発災時、誰もが合理的に防災行動ができる!ファーストミッションボックスⓇとは?

長野県飯田市の<地震対策>用ファーストミッションボックスⓇ(写真提供:危機管理教育研究所)

先日NHKテレビで取り上げていただいた危機管理教育研究所考案のファーストミッションボックスⓇが好評でしたので、その説明とマンション防災に役立てるアイデアをご紹介します。

ファーストミッションボックスⓇとは?

ファーストミッションボックスⓇは、危機管理教育研究所 国崎信江と長野県飯田市が考案しました。

ファーストミッションボックスⓇは、災害発生時に、災害対策本部や避難所などの活動拠点で、最初(First)に集まった人達が、迅速かつ適確な初動対応が行えるように、やるべき任務(Mission)を記載した指示書(カード)と、最低限必要となる事務用品を一つの箱(Box)にまとめたものです。

指示書(カード)は、専門的知識がなくても、誰でも行動できるように単純でシンプルであることを心がけました。事前に指示書(カード)を作成することで、初動時にやるべきことを整理して、最優先でやらなければいけない行動が明確になります。

専門知識や防災訓練を熟知していなくても、誰もが行動できることを目指す

24時間365日いつ起こるかもしれない自然災害では、防災担当者も揃っておらず指示系統も混乱しがちです。長野県飯田市危機管理センターでは、そんな状況でも、集まった職員がすぐに災害対策本部を立ち上げることができるようにするために、ファーストミッションボックスⓇを用意しました。

長野県飯田市の<ミサイル>用ファーストミッションボックスⓇ(写真提供:危機管理教育研究所)

ボックスの中に必要な文具類も入っているので、即座に具体的な行動がとれます。
長野県飯田市災害対策本部では、入口にこのファーストミッションボックスⓇが設置されていて、万一の時にはすぐに開けて行動がとれます。

マンションでファーストミッションボックスⓇのワークショップをやってみたら?

ファーストミッションボックスⓇを、マンションで考えてみたらどうでしょう?管理組合の理事や防災担当者が不在の際に、地震が起こっても誰もが対応できますか?お子さんやお母さん、高齢者しか住民がいない、平日の日中に災害が起こったら、必要な防災行動がとれるでしょうか?

また、ふだん防災訓練に参加していない住民の方だと、災害時に即座に行動できないことでしょう。

こうした状況でも、まず優先的にやるべきことを指示してくれるのが、ファーストミッションボックスⓇの役割です。

マンションの規模や立地状況、備えの内容によっても、災害への対応方法は異なります。ファーストミッションボックスⓇは、個々のマンションに最適のものを考える必要があります。ファーストミッションボックスⓇの良い点は、最初に何をすべきか、どう行動すべきか、住民でアイデアを出して話し合えることです。

マンションでファーストミッションボックスⓇづくりのワークショップから始めてみてはいかがでしょうか?防災に関心を持つ良いきっかけづくりにもなります。

先日、NHKテレビでファーストミッションボックスⓇを取り上げていただいた際のアーカイブ記事は、以下から閲覧できます。参考になさってください。

NHKあさイチ “もし大地震が起きたら” 目からウロコの防災講座(外部リンク)

2018/03/19

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


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