などで隙間を埋める

ハニーサックルの合間に、朝顔や夕顔が育っています。

時期的なタイミングもありますが、今回の例のようにまばらな緑のカーテンには、間に朝顔や夕顔を育てて、隙間を埋めていくという方法もあります。いまから急いで育てるなら鉢植えの朝顔や夕顔でもよいでしょう。
写真は、からならの木で育てている常緑のハニーサックルによる緑のカーテンです。これも根元の方の隙間を埋めようと、朝顔と夕顔を間に植えて育てています。こんな風にボリュームを増す方法もあります。


次回は、緑のカーテン連載の最終回。緑のカーテンの終わり方や、ネットの片付け方などについてお話します。

※ ベランダ・バルコニーはマンションの共用部分です。ガーデニングを行なう際は、各マンションの管理規約に沿って行なうようにお願いいたします。

他の記事もあわせてお読みください。
「マンションで緑のカーテン1:ゴーヤーやヘチマの育て方」
「マンションで緑のカーテン2:ベランダ設置の注意点とネット」
「マンションで緑のカーテン3:一年草と、ゆっくり成長する常緑つる性低木(宿根草など)」
「マンションで緑のカーテン4:ゴーヤーの開花と手入れ」
「マンションで緑のカーテン5:ゴーヤーやヘチマのアブラムシ対策はどうしたら?」
「マンションで緑のカーテン6:ゴーヤーやヘチマの化学肥料と有機肥料」
「マンションで緑のカーテン7:常緑のハニーサックル」
「マンションで緑のカーテン8:ゴーヤーの実の収穫と種の保存」

2012/08/24

プロフィール

寺井 通浩

東京都渋谷区上原にある、フラワー&グリーンショップ「からならの木」のオーナー。「植物と暮らす」をテーマにガーデニングやディスプレイを手がける。月に1回花の教室も開催するほか、個人宅のコーディネート相談も受け付ける。


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