美しい収納家具(1) 北欧フィン・ユールの、宙に浮かぶかのようなサイドボード

今回から6回にわたり、リビングデザインセンターOZONEが提案する「美しい収納家具」をご紹介します。家具は、長年暮らす大切なパートナー。お部屋の収納家具も、お気に入りの美しいデザインの家具を選びたいですね。

サイドボード(1955年) デザイナー:フィン・ユール

サイドボード(1955年) デザイナー:フィン・ユール

まるで宙に浮いたかのように見える収納家具

デンマークを代表する家具デザイナーであり建築家である巨匠フィン・ユールは、熟練した家具職人と一緒に、彫刻のように優雅なフォルムの家具を数多く生み出しました。

華奢な細い脚を持ったサイドボードは、遠くから眺めると、まるで宙に浮いているかのように見える軽やかなデザインとなっています。そのせいか日本のマンションのリビングに置いてみても圧迫感がなく、自然に生活シーンに溶け込んでくれます。

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向かって右側の水色の扉を開けると、ビビッドなブルーのグラデーションの引き出しが現れ、そのまま見せる収納にしたくなるほど美しい色彩です。
浅いトレーのような引き出しは、楽譜や版画、カトラリーやリネン類を収めるのにも適しています。サイドボードの横に、ランプや椅子を置いて、お気に入りの家具に収めたお気に入りのコレクションを取りだして眺める。ひとつの家具からそんな贅沢な時間まで生まれてきそうです。

職人技にこだわった異彩のデザイナー、フィン・ユール

フィン・ユール(1912-1989年)

フィン・ユール(1912-1989年)

デンマークのモダンデザインが花開いた1940〜50年代に、フィン・ユールがあくまでもこだわったのは、木工の職人技を結集した家具でした。

サイドボードの引き戸を開けたときのすっとした感触、引き出しの収まりのよさ、計算された細さとシェイプの脚など、木工技術の粋を尽くした家具は、使う度にその魅力を感じさせてくれます。

世界で最も美しい肘を持つ椅子と呼ばれる「NO.45」や、デンマーク国王も腰かけたという「チーフティンチェア(酋長の椅子)」などを始めとしたフィン・ユールの名作は、北欧家具ファンが最後に行き着く家具とも言われており、時間をかけてひとつずつ買い揃えていく人もいるそうです。

イージーチェア NO.45(1945年)

イージーチェア NO.45(1945年)

家具は嗜好性の強いもの。その場しのぎの家具を急いで買わず、現物を見て、その家具とずっと暮らしていけるか、熟考して購入する。そんな付き合い方ができるのも、デザイナーが渾身を込めた想いで設計している作品だからでしょう。

ノルディックフォルム 佃 香奈さん

IMG_1032サイドボードは、ブルー系の収納引き出しタイプのほかに、オレンジ系タイプのバリエーションもあります。

ビビッドなカラーリングから意外に思われるかもしれませんが、実は、和のインテリアにも自然に溶け込んでくれます。

基本的に北欧家具は日本のインテリアとの親和性も高いので、マンションのお部屋にも合わせやすいでしょう。

現在ノルディックフォルムで開催中の「Learning from Finn Juhl フィン・ユールのデザイン、技術を学ぶ」で、フィン・ユールの代表作を紹介していますので、ぜひ「名作家具」と呼ばれる逸品に触れてみてください。

「Learning from Finn Juhl フィン・ユールのデザイン、技術を学ぶ」
会期:2016年4月28日(木)~7月12日(火) ※水曜日(祝日を除く)休館
場所:リビングデザインセンターOZONE(5F ノルディックフォルム)
URL:http://www.ozone.co.jp/event_seminar/event/detail/57

ノルディックフォルム

0608_2北欧の上質なインテリアを取り揃えるショールーム。デンマーク、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーの名作椅子やテーブル、ソファ、キャビネット、照明、テキスタイル、器など、使うほどに愛着の生まれるアイテムを紹介。

現地で厳選したヴィンテージ家具も並び、時代を超えた暮らしのデザインを提案している。

東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー
リビングデザインセンターOZONE 5F
03-5322-6565
http://www.ozone.co.jp/nordicform/

写真提供:ノルディックフォルム

2016/06/09

プロフィール

リビングデザインセンターOZONE

住まいとインテリアのショールームとショップ30店が揃う情報センター。新宿パークタワーの3F〜8Fに位置し、気軽にインテリア散策が楽しめる。セミナーや相談会も随時開催。

http://www.ozone.co.jp