これは住みたいかも! AIを活用した、2030年の理想のマンションを妄想してみた!

今回の「妄想マンション」では、新しいライフライフスタイルの創造やコミュニティづくりに取り組む達人3名をお迎えして、「2030年に住みたい!理想のAIマンション」について妄想していただきました。

今回参加してくれた3人の達人とファシリテーターを紹介

横浜・日ノ出町~黄金町駅間の高架下スペースにある複合施設Tinys Yokohama Hinodechoで妄想マンション座談会スタートです!

今回の「妄想AIマンション」にお迎えしたゲストは、Tinys Yokohama Hinodecho(外部リンク)の福岡達也さん、NPO法人 小杉駅周辺エリアマネジメント(外部リンク)理事の伊早坂(いはやさか)遥さん、株式会社R65(外部リンク)代表の山本 遼さんの3人。皆さんそれぞれの専門分野から、コミュニティや場づくりに深く関わっていらっしゃいます。

まちづくり研究に携わる猪股有佐さんのファシリテーションで、3人の方々に2030年・近未来のAIマンションを妄想していただきました。

YADOKARI株式会社/Tinys Yokohama Hinodecho マネージャー福岡達也さん
鉄道高架下を活用したホテル・カフェ施設「Tinys」管理人。新しい住まいの可能性を模索・発信する。

NPO法人 小杉駅周辺エリアマネジメント 理事/トビラ株式会社 取締役
伊早坂(いはやさか) 遥さん
武蔵小杉周辺のエリアマネジメントに従事。アート要素を取り入れたイベントを実施し地域活性化を図る。去年からシェアハウスに住む。

株式会社R65代表取締役 山本 遼さん
65歳以上を対象とした不動産賃貸業を展開。また、シェアハウス4棟を管理し、自身もそこに暮らしている。

ファシリテーター猪股有佐さん
不動産系広告会社に勤務する傍ら、都市部におけるコミュニティ形成の研究や、イベント運営などを行うパラレルワーカー。銭湯を中心としたまちづくりを行う。

グラフィックレコーディング 石井麗子さん
議論の内容をイラストにして整理・可視化するグラフィックレコーディングを担当。

AIが人と人とを結びつける!?「良いハプニング」を起こすAIマンション

2030年のAIマンションにはハプニングボタンが常備されている!?

猪股さん
2030年の近未来、たとえば皆さん3人が住みたいと思うAIマンションを妄想していただけますか?

伊早坂さん
マンションもオフィスも、オープンでフラットな場で、誰でもいつでも来てよくて、誰かと出会うことで良いハプニングが起こる空間だったら住みたいですね。

福岡さん
どうしたら良いハプニングが起こるんだろう? AIがハプニングを起こしてくれるの?

伊早坂さん
住民同士は気づいていないけど、AIが「コイツとコイツは趣味や嗜好が合いそうだな」と判断したら知らせてくれるとかは?

山本さん
そこに、Amazonのダッシュボタンみたいなハプニングボタンを使ってみる?
AIによるハプニングを起こしたくなると、そのボタンを押すとか。
うちのシェアハウスの住民が缶ビールのダッシュボタンを買ったんですけど、みんながボタンを押しちゃうから、もうハプニングだらけ(笑)。カードの請求金額がヤバイ。

伊早坂さん
ダッシュボタンを共有したら破産しちゃいますよ(笑)。でも、ハプニングボタンのあるAIマンションって面白い!

山本さん
シェアハウスでは週に一回「スナック」という飲み会をやっているんだけど、イベントという非日常があると、やっぱりハプニングが起こりますね。去年一年だけで、住民が2組結婚しましたよ。ハプニングボタンで意図的にそういうことをやったら面白そう。

伊早坂さん
今日はどこに行こうか?どこに集合しようか?ということもわからなくて、ハプニングボタンで決定するとかね。

山本さん
知人が「シャカシャカ」というアプリを作っているんだけど、スマホを振ったら偶発的にオススメの店情報が出てくるんです。何のお店なのか、そもそも美味しいのかどうかもわからない偶然性を愉しむという。「食べログ」とは逆の方向性で、そのハプニングが面白いというアプリ。これも、テクノロジーを面白がって使う方法のひとつかな。

福岡さん
そうやってテクノロジーを面白がりながら使うといいよね。
みんなAIって管理の面倒さをなくしてくれる簡略化ツールだと思っているけれど、むしろ管理しないのが面白いんだということもある。不自由さやハプニングを楽しめる部分もあって、その二極化した部分がうまく同居すると、未来のAIは面白いことになりそうだな。

