マンション住民へのアンケートで見えた、これからのお墓や葬儀のあり方とは

今回は、「お墓に関するアンケート」をレポートします。
近年では、都市部を中心に、墓地の不足、ライフスタイルの変化に伴う葬儀や埋葬方法の多様化、少子化や核家族化によるお墓の承継が難しいといった諸問題が取り上げられることが増えているような気がします。そこで今回は、マンションにお住まいの方に、自分のお墓に関する考え方などについてうかがい、レポートしたいと思います。

アンケート概要
実施期間 2015年4月30日~5月7日
調査方法 インターネット(マンション・ラボ)
対象者 マンション・ラボ リサーチ研究員
有効回答数 2,819

引用の際は、こちらからマンション・ラボまでご連絡ください

マンション住民の35%以上がお墓を所有。

Q.あなたは、お墓をお持ちですか?(N=2,819)
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Q.あなたのお墓について教えてください。(複数選択)(N=1,009)
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Q.お墓の種類を教えてください。(複数選択)(N=1,009)
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まず、お墓を持っている方はどのくらいいるのかを把握するために所有の有無について質問したところ、「ある(35.8%)」「ない(61.8%)」、そして、「わからない(2.4%)」という結果になりました。全体のおよぞ35%の方がお墓を所有されているようです。そのうち、「先祖代々のお墓がある(64.4%)」「配偶者の先祖のお墓がある(20.3%)」のとおり、先祖代々のお墓を引き継ぐ方が大変多く、新たにお墓を用意した方は、「今の家族で一緒に入るお墓がある(25.2%)」「夫婦だけで入るお墓がある(2.5%)」「自分だけで入るお墓がある(0.7%)」「血縁関係を超えた人や友人と一緒に入る共同墓がある(0.4%)」となりました。お墓の種類としては、「寺院墓地(44.2%)」「民間墓地・霊園(27.8%)」「公営墓地・霊園(23.0%)」の順に多く、「共同墓地(4.5%)」「納骨堂(3.9%)」という回答もありました。

ただ、実際に入りたいお墓としては、少々違う意見もありました。

Q.あなたの入りたいと思うお墓を教えてください。(複数選択)(N=1,009)
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グラフの通り、「先祖代々のお墓に入りたい(44.4%)」「配偶者の先祖のお墓に入りたい(5.9%)」「今の家族で一緒に入るお墓に入りたい(24.8%)」「夫婦だけで入るお墓に入りたい(4.8%)」と家族とお墓に入ることを望む人が多い一方、「お墓に入るのではなく散骨や樹木葬などを行いたい(20.3%)」と、お墓を持っているにも関わらず、お墓以外の選択肢を挙げる人もいることに、お墓に対する考え方が多様化していることを実感しました。

 

「お墓は必要ない」という意見。その理由とは?

一方、お墓を持っていない、あるいはわからない方は、お墓を必要としているのでしょうか。

Q.あなたはお墓がほしいと思いますか?(複数選択)(N=1,810)
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結果は、「欲しくない(51.0%)」「わからない(40.1%)」と、お墓にこだわっていない方が多い結果となりました。その理由はいったいどのようなものでしょうか。

Q.お墓が不要な理由を教えてください。(複数選択)(N=923)
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理由としては、「心で思い出してくれればそれで良いから(31.3%)」「散骨や樹木葬などを行いたいから(29.6%)」「無宗教だから(24.9%)」「納骨堂でよいから(20.5%)」と、必ずしもお墓にこだわってはいない意見や、「用地やお墓自体が高額だから(26.5%)」という金銭的な理由や、「お参りしてくれる人がいないから(17.2%)」という承継面での理由などがみられました。

多様化するお墓や葬儀のカタチ

アンケートの結果から特に注目したのは、散骨や樹木葬といった新しいお墓のカタチを選択する人が増えているということです。東京のブルーオーシャンセレモニーでは、東京湾への散骨を船上から行う「チャーター散骨プラン」や「合同乗船散骨プラン」などを扱っています。また、樹木葬は、墓地や霊園の墓標となる樹木の下に埋葬し永代供養されるもの。曹洞宗瓦谷山 真光寺が運営する樹木葬墓苑「森の苑」では、区画に分けられ家族何人でも埋葬することができますが、継承者は不要です。

このような散骨や樹木葬などの新しいお墓のカタチに対して、みなさんはどのように思われているのでしょうか。

Q.散骨や樹木葬などの新しいお墓の種類が増えていますが、どのように思いますか?(N=2,819)
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「内容によっては自分でも利用してみたいと思う(47.8%)」と半数近くの人が関心を寄せ、「自分では利用しないが、家族や親族で希望する人がいたら構わないと思う(12.8%)」「自分や家族では利用したくないが、他人が利用するのは構わないと思う(12.6%)」と合わせると、こういった新たなお墓の形を認める考えの人は7割を超えています。一方、「あまり好ましくないように思う(6.7%)」と反対意見は少数でした。

従来のお墓は墓石があるところに埋葬し、家族や親族等がお参りをするという形式が一般的でしたが、新たな埋葬方法に関心が高まっているようです。

また、お墓だけでなく、葬儀のありかたも変わりつつあるようです。実際にマンションにお住まいの方の中にも、故人を住み慣れた自宅から送り出したいという声に応えるため、自室で故人を見送る「自宅マンション葬」を行っている方もいるようです。これまでのように葬祭会館でたくさんの方を招いて葬儀を行うよりも、家族だけでゆっくりとお別れをする、そんな方が増えているのかもしれません。

愛する家族を我が家から見送るために~自宅マンション葬を考える

いかがでしたか?お墓も葬儀も、その土地の風習やしきたりなど大切にしなければならない部分は多々ありながらも、どんどん多様化していきそうな印象を受けました。しかし、いかにお墓や葬儀が多様化しようと、故人やご先祖様を大切に想う気持ちが一番大切なことに変わりはありません。今回のアンケートレポートが、お盆を迎える皆さんにとって、何か新たな気づきなどにつながれば幸いです。

 

2015/07/24