食べもののシェア~海外の取り組み:Save the FOOD(セイブザフード)~

一人暮らし経験のある方なら、一度はこう思ったことがあるのではないでしょうか?
Other people’s food always tastes better!(誰かがつくってくれる料理って美味しい!)

今日ご紹介するのは、フィンランドの「Save the FOOD(セイブザフード)」というプロジェクト。その名のとおり、食べものを大事にしよう!という活動ですが、その方法は「先進的」という評価を受けながらも、これってなんだか懐かしい…と思う方も多いのではないでしょうか?

「食べもののためのフェイスブック」

フィンランドの首都ヘルシンキ郊外の約200人が住む共同住宅地下の食料庫には、野菜、果物、ヨーグルト、パン、包装されたままのお肉など美味しそう食材であふれています。

…実はこの食材、この共同住宅の住民の方々が持ち寄ったもの。「頂いたけれど、すっぱくて口に合わなかったオレンジ」「出張前に使い切れなかった野菜」「買いすぎてしまったヨーグルト」などなど。そのまま自分の冷蔵庫に置いたままにしたら、ゆくゆく捨てられてしまうであろう食材たちが、この食料庫に集められています。

利用者は入り口近くにつるされている掲示板に「部屋番号、食料庫に持ち込んだもの、持ち出したもの」を残すルールになっています。

また、Facebookの専用ページには、最新の在庫状況がアップされています。最近は食材だけでなく、手作りの料理も置けるようになりました。手作りの料理を置く際には、使っている食材を全て書き添えておきます。

Other people’s food always tastes better!(誰かがつくってくれる料理って美味しい!)とは、食料庫からお料理を取り出した利用者の言葉です。

このプロジェクトの発案者であるヘイキ・ザボネン(Heikki Savonen)さんは2年前にこのアイデアを思いつきました。「食料廃棄を減らすために、『食料のためのフェイスブック』を、地域や都市レベルで作ったらどうだろうと思ったんです。」

フィンランドでは年間13万トンの食料が家庭から廃棄されており、これら廃棄される食料の環境への負担も懸念され続けてきました。

(ちなみに日本での家庭からの食料廃棄量は約1000万トンといわれており、調査方法などにより廃棄量のデータは多少なるといわれますが、日本はフィンランドの約77倍もの食料を廃棄しているのです。)

食料庫が生むコミュニティ

この活動で、各家庭の食料廃棄量が減ったか…という結果はまだわかっていません。ただ、サボネンさんは、「より重要なのはこのプロジェクトによってコミュニティーの感覚が生まれたこと」と話します。

この食料庫を利用しているのはまだ10名程度なのですが、『あなたが昨日作ったパスタ、とってもおいしかったです』という会話が交わされるようになりました。

フィンランドでは「先駆的」という評価を受けていますが、「果物をたくさんいただいたからご近所さんにお裾分け」「おかず作りすぎたからお隣さんにお裾分け」…そんなシーンに親しみのある私たちにとっては、なんだか懐かしさも感じる取り組みです。

お住まいのマンションに食料庫を設置して…というのはハードルが高いかもしれませんが、まずは箱買いした果物をお隣さんにお裾分けしてみる、ご近所の方々と「冷蔵庫一掃持ち寄りパーティー」をしてみるなど、いろいろ試してみてはいかがでしょうか?

参考:
Save the Food活動紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=EyuRxkz0SpE

2013/03/21