築50年50平米マンションでの家族4人の暮らし方~間取りにこだわらず、好きな物に囲まれた部屋の住み心地~

住み心地の良さは、どんな事でもたらされるのでしょう。新しさ・広さ・間取り……?

「築50年」「50平米に家族4人暮らし」と聞くと、「不便なことはないの?」「手狭でしょう?」と感じてしまいがちです。けれどもそんな環境でも、レトロな物を取り揃え、快適な暮らしを送っているという家族があると聞き、その住み心地よさの秘密を探りに、お宅にお邪魔しお話を聞いてきました!

【取材協力】

横山恵さん(以下:恵さん)
家族構成:横山さん夫婦2人 娘2人(中学3年生・小学2年生)
マンション情報:東京都内 駅から徒歩15分 築年数:52年 5階建ての4階
広さ約50平米 間取り3DK

家族4人で暮らす50平米の部屋の活用方法とは?

「街の木ものづくりネットワーク」の事務局に勤める横山恵さんは、都市部にある伐採木の活用や、昔から街にある木に愛着を持ってもらう活動をしています。住まいの方も、都内に昭和40年代に建てられたマンション(生まれ育ったのもここ)に今でも住み続け、愛着を持って暮らしています。4人家族では手狭と感じてしまう50平米の部屋に通してもらうと、不思議に窮屈感は感じられません。部屋にたたずむとレトロなインテリアに囲まれて、まるで「おばあちゃんの家」にタイムスリップしたような心地よささえ感じてしまいます。

では、どんな間取り遣いになっているのでしょう?

かつては3DKでしたが、生活導線をよくするために、ダイニングに隣接する洋室の扉を取り外し、2LDKにしています。ダイニングと洋室をひとつなぎにした10.8帖のスペースは、食事をする場、恵さんの仕事や趣味をする場、ご主人の寝室として使用。生活に必要なほとんどのものが揃えているので、生活導線が短くて済み、何をするにも便利だとか。

(左)間取りbefore 
(右)間取りafter

他の2つの和室部屋は、1つは受験生の長女の勉強部屋兼納戸として使い、もう1つは恵さんと娘2人の、「寝室+次女の遊び場+家族のクローゼット」として使用。年の離れた姉妹のプライベートも確保させているので、完全な個室でなくても、長女、次女とも不満はありません。

「私はここで、6人家族で育ったので、狭さに慣れているのかもしれません。広い家にも憧れはありますが、きっと引っ越しても家族でくっついて生活をしているのかも」と恵さん。横山家にとって部屋の広さは、好きな家族や物に囲まれながら、居心地よく暮らせていれば、それほど大きな問題ではないようです。

扉を取り払い広くなったリビングに、恵さんの仕事机を設置。キッチンだけどテレビも置くなど、既成の間取りにこだわりません。

場所を取りがちな足踏みミシンは、恵さんのお気に入り。広くないと置けないと考えがちですが、空きスペースを上手く活用して、置き場所を時々循環させています。

次女の遊び場兼家族のクローゼット。長女3歳の時のクリスマスプレゼントのキッチンセット(上写真右)は、今は次女が使用。一つの物を姉妹で引き続いて使うので、大きく物の配置を変えることはありません。

納戸として使用していた部屋を、次女が生まれたタイミングで長女の勉強部屋兼納戸に変更。部屋の使い方を柔軟に変えることで、プライベートを確保できる空間もつくれます。

しかし、子どもが大きくなれば、必要な物も増えていきます。恵さんも今の生活で、唯一の悩みの種が、8歳差の娘たちの不要になった物の収納場所。それでも「広い家に引っ越しをするほどの不満もない」と言い切れるのには、家族の決め事があり、暮らしの中で実践しているからです。

家族の5つの決め事が、今の場所に住み続けられる理由

恵さん家族の暮らしの中の5つの決め事について、教えてもらいました。

①家具は低い目線に収まる必要最低限な物だけにする

衣食に関しては必要最低限の物だけにし、圧迫感のある大型の洋服ダンスや食器棚、ソファーなども置きません。目線が低くなるよう、オールフラットな状態にしておきます。

家族4人分の食器は、この小さめな食器棚に入っているものだけ。来客があった時は少し困りますが、家族の生活には充分な量です。引き出しにはゴミ袋のみ収納。

②欲しい物はじっくり吟味してレトロな物で揃える

壊れても、直して使えるところまでとことん使い、必要な物を買うときは、納得がいくまで考えます。買うときの基準は“カワイイ”こと。家族共通で使えるものは、“レトロ”な物以外はなるべく買いません。ですから、インテリアとして部屋に統一感が生まれ、狭い部屋に物がたくさん集まっていても窮屈さが感じられません。レトロな物の温かみあるデザインが、部屋の雰囲気を和ませ心地よくさせてくれます。

子どもができたときに、急きょ購入したビンテージな炊飯器。壊れてもご主人が直し、使い続けています。

ゴミ捨て場に捨ててあった年代物のストーブ。持ち主の承諾を得て譲ってもらい、直して使っています。

赤い冷蔵庫は、恵さんが学生の時に購入したもの。今も壊れず、コンパクトな部屋にちょうどいいサイズなので、現役で活躍しています。

③インテリアに合ったDIYをひと工夫!

住みやすくするために、棚を作ったり壁紙や玄関シートを張り替えたりしますが、インテリアに合わせるように工夫をします。

障子戸を取り払ったかもいには、マスキングテープを飾っています。残ったかもいも、好みの物の飾り棚として、上手く活用しています。

カーテンレールに板を渡して設置した鍋置き場。見せる収納をすることで収納力もアップし、好きなレトロ感を出すポイントにもなっています。

④欲しいものは空き場所を作ってから

何年も着なかった服や趣味ではなくなった物は、思い切って捨てます。欲しい物があれば、まずは空き場所を作り、今ある量を増やさないように意識して生活します。

家族のクローゼット。ここに入る量で調整します。

⑤ちゃぶ台一つで片付けの習慣をつける!

リビングダイニングの真ん中に置くちゃぶ台は、食事や勉強用など兼用にするので、食べたら片付け、勉強したら片付けと「片付けの習慣」をつけています。子どものしつけにもなり、部屋も片付くので一石二鳥です。

次女の勉強部屋にもなるので、机の上は常に片付けるように心がけています。

大切にする心が住まいへの愛着を育む

恵さんの部屋を訪れて感じたのは、狭さや古さは暮らし方によってはメリットに替わること。住まいへの愛着を育むこと――狭い空間だからこそ思いついた部屋や物の使い方は、大切にする心や片づけをする習慣となります。古さには温かみがあり、お気に入りの物に囲まれるように部屋は心地いい空間になります。「ずっとここに住みたい」――恵さんの子どもたちの言葉に、それは裏付けされています。
住み心地良さの条件は、自分でつくっていくのかもしれませんね。

(文:Loco共感編集部 北村愛)

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