Vol.1 コミュニティ×インテリア(前編)

今回からはじまる「つながり ~マンションコミュニティの話をしよう~」。
毎回、上質なライフスタイルに精通するゲストの方々と
コミュニティづくりをサポートする『HITOTOWA Inc.』荒氏の対談を通じて
マンションライフやマンションコミュニティのこれからを考えます。
第1回目のゲストは、さまざまなメディアで活躍中のインテリアモデル・倉本康子さん。
インテリアを通じて広がるマンションコミュニティの可能性とは。

ファッションもインテリアも、きっと同じ。自分らしく自由に楽しめばいいと思う。

“インテリアモデル”が教える収納テクとコーディネートのコツ

:今回からはじまる対談企画「つながり~マンションコミュニティの話をしよう~」では、毎回さまざまな分野で活躍するゲストをお迎えし、マンションライフやそのなかで生まれるコミュニティについて伺っていきます。第一回目のゲストは、インテリアモデルとして活躍中の倉本康子さんです。“コミュニティ”という本題に入る前に、まずは“インテリアモデル”というユニークな肩書きについて伺いたいのですが…。

倉本:“インテリアモデル”というコトバを発信しはじめたのは、2008年頃のことですね。さまざまなお宅の収納やインテリアをコーディネートするという仕事をきっかけに、“インテリアをファッションと同じ考え方でコーディネートするモデル”、略して“インテリアモデル”になりました。“キムタク”みたいな感じですね(笑)。

:なるほど(笑)。それにしても“インテリアモデル”って、ほかにあまりいませんよね? 周囲の方の反応はどうでしたか?

倉本:最初はみんなきょとんとしていましたね(笑)。ただ、 “インテリアをファッションのようにコーディネートするモデル”と説明すると「なるほど」と納得してくれて。もともとプライベートでもインテリアや収納にはすごく関心がありましたから。

:そもそもインテリアに興味を持ったきっかけはなんですか?

倉本:ひとり暮らしをはじめたことですね。その頃はもう仕事をしていたんですけど、疲れて家に帰った時に、必要なモノが見つからない部屋というのがとにかくイヤで。それに、扉を開けた瞬間にモチベーションの上がるような部屋にしたいという想いもありました。その頃に住んでいた部屋は収納スペースが小さくて、いろんなモノが収納に収まりきらなかったんです。それで、モノを収納に押し込めるのではなく、見せる収納にすればいいのかな、と。

:収納にフタをするのではなく、お部屋の一部として魅せることを意識されたということですね。


倉本:お部屋の収納に限らない話だと思うんですよね。たとえば私の場合、バッグの中もすごくざっくりとしているんですけど、カラフルなポーチをいくつか使って持ち歩くアイテムをカテゴリごとに区別しています。そうすれば、どこに何が入っているかがすぐにわかるし、見た目にもスッキリしますね。あ、そうそう。バッグといえば、私は収納スペースとバッグのデザインも好みが似ていて、パッと見はシックな印象なのに、裏地はヒョウ柄や花柄みたいな。ちょっとした楽しみがあるものが好きですね。

:ある意味で、収納をサプライズにしてしまうような感覚でしょうか。

倉本:そうですね。たとえば、友人や知人が家に遊びに来た時に、「ちょっと目を閉じて3分待ってて~」なんて言いながら、収納にモノを慌ててしまい込むのは避けたいです(笑)。私自身、友達や知り合いのお宅に遊びに行くのが大好きだし、収納や間取り、インテリアなどを見るのも楽しいし、女性ってそういう動物ですよ(笑)。だから自分の部屋に関しても、どこを見られてもいいようにしておきたいですね。

:ところで、パッと見て素敵な部屋とそうでもない部屋(笑)ってあると思います。素朴な疑問として、なにが違うんでしょうか?

倉本:う~ん、むずかしいですね。ただ、“自分らしさ”はひとつのキーワードだと思っています。友人に世界中を飛び回っている人がいますが、彼女の部屋には本当にいろんな国籍のモノがあって、「北欧風」のようなジャンルの枠には収まらないカオス状態(笑)。でも、とても素敵なんですよね。以前その友人に「なんか色んなものがあるのに、まとまっていてかわいいね」って言ったら、「私が好きで選んだものばかりだから、私らしいんじゃないかな」って。自分というテイストが共通していることは、すごく大切だと思います。

:本当に好きなモノを集めていけば、自然に自分らしさのある部屋になると。

倉本:特に雑貨や小物に関しては、自分が好きなモノを選ぶのが一番だと思いますね。自分が好きだと思ったモノを集めて並べてみた時に、はじめて気づく自分のスタイルがあると思いますし、全体として部屋を眺めた時にも、“自分らしさ”が出るんじゃないかなって。

ファッション感覚で インテリアを楽しむ

:これからは春の模様替えのシーズンですが、倉本さんはどのくらいの頻度で模様替えをするんですか?