複数の拠点を移動する暮らしVSいつも帰る場所を定める暮らし

福岡さんの妄想AIマンションは、自分が移動して場所を選んでいけるというもの。

伊早坂さん
福岡さんが妄想した、「マンションの各部屋がトレーラーハウスのように移動できる家」に住んでいたら、毎日違うコミュニティに暮らすことになるんでしょうね。

山本さん
僕はいま住んでいる4棟のシェアハウスを転々と住んでいて楽しいのは、全部が違っていて、全部好きなんです。だから、今日はどこに泊まろうかなって考えるのがすごく楽しい。

伊早坂さん
その暮らし方は、うらやましい。管理者だからこそ出来ることですね。

移動したい?拠点を決めたい?

福岡さん
僕はいま住んでいるシェアハウスのコミュニティを大切にしたくて、いつもそこに帰りたいなと思っています。
いつか子どもが生まれても、基盤となるコミュニティを作りたいんですよね。子どもがひとつのコミュニティで育っていく中で、自然と起きるハプニングも含めて、いろいろなことを経験して人間として成長してほしい。

猪股さん
山本さんのように複数の拠点を移動する暮らしも、福岡さんのようにひとつのコミュニティを定める暮らしもどちらも良さそうですね。問題はそこに、どうAIが関わってくれるのか。

子育てとAI、敢えて問題は残したままにする

子育てにもAIが関与する!?

伊早坂さん
子育てとAIというテーマもありますね。

福岡さん
子育てとAIというと、管理面で扱われがちだけど、そこは切り離して、敢えて不自由なまま、問題があるままで残しておきたいな。問題があるのも心地いいし、残されていた方が僕は嬉しい。伊早坂さんが、自治会のお祭りではマンション住人以外の子どもにお菓子をあげられない決まりがあって悩んでいるという話をしていたけど、そんな問題も敢えて残すとかね。

伊早坂さんは、住民の本音や情報収集してくれるAI理事会を妄想!

伊早坂さん
私もそれに共感します。人間関係やコミュニケーションって円滑にするのが目的だけど、円滑なだけがいいとは思わなくて。
衝突や誤解・すれ違いを経て、関係性が深まっていく部分があると思うから。AIがすべてを管理して円滑にするのではなく、子どもも大人も、問題に直面して、自分達で解決するためにも、問題はそのまま残しておきたいです。

猪股さん
不自由さを残すという考え方ですね。商店街のお祭りでも、その土地に生まれないと御神輿を担げないということもあるじゃないですか。そこに生まれた偶然にも、ある意味で価値がありますよね。

伊早坂さん
家を移動したとしても、故郷は消えない・変わらない。根っこになるローカルな部分が必要なんでしょうね。

「アレクサ、出社して!」AIが管理してくれる暮らしを妄想

面倒なスケジューリングはAIにまかせちゃう?

福岡さん
山本さんはどんな暮らしがいい?

山本さん
「アレクサ、出社して!」っていう暮らし(笑)。
いま仕事の情報量が多すぎて、一人で管理しきれないから、仕事のインプットにAIを挟んで管理してもらいたいという気持ちが切実です。理想の暮らしはというと、無拠点や多拠点の暮らしですが、面倒な部分はAIに管理してもらいたい。

伊早坂さん
無拠点や多拠点の暮らしってあこがれますね。

山本さん
いまやっているような多拠点の暮らしだと、自分の暮らしに何が必要なのか、根源的な部分を改めて考えていかざるを得ないんです。
自分の家は寝るためにあるのか?人に会うためにあるのか?というと、いまの僕の場合は、人に会いたいから帰る場所になっている。
新百合ヶ丘のシェアハウスには、隣におばあちゃんが住んでいて、彼女に会いに帰ることが結構多い。食事はどこででも出来るけど、おばあちゃんのごはんはそこでしか食べられない。
他にも、誰かの誕生日に一緒に祝いたいからそっちのシェアハウスへ帰るとかね。暮らしの楽しみの部分は、AIで管理されなくて、自分の気持ちで選ぶ。AIで管理されたい部分と、管理されたくない部分の最適な割合は、人によっていろいろ違ってきそうですね。

AIが家族と高齢者をつなぐ可能性がある一方で、管理されたくない気持ちがあるかも、と山本さん。

福岡さん
いまから12年後の2030年でも、技術の発達につけていけない人も必ずいるんだろうな。いまでもスマホやメールが使えないから、電話にしてよという人もいる訳だし。

山本さん
確かにAIと言われても、まだ、ついていけない気もする。

福岡さん
だからこそ、AIというテクノロジーを面白がっている方が、救いがあるかな。

福岡さん
ハプニングって面白い価値を生んでくれそう。AIで管理する以外に、ハプニングを起こしたり、管理から逸脱する方が人間味があるし、面倒さを残す方が面白い。未来のAIマンションは、その対極が同居しているほうがいいかな。マンションには、敢えてその面倒さを引き受ける人が現れてきそう。そこが面白いところかな。

住民が育てて成長させていく、擬人化したAIマンション

妄想マンション談義はどこまでも!

