第十一回:女性視点と自治会の視点で考えるマンションコミュニティ

皆さん、こんにちは!

コラムを担当させて頂いています東邦レオ株式会社Green×Town事業の吉田啓助です。
女性の暮らしから眺めるマンションの魅力とは?というタイトルのコラムですが、今回はマンション内だけでなく、地域活動にも積極的にされ、PTA会長の経験や、今もボランティアで福祉施設にて読み聞かせ等でご活躍されている沖山さんにお話しを伺いました。

またインタビューで取材にお伺いした際、ちょうどお住まいのマンションがお祭りをされていたこともあり、沖山さんのご友人の自治会長さんや管理組合の理事さんも飛び入りで参加して頂きました。

このインタビュー初の複数人での討論会形式になりましたが、その分色々な考え、特に女性視点と自治会の視点などなかなか一緒に聞くことができないお話を伺うことが出来ました。

挨拶やマンションが地域に開いていく事の重要性といった普段の生活の話もあれば、年代によって女性と男性の地域における役割が変化してくるといった話など、さまざまな経験をされているからこそのお話がたくさんあり、今回も非常に興味深い内容になっていると思います。是非ご覧ください。

沖山さんのプロフィール

総戸数209戸の埼玉県新座市にあるエクレール武蔵野ヒルズ(以下、エクーレ)にお住まいで、PTA会長を務めるご経験も持ち、今も精力的に地域のボランティア活動をされています。

それではインタビュースタートです!

女性視点で見た自治会運営のキーワードは「子供」

吉田:宜しくお願いします!

沖山さん:こちらこそ宜しくお願いします。

吉田:早速ですが、沖山さんはこれまで様々なマンション内コミュニティ活動や地域の活動もされてこられたと思います。そこで、地域における女性のコミュニティについてお話を頂けますか?

沖山さん:そうですね。まず子供の成長に合わせて大きく関わり方が変わるというのが実情ですね。小学校までは色々と交流があって、父母会やPTAなど色んなきっかけで親同士も付き合いも増えるけれど、中学生になるとパートになったり、仕事に出たりするので交流が少なくなってしまうと言う事がありますね。

吉田:確かにそれはありますね。私の母親も私が中学生の時はパートに出ていましたから。

沖山さん:中学生という区切りはありますね。例えば小学校の時はラジオ体操が地域の中であるでしょう。最近はあまりやらなくなってしまったところもあるようだけれど、昔はそこもコミュニティ、交流の場でもあったのよね。

自治会長さん:そうだね。最近は、色々と事情があるのかもしれないけど、小学生がラジオ体操に来ないという事もあって、そういった面で昔より交流するきっかけが減っているかもしれないね。

吉田:今エクーレでは何人くらい子供がいるのですか?

自治会長さん:正確に数えたことはないけど、一番多い時で100人超えるくらいいたから、今はその半分位かもしれないね。そういった意味でも、今後このマンションをどのようにしていくか、まさに考えていかなければならない時期なんだよね。

だからこそ、自治会長をやろう!という気持ちが出てきたというのもあるんだよ。私の子供に孫が出来たりすると、自分の子供が小さい時を思い出すんだよね。そしたら、今少なくなってしまった子供たちへの活動をもう一度立て直したい、他の子供にも何かしてあげたいという気持ちが出てきて始めたんだよね。

沖山さん:子供がお祭などの地域行事に関わっていた時は私も積極的にやっていたんだけれど、関わらなくなってから徐々に下火になってきたのよね。そういった意味で、私も自治会長と同じく我が子が体験した事を、今の子供たちにも体験させてあげたいと思うのよね。

自治会長さん:そんな話もしていたこともあって、自治会長に立候補したんだ。一人では出来ないからね。もっとこのマンションを盛り上げて行こう!そんな話をしてさ。

吉田:今回のインタビューの目的の一つに、女性視点からマンションの暮らしを眺め、その声を上げることで魅力的なマンションづくりのヒントを得たいというものがあります。
そういった視点で、沖山さんから見て今の運営や取り組みはどうですか?

