ワーキングマザーがこだわりぬいたリノベーション~中古マンションが高級感あふれる部屋に大変身~

●003すっかりおなじみになったリノベーションマンション。リフォームすることで新築のように生まれ変わると、あえて中古物件を選ぶ人が増えています。

しかし、費用と時間はどのくらいかかるのか、何から始めたらよいのか、資材の知識がなく、何を選んだらよいのかわからない……リノベーションマンションを選択する時、大きな期待と共に、さまざまな不安がつきものですよね。

そこで今回は、効率的かつ利便性を追求し、家族との豊かな時間と空間もてるように、中古物件を高級感あふれる部屋に大変身させた津山智子さんをご紹介します。
ご夫婦共働きで多忙な中、徹底した情報収集から資材選びまで手がけた経緯とノウハウにスポットを当てます。

取材者・住環境紹介

・家族構成:夫婦・娘(3歳)、夏に2人目出産予定
~購入マンション~
・築年月: 1997年12月
・購入: 2014年9月
・転居: 2014年12月
・広さ: 75平米
・間取り:3LDK
・階数:14階建ての12階
・方位:南向き/東南角部屋

マンション選びの基準は?

津山さんたちのマンション選びの基準はとても明確―とにかく「立地」でした。
駅に近くて買いものや通勤が便利、保育園や実家にも近いところで探した結果、選んだのは私鉄の急行停車駅前に建つ高層マンションの12階。

駅の近くで、徒歩5分圏内に金融機関やスーパーが揃う他、津山さん宅の南側リビングの眼下には、広大な景観が広がります。駅前の様子や、駅向こうの開発されていないのどかな畑と、低層住宅を見渡すことができる抜群の眺望です。

この眺めを、津山さんたちは購入前に確認ができました。新築マンションの場合、購入前に部屋から見ることはほとんどできません。コツコツと情報を集め、土地の事情を熟知したとしても、図面上からはなかなか想像するのは難しいです。部屋に入って実際の様子を見られるのは、中古マンションならではの利点ですね。

思わずうっとり。眺望が楽しめるようしつらえられたリビングの窓辺。

思わずうっとり。眺望が楽しめるようしつらえられたリビングの窓辺。

リフォーム用品選びは、実物を「見て」「試して」妥協なし!

中古物件の利点として他には、自分の理想の部屋につくり替えることができること。
智子さんの部屋のリフォームイメージは、ラグジュアリーな空間。
落ち着いた雰囲気になるようにベージュ色を基調に、トータルコーディネートすることをしっかりと決めていたので、用品選びはリフォーム業者に任せるのではなく、自分で納得できるものを選ぶことにしました。

リフォームについては、ほぼ智子さん一人で担当。インターネットで、どのような用品があるかを徹底的に調べ、現物を見るために数えきれないほどのショールームに足を運び、壁紙や床材などのサンプルを手に、工事中のお部屋でコーディネートをする日々を重ねました。

フルタイム勤務のため、限られた時間をやりくりする必要がありましたが、ショールームは新宿に集中していたので、仕事帰りや休日を利用して効率よく回るなど工夫をしました。
忙しいながらもとことん納得のいく用品選びは、楽しい作業でもあったそうです。

智子さんが集めた資料やサンプルの数々。微妙な色味の違いで部屋のイメージは変わるので、徹底比較が必要です。

智子さんが集めた資料やサンプルの数々。微妙な色味の違いで部屋のイメージは変わるので、徹底比較が必要です。

選び抜いた商品と選択のポイント

智子さんの選んだものは、高級感やベージュ色を基調にしただけでなく、時間が短縮されることもポイントになっています。
苦労して選び抜いたものを、特別に智子さんが教えてくれましたので紹介します。

キッチン:こだわったのは、デザイン性と機能性

美しいキッチンに仕上げたいと、引き出しの鏡面仕上げや人工大理石のワークトップにこだわりました。また、デザイン性と機能性を兼ね備えたドイツメーカーの浄水器一体型水を選択したのもポイント。

デザイン性が高い海外の設備は、それだけでアクセントに。

デザイン性が高い海外の設備は、それだけでアクセントに。

食洗機:ドイツメーカー、M社

洗濯機やミキサーでも知られるドイツのメーカー。最大のメリットは引き出し式の食器カゴが大容量なところです。ドイツ製だけに環境に配慮した節水・節電・低騒音設計。

トイレ:トイレといえば、T社

壊れにくく、修理サポートもしっかりしているメーカー。「レ〇〇パル〇」は、背面で固定した「床浮きタイプ」の便座でとても掃除がしやすくお薦め。抗菌タイル(ハイ〇〇セラ・フロア)を使用することでさらに衛生面で向上します。

