スッキリ使いやすい収納の極意は“2割のスペース”にあり ~あえて食器棚は置かない選択~

●wic_shimizu27

リビングやキッチンの収納棚には、どんなものをどれだけ入れていますか?いろいろな物をついつい入れすぎて、ギュウギュウになったり、食器棚を増やしたり…ということありませんか。今回、収納のための家具を置かずに備え付けの収納棚だけを利用し、しかもスッキリと収納しているお宅があると聞きつけ、さっそく中をのぞかせてもらいに行ってきました。

取材者・住環境紹介

S.S.さん
家族構成:夫婦・息子2人(小学1年生と幼稚園年少)
居住年数:4年
間取り:3LDK・74.76平米
このマンションを決めた理由:子どもが小さいく足音などの騒音の事も考え、1階の部屋を希望していた。キッチンが庭を見渡せるように配置されていて、庭で遊ぶ子どもに目配りできること。
収納への満足度:備え付けの収納で十分収納できている。

間取り図

必要最低限の持ち物で、空間にいつもゆとりを!

―備え付け収納棚だけで、リビングやキッチンに置くものを収納できてしまっていると聞きましたが、どうやったらそれだけで収納できるのですか? 限られたスペースの利用の仕方の極意があれば教えてください!

Sさん:常に収納に“2割のスペース”を残し、「空間に余裕を持たせることを意識」して生活しています。インテリア雑貨店で働いていた時の、「在庫を売ってから入荷する」管理経験が身に付いているのかもしれません。「収納棚だけでは少ないかな?」とも思いましたが、無駄買いもしませんし、今使っているモノだけに極力して、増えてきたらいさぎよく捨てます。

ギュウギュウに詰まっていると片付けにくいですしね。スッキリとした生活感のないリビングが完成系で、その状態を常に保つことで、家族みんなが“片付ける”ことを意識できるようにしています。子どもたちにも「何か欲しい時は、何かを捨ててスペースを空けてから」と教えています。
おかげで子どもたちものびのび遊べています。

―なるほど、「何かを捨てスペースを空けてから買う」のですね! でも、スペースを空けるのは、なかなか難しいところですね。

そこで、具体的にどんな工夫をしてスペースをつくっているのかを教えてもらいました。

こうすればスペースが生まれる!

工夫(1) 思い切って食器棚は置かない
食器棚もソファーも置かない広々リビングは開放感抜群です!

食器棚もソファーも置かない広々リビングは開放感抜群です!

子どもたちが思いきり遊べる広いリビングにしたかったSさんは、収納家具を置かないことにしました。代わりにキッチンとリビングの備え付け収納棚を工夫して活用しています。震災時も倒れてくる危険性がなくなりますね。毎日使う家族の食器はキッチンシンクの下へ収納。お気に入りの食器や子どもに管理させるものはリビング収納棚にいれています。「思い切って家具を置かない選択」をするのも、モノが増えることにブレーキがかかり「スリムな生活」を目指せるのかもしれません。

キッチン上部には調理器具や家族の朝食用食器を収納。

キッチン上部には調理器具や家族の朝食用食器を収納。

シンクの下には少し大きめの日常皿や毎日の食卓に使う食器を収納。

シンクの下には少し大きめの日常皿や毎日の食卓に使う食器を収納。

工夫(2) できることは自分たちでDIY
収納するモノに合わせて棚板の高さを調整。モノの戻り場所に無駄を作りません。

収納するモノに合わせて棚板の高さを調整。モノの戻り場所に無駄を作りません。

既存の棚板は5枚だったので、ホームセンターで板を購入。その場で同じサイズにカットしてもらい10枚に増やしています。手間もかからず、値段もオーダーする場合の10分の1でできました。なるほど! 棚板が増えたことで分類も細かくでき、無駄なく空間を利用し使いやすくなっています。

工夫(3) 使用頻度で上下に分類
上段にはSさんお気に入りの器たちが丁寧に並べられています。

上段にはSさんお気に入りの器たちが丁寧に並べられています。

下段には1番取りやすい位置に子どもたちのお菓子が。自分でセレクトをする楽しみが増えますね。

下段には1番取りやすい位置に子どもたちのお菓子が。自分でセレクトをする楽しみが増えますね。

こだわりのある食器や使用頻度の低い食器、ストック用の薬、趣味の裁縫道具など、子どもたちにさわられたくないモノは上段に収納。お菓子やハンカチ・ティッシュ・書類などの日用品は下段に収納しています。子どもの日用品を子ども目線に配置し、自分で取り出せるようにしておくと、自主性が育まれて片づけの意識もさらに高くなりそうです。

今後の展望! 子どもの自立を備えた収納術

Sさん:実は片付けすぎて、子どもが何もしなくなっていたんです……。1年生になっても「お母さんコップどこ?」と聞いてくる状態だったので、自分で取りやすいように置き場をつくりました。最近は子ども目線の片付け、収納を考える日々です。

悩みぬいた末のコップの位置。子どもたちにも使いやすいと評判です。

悩みぬいた末のコップの位置。子どもたちにも使いやすいと評判です。

―まさか、片付けにもデメリットがあったとは! 片付け過ぎの落とし穴ですね。でも、その都度成長に合わせ収納スタイルを変えていくのも、楽しみの1つかもしれませんね。


今後は書斎に移動し本棚になっている以前の食器棚を上下2つに分け、子どもが出し入れできる低い食器棚として活用しようと考え中のSさん夫婦。常にスッキリとした部屋で過ごせるように、収納とにらめっこは続きます。

(文:Loco 共感編集部 北村愛)

2016/08/19