買いモノのシェア~元祖!共同購入の歴史~

「共同購入」。最近はインターネットショップでもよく見かけますね。共同購入とは、ひとりひとりの注文をまとめることで、供給・販売者に対して『まとめ買い』する仕組み…つまり、「買いモノ」のシェアです。
今回は、「産直」「環境」などをキーワードに共同購入をインターネット普及以前から進めている、パルシステム生活協同組合連合会の方にお話を伺いました。

共同購入だからこそ実現できること

パルシステムでは、カタログ・インターネットによる事前注文を受け付け、食品を中心に週1回の配達を80万世帯に対して行っています。
パルシステムでは、

1.作り手と「顔の見える関係」を築き、信頼から生み出された商品をお届けします。
2.食の基盤となる農を守るためにも国産を優先します。
3.環境に配慮し、持続できる食生産の在り方を追求します。…など、
「商品づくりの7つの約束」を掲げ、共同購入の商品を揃えています。

また、加工食品に使用する添加物や農作物への農薬・肥料、放射性物質などは国の基準より厳しい独自の自主基準(ガイドライン)を設定し、商品の自主検査を行っています。

「そういう商品って高いんでしょ?」と思われる方もいるかもしれません。確かに、一般にスーパーなどで販売されているものより高い価格のものもありますが、原料や製法、おいしさへのこだわりを知ればどの商品も「適正価格」だと感じられると言います。これも、共同購入だからこそ実現できることです。
最近は、食の安全に特に配慮する子育て家庭の利用が多く、パルシステムでも子育て家庭のみに専用カタログを配布するなど、力を入れています。インターネット普及前から行われているパルシステムの共同購入ですが、その仕組みは以前から変化しているそうです。

班配達から個別配達へ

共同購入の歴史は、戦前まで遡ります。食べ物を始めとする生活必需品の不足する中、全国で生活者が支えあって暮らすことを目的とした協同組合が組織され、共同購入が始まりました。

生活協同組合とは、非営利の共同組織。その事業を利用したい人…例えば、共同購入で商品を購入したい人…が組合員となります。組合員は、株式会社でいう「株主」のようなもので、「出資」することで、生活協同組合の組合員になることができ、共同購入などの事業を利用することができます。

戦前から始まっていた共同購入は戦後の高度経済成長期、食の安全が社会問題となった際には、生産者の顔が見える「産直」を軸に、またオイルショックの際には、物資確保の手段として、大きな広がりを見せます。組合員がご近所で数人の班(グループ)をつくり、その単位で注文をまとめ、班ごとにまとめて配達される「班配送」の仕組みも構築されました。まとめて届けられた商品の中から、それぞれが注文したものを受け取りに集まり、そこでわいわいと井戸端会議…そんな光景はよく見られました。

しかし、核家族化、共働き家庭の増加など時代の変化に伴い、班配送の仕組みの利用が難しいという声が多く聞かれるようになり、1990年から個別配送が始まりました。パルシステムでは、現在9割以上の組合員が個別配送の仕組みを利用しています。
また、マンションにお住まいの方でも利用いただけるよう、パルシステムが個別配達の方法(不在時の配達方法等)について管理組合等と調整をするそうです。
様々な方がパルシステムを利用できるようになった一方、班配送の時代には存在していたご近所組合員のお付き合いは減ってしまいました。

そんな中、パルシステムでは、班配送がなくなった今も地域活動を通して、組合員のご近所のつながりを応援する取り組みを行っていらっしゃいます。
次のページでは、パルシステムの地域活動についてご紹介します!

パルシステムの地域活動とは?(次のページへ)

2013/02/01