沖山さん:そうね、私は明確で女性の意見をしっかりと聞いて運営に活かしてくれる人を応援します。女性をないがしろにする人は応援しません。最近は奥さんが強いからそんな事は少ないと思うけど、男性の世界だけでやっている人は難しいと思うわよ。

自治会長さん:女性の意見が大切という面は私も同感です。ただ色んなタイプの人がいるので、全員表に出してくれるかというと違うので、細かな配慮も必要になる。自治会運営となると、良い面だけでなく、大変な部分もある。住んでいる人との関係はもちろんだけど、市役所や福祉協議会と言った行政関係者とのやり取りも必要になる。そういった部分で自治会長をやっていると正直色々ある。それを支えてくれる奥さんの存在はありがたいし、だからこそという思いはあるね。

良いマンションにするにはコミュニケーションするしかなし!

吉田:エクーレでは、女性の意見が運営に反映されているという事ですね。素晴らしいと思います。そのような運営をされているとコミュニティも活発になりますよね?

沖山さん:まず東日本大震災があってから居住者の意識として隣に誰がいても良いという話はなくなったと思います。その上で、活発かどうかという話ですが、また活発になってきたという状況ですね。ただ、今のような運営(自治会、理事会が連携を取り、住民ともフランクな関係づくり)を10年に渡り地道に積み上げてきて今のコミュニティがあるので、やろうと思ってパッとこの状態ができるとは思えないけれど。

吉田:やはり大変なのですね。

沖山さん:それは大変よ。特に女性はね。一番大変なのが戻ってくるところだと思う。さっきも話したけど、子供が中学、高校の時はパートをやって、50歳くらいになると社員として働く人も今は結構いるのよね。例えば福祉関係の社員になる人や、活動的な人は都内に出る人もいる。そうやって働き始めると、今度は疲れて土日は休みたいってなる。

このような状況になると、なかなか地域活動やマンション内コミュニティ活動をしようと思っても、体が動かないという状況が続くのよね。
ただ、60歳を過ぎてくるとまた変わってくるとは思っていますよ。

自治会長さん:良いマンションにするにはコミュニケーションするしかなし、今の沖山さんの話ももっともだと思うから、時間をかけて地道に広げていくしかないと思っているよ。

沖山さん:本当にその通り、それしかないと私も思うわ。

吉田:でも一方でその続けていくこと、広げていくことがとても難しいという話をよく聞きます。何か工夫をされている事はあるのですか?

自治会長さん:まずそういった活動を続けて行くと、顔見知りになる。そうなったら色んな協力をしてくれるようになる。例えば挨拶をしない人がマンション内にいたとする。その時に私もある人から言われたのは、挨拶しないことを云々言う前にそもそも挨拶とは相手関係なく自分がするものだという事。

そういった気持ちで続けていると、相手から挨拶してくれる人は感じの良い人、感じの良い人はいい人と思ってくれる。そんな感じでこちらから働きかけることが大切だと思うよ。

沖山さん:私は、マンション内はもちろんだけれど、周囲のマンションと協力すべきだと思っているし、そのように活動してきたわ。マンション同士が繋がり、町の中で繋がりができてくると、その輪が小学校、中学とつながっていき、地域全体に広がっていく。マンション内で閉じるのではなく地域に開いていく、意識して外に出て繋がりを作る。それも大切だと思いますよ。

自治会長さん:私はそこまでの大きな話は考えていないけれども、まずは200世帯の村(マンション)を住みやすい環境にしたいと思っていますよ。とにかく仲良く、暮らしやすくなれば良いなと思っているよ。

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2013/09/26

プロフィール

吉田 啓助

千葉大学園芸学部卒業後、東邦レオ株式会社に入社。


30年以上続く伝統ある事業「緑化関連事業部」の責任者として、東京ドーム10個分と言う日本で最も多くの屋上緑化造成や、5年で300件以上の植栽管理物件創出に携わる傍ら、国内最大規模の経営大学院「グロービス」で経営学修士(MBA)を取得した。

自身が社宅育ちであった経験から、これからの集合住宅はコミュニティの力でより魅力的になる!をモットーに、分譲マンションの暮らしに特化した事業「Green×Town事業」を立上げる。200件以上のマンション管理組合への提案と、コミュニティを生み出す植栽管理サービス「クリエイティブグリーン」の実践など、マンションの暮らしの最前線で活動中。


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