このタイプなら拭きにくい部分がなくなり、断然掃除がしやすくなりますね。

このタイプなら拭きにくい部分がなくなり、断然掃除がしやすくなりますね。

洗面台:住宅設備機器業界最大手、L社

工務店の人によると、洗面台はどこのメーカーもあまり変わらないとのことでしたが、大理石調の鏡面仕上げが気に入り、ルミ〇〇シリーズを選択。オプションの自動水栓は蛇口が汚れにくく、お掃除が楽だそうです。収納棚は側面壁に埋め込みにし、鏡はホテル仕様の「一面鏡」にして、限られたスペースでの奥行きを作り出しました。

風呂:住宅設備機器業界最大手、L社

リフォーム会社お薦めの1位はT社、2位はL社。機能はあまり変わらないので、津山さんはデザイン重視でL社を選択しました。

ドアノブ・タオル掛け・洗濯物掛け・洗面収納:住宅用建材装飾を企画から販売まで手掛けるK社

インテリアショップを展開する会社。スタイリッシュなデザインのインテリアアクセサリーが揃います。既存のドアの変更は難しかったので、ドアノブを替えることで高級感を出しました。

畳:住宅用建材メーカー、D社

丈夫な和紙で出来た畳で、経年劣化による色あせの心配もありません。畳おもても縁もカラーバリエーションが豊富ですが、津山さんはリビングのフローリングとの色の統一感を出すためにベージュを選択しました。

障子:和風インテリア素材メーカー、W社

一般的に障子は破れやすいものですが、W社のシートは、和紙を塩化ビニールでコーティングし、本物の障子の風合いを維持しながら全く破れません。小さな子供がいても安心です。

けれども、思うようにいかなかったところもあります。
インターホンと煙探知機は経年劣化による変色が目立ちましたが、マンションで集中管理されているため、交換は叶いませんでした。また、トイレ・お風呂・キッチンの換気扇はコスト面から連動型を選択しましたが、利便性を踏まえると、個別作動型を選択すべきだったとのことです。
全て満足できるものにするのは、なかなか難しいのかもしれませんね。

とことんこだわって生み出した、ゆとりある生活

智子さんのこだわりは、ベージュを基調とした内装にも表れています。
壁紙・床材・カーペット・畳に至るまで、統一感を持たせることに徹底し、「高級感」を作り出すことにも注力しました。色とイメージを揃えることで、すっきりとした落ち着きのある雰囲気づくりに一役買っています。
また、収納スペースについても、生活の一つ一つのシーンを想定しながら工夫し、整理整頓された空間と使い勝手の良さをつくり出しています。

マンション地下のトランクルームは、限られたスペースをフル活用できるように、天井までの本棚を設置。

マンション地下のトランクルームは、限られたスペースをフル活用できるように、天井までの本棚を設置。

こだわりのある理想のリフォーム―とはいっても、費用はかかってきます。実現するには、なんといってもマンションの購入価格は大きなポイントになります。

津山さんたちは、新築時価格からの下落が落ち着く、築15年前後の物件に狙いを定めて探し購入。安く買えた分はリフォーム費用に回すことができ、2ヶ月弱の工事で、リフォーム費用総額は約600万円でした。

リフォーム業者は、顔の見える地元の工務店に依頼。智子さんのニーズにも柔軟に十分対応してくれました。リフォームを成功させるには、業者選びも大切なようです。

妊娠中にもかかわらず、ワンピーススーツ姿できっちりと出迎えてくれた智子さん。
リフォームした設えは、細やかに計算し選び抜かれ、こだわりで統一された内装と整理整頓された収納は見事な上、「こうしたいな」を実現する行動力には驚かされました。

智子さんの積み上げたノウハウを参考に、ドアノブを自分好みのものに替えたり、掃除に手間がかかっていたトイレや風呂場をリフォームすることで、「快適な我が家を手に入れることができるのかもしれない…」そんなふうに思えました。

仕事帰りに一度、新宿のショールームに寄ってみようかな……。

(文:Loco共感編集部 後藤菜穂)

2016/07/19