倉本:私にとっては、家の中の小さいコーナーの変化ひとつでも楽しいので、毎日ちょっとずつ変えていますね。家の中に、好きなモノばかりをぎゅっと集めて置いている場所があるんですよ。どんなに忙しくてもそこを見ているだけで幸せというコーナーが(笑)。今は、そのコーナーの充実を目指しています。

:それは面白いですね。模様替えと聞くと、一日がかりで気合い入れて、という印象があるけど、もっと小さなところを変えるだけでも楽しめるんですね。

倉本:洋服と一緒ですよね。たとえばベーシックな洋服ってシンプルだけど、小物で遊ぶだけで印象が変わるじゃないですか。ターコイズなら派手なアクセントになるし、パールなら楚々とした雰囲気をプラスしてくれる。部屋も同じで、季節の花を差し色にしたり、小物をちょっとずつ変えていくだけで、全体を見た時の印象が違ってくると思いますね。毎日お洋服を着替えるように、部屋もちょこちょこ変えていけばいいと思いますね。


:発想が違いますね。男性は比較的、気合い入れてやってしまいますよね。大掃除に近い感覚というか。

倉本:インテリアや模様替えと聞いただけで、構え過ぎてしまう人が多いと思うんです。でも、インテリアだって、洋服を着替える感覚でレイヤードしたり足し算引き算したりすればいいと思うんです。インテリアには法律も定義もなくて、100%個人の趣味でOK。自由に遊んだ方が楽しいと思います。ただし、収納に関しては機能性や生活動線を考えなければいけませんよね。それはそれでパズルみたいで楽しいんですよね。すべての要素がピタッとはまった瞬間が、本当にうれしいんですよ。

:収納もインテリアも奥が深いですね。ただ、そうやって日々の生活のディテールを楽しめれば、マンションライフはもっと豊かになりますよね?

倉本:そうですよ。基本的にマンションって似たような間取りの住居が並んでいますけど、世帯によってインテリアはまったく違いますよね。同じ間取りでも「カッコイイねー」っていう家だったり、「かわいいねー」という家だったり…。それがその空間に住まう人の“らしさ”だと思うんです。そうだ!たとえば同じマンション内のあちこちでホームパーティを開いて、お互いに訪ね合うような企画なんて面白いかもしれないですよね。すごく刺激になるし、お客様が来るとなったらみんなきれいにするはず(笑)。

:マンションのお部屋を本当の意味で楽しめる素晴らしい企画ですね!

倉本:お部屋は心の鏡だと思っているんです。だから自分の家にも気を使うし、他人の家にもすごく興味がありますね。本当にいろいろな家を見てみたいですよね。

後編につづく


インテリアモデル
倉本康子

1974年東京生まれ。ファッションモデルならではのセンスの良いコーディネートや、シンプルかつ実用的な収納テクニックが支持を集めるインテリアモデル。雑誌やテレビなど幅広いメディアで活躍する。収納・インテリア術やファッション・美容法までを惜しみなく伝える講座も人気。著書は「モデル倉本康子のHappy美人生活」、「倉本康子のシンプルアレンジ術」他。


2012/04/18

プロフィール

荒 昌史

HITOTOWA Inc.代表


1980年東京生まれ。2004年住宅デベロッパーに入社。自ら部署を立ち上げたCSRを中心に、ブランド、住宅企画・プロモーションを担当。携わった複数の住宅がグッドデザイン賞を受賞。

2010年独立、HITOTOWA Inc.設立。都市のコミュニティづくり事業を手掛け、新規物件のプロデュースから既存物件へのコンテンツ導入まで、「ネイバーフッド・デザイン」を取り入れた住宅の企画に取り組む。また、住宅・建設・自動車会社等のCSR/CSV事業も展開。社会環境問題の解決に必要不可欠な地縁コミュニティをつくるプロジェクト「Community Crossing Japan」のオーガナイザーも務めている。


●HITOTOWA Inc http://hitotowa.jp/

●Community Crossing Japan http://communitycrossing.net/

●Twitterアカウント: aramasafumi