猪股さん
AIって話題が尽きないですね。最後にマンション・ラボの伊藤さんのご意見はいかがですか?

伊藤
結局のところ、AIに何を望むのか?ですよね。
テクノロジーとしての問題解決型AIがほしいのか? 
忖度したり「ミスしてごめん!」とかいう人間っぽいAIを求めているのか?
いまはまだテクノロジー寄りの議論ですけど、この対極にあるものが合体すると、マンションのコミュニティにうまく使えるんじゃないかなと思います。

テクノロジーとしてのAIか、ヒューマンなAIか?

伊藤
以前ユカイ工学さんのコミュニケーションロボット「BOCCO」の取材をしたときに伺ったのですが、親から「勉強しなさい」と言われるより「BOCCO」から言われる方が、お子さんも喜んで従うそうです(笑)。「BOCCO」のように、AIが第三者的な存在としてマンションコミュニティに関わっていく可能性にも興味がありますね。

かわいいロボット・BOCCOで感じた、近未来のワクワク・便利なマンション生活とは!?

福岡さん
ディープラーニングで出来るのかどうかわからないけど、AIが見えない無意識の部分までわかることができれば、子どもや大人の心に働きかけられそうですね。

伊藤
マンションに設置されたAIを、まるで自分たちの子どものように住民が教育していけないかな。映画『2001年宇宙の旅』の宇宙船のコンピュータHALみたいな存在で、マンションのことなら何でも知っていて答えてくれるAIを、住民みんなで育てて大切にしていく。そんな擬人化されたAIがいたら、AIマンションに住んでいる付加価値もありそうですね。

福岡さん
面白そうですね。自分が育ったAIマンションに、30年後に戻ってきて「俺のこと覚えている?」って聞いたりしてね(笑)。「お帰りなさい!もちろん覚えていますよ」みたいなことを言ってくれたら感動しそう。

3人寄れば文殊の知恵TIMEは、妄想に妄想の輪が増殖して、AIマンションの根源問題にまで。

猪股さん
では、最後に皆さんの感想をそれぞれお聞かせください。

伊早坂さん
移動する家のアイデアとか、山本さんの多拠点暮らしなど、今日は皆さんの話から触発されましたね。今回は貴重な学びの場になりました。

福岡さん
今回のテーマが「AI×マンション」と聞いたとき、何を話そうかと思っていたんですが、皆で話し始めると話題がミックスして良かったですね。今日話したような世界が本当にやってくるのかわからないけれど、少なくとも僕は、今日話したような世界に向かって歩いていきたいと思いました。

山本さん
AIは道具なのか人格なのというのは、おもしろい観点でした。伊藤さんがいうように、今後は人が育てて愛されるAIも生まれてくるかもしれないですね。今日は、楽しい未来を妄想できました。

3人が個々に妄想した未来のAIマンションのアイデアは、「e-mansion lifeマガジン」で!

会報誌「e-mansion lifeマガジン」で、誌上座談会を行った「妄想AIマンション」の様子。

3人の方それぞれが欲しいAIマンションを妄想していただいた第一部では、「高齢者の見守り、AIを活用して課題解決してくれる理事会、不動産の価値もAIが判定!?」などなど、ユニークな妄想が生まれました。

この様子はマンション専門インターネット接続サービス「e-mansion」の会報誌Vol.6でご紹介していますので、ぜひこちらも併せてご覧ください。

「e-mansion life」マガジンVol.6
※「誌上座談会 妄想AIマンション」は、オンライン上のデジタルブックでお読みいただけます。
【妄想マンションシリーズ】

マンション・ラボの「妄想マンション」シリーズvol.1では、4人の大学生が、マンションにありがちな課題を、以下にAIで解決できるかについて妄想してくれました。こちらも併せてご覧ください。

大学対抗!AIで変わるミライのマンションを描こう(前編)~妄想マンションvol.1~
大学対抗!AIで変わるミライのマンションを描こう(後編)~妄想マンションvol.1~

2018/08/17

ランキング

↑ page top