10年後のマンションはどうなっている?未来予想図~マンションマニアさんの住まい談義vol.6~

マンション・ラボ編集長・伊藤が、人気の評論家マンションマニアさんにお話を伺うシリーズ第6弾・最終回は、「10年後のマンションはどうなっている?未来予想図」です。
マンション業界の動向を研究し続けてきたマンションマニアさんと一緒に、未来のマンションの展望を語っていきたいと思います。

耐震、多彩な共用施設、ここ10数年でマンションは劇的に進化した!!

伊藤
ここ10数年でマンションは、ハード面、ソフト面を含めて、劇的に進化してきました。
地震や火災に強い構造となり、共用施設では街に開いたコミュニティカフェを運営しているマンションまであります。

マンション共用施設でコミュニティカフェを運営!プラウド国分寺に見た地域コミュニティにおけるマンションの可能性

伊藤
24時間コンシェルジェや宅配ボックス、イタリアンレストラン、カフェまでがマンション内にある。まるで子どもの頃に夢みた未来社会の住宅みたいな気がします。

600世帯の高層マンションの超・ご近所コミュニティに学ぶ交流&カイゼン術

マンションマニアさん
ハード面では進化しきった感もありますが、いかに長く住めるマンションとなるか、躯体や構造面での耐久性や安全性の進化はこれからも続いていくでしょう。

伊藤
ハード面は安心ですね。ソフト面も、たとえば昔は届く荷物に時間を合わせていたけれど、いまやこちらの都合に合わせて荷物が受け取れる。さまざまなマンション向けサービスが、住民のために、どんどん便利に使いやすくなっています。

マンションマニアさん
10年後は、AIやIoTも含めて、ソフト面の充実がどんどん進んで、「選ばれるマンション」かどうかの鍵となっていくのではないでしょうか?

室温、空気、水、マンションの住環境はどんどん進化していく?

マンションリフォームに新トレンド?空気環境からリフォームするという新発想

伊藤
ソフト面の進化といえば、三菱地所さんの「新マンションエアロテック」という、24時間365日、マンションの各部屋のすみずみまで換気しながら快適な温度を保つという空調システムを取材しました。
エアコン不要で、マンションの部屋まるごと1年中最適な温度環境にしちゃって、春先の花粉までシャットアウトしちゃうって、「神空調か?」って思いましたよ。
いまでもマンションは気密性が高くて温度差が少ないですが、温度設定やきれいな空気環境という面で、どんどん進化が期待できますね。

マンションマニアさん
そうですね。各戸のキッチンに浄水器があるのはいまや普通ですが、棟全体に浄水設備が導入されているマンションもあります。面倒なカートリッジ交換のメンテナンスも全体の装置で業者がやってくれるから、安価で時短になります。
水、室温、空気などの室内環境の整備は、どんどん進化していくでしょう。

伊藤
vol.1で話していただいた、マンションの3つのトレンド「シェア・可変性・時短」が、さらに進化していくんでしょうね。

新築マンションの3つのトレンドとは?~マンションマニアさんの住まい談義vol.1~

1戸に1台、AI搭載ロボットがもれなく付いてくる未来!?

マンションマニアさん
これは現在の事例ですが、専用アプリを搭載したタブレットを、1戸に1台無料配付している新築分譲マンションもあります。防水タブレットでお風呂でもWi-Fiにつながって使えて、スマホからもエアコン・照明の操作ができます。
将来は、このようにIoTやAIがますますマンションに浸透していくでしょうね。

伊藤
そういえば、vol.3で「一家に1台、部屋付きロボットがあっても良さそう」とおっしゃっていましたよね? あれ、いいですよね。未来からやってきたネコ型ロボットみたいで(笑)。

マンションのIT化が資産価値を高める!?~マンションマニアさんの住まい談義vol.3~

マンションマニアさん
ソニーのペットロボット「aibo」も復活しましたしね。
でもマンションのサービスをすべて任せるなら、ロボット執事みたいなのがいいでしょうね。ソフトバンクの人型ロボット「Pepper」君の大型版みたいなのかな。

あなたは、どんなロボット執事が部屋に常備しているといいですか?

伊藤
小さいお子さんの相手をしたり、シニアの見守り兼お喋り相手になってくれるといいですね。

マンションマニアさん
現在でも、お子さんの見守りという意味では、スマホを持ったお子さんがエントランスを通ると、親御さんに通知が行くという見守りサービスがすでにあります。
専有部にカメラを設置してお子さんやペットを見守りたいというニーズもありますし、AI ロボットの導入は、マンションのセキュリティ面の進化にもつながっていきますね。

お皿洗いは、ロボットじゃなくていいかも……。

伊藤
ついでに、食事の後片付けロボットや、遅く帰宅したお父さん向けにおつまみを用意してくれる晩酌ロボットなんてのも出てこないかなあ。

購入予定者が、マンションの仕様を決める!?

マンションマニアさん
最近見たマンションでは、共用施設のコミュニティルームの用途を、購入者の投票で決めるというものがありました。確か、BBQエリア、ピザ釜、砂場のうちどれにするか選べるというものでした。

伊藤
購入者の意見が計画内容に関わるって良いですね。いままでは、出来上がった計画から選ぶしかなかったけれど、未来のマンションはますますユーザーフレンドリーでカスタマイズできる方向に向かうとおもしろそうです。

マンションマニアさん
コーポラティブハウスでは購入者が大きく計画に関わってきますが、大規模マンションでも、女性5,000人のアンケート結果やワーキングママの座談会の意見を取り入れて設計されたものが出てきました。子育てママ目線でよく考えてあります。
未来の新築分譲マンションは、こんな風に特色がある、個性的なものが増えてくるかもしれませんね。

伊藤
中古マンション市場もストックが増えていきますしね。やっぱり、きめこまかなソフト面の充実が差別化になるのかな。

マンションで「稼ぐ!売れる!仕組み」づくりを考える時代へ

マンションマニアさん
もうひとつ、マンションの管理組合さん自体が、積極的にお金を稼ぐ仕組みや、空室をPRして売れる仕組みづくりを考えていく方向も進むでしょうね。

伊藤
その意味でも、vol.4やvol.5で話したようなマンションのホームページやSNSからの情報発信が、ますます重要になっていきそうですね。

マンションをアピールせよ!ホームページやSNSで情報発信時代へ~マンションマニアさんの住まい談義vol.4~
マンションの履歴書・部屋の履歴書が資産価値向上に役立つかも!?~マンションマニアさんの住まい談義vol.5~

マンションマニアさん
最近は、法人化されている管理組合さんも増えてきました。マンションの管理組合さんが、企業のような経営的視点で、ご自分たちのマンションの資産価値を向上させるために積極的に取り組んでいるケースも多くなってきました。こうした管理組合さんは、ホームページから空室や賃貸情報も公開されて、うまく活用していらっしゃいます。
資産価値向上だけが目的になっているのではなく、自分たちの住まいを、自分たちの手で、よりよくしていきたいという思いがある管理組合さんがやっぱり強いと思います。

多世代に好まれるマンションへ進化

マンションマニアさん
これからはいかに「多世代に好まれるマンション」であるか、ということも重要になってくる気がしています。
子育て世帯の子どもが巣立っていったあと、マンションの経年化と共に住民が高齢化していくのではなく、お子さんたちが「巣戻り」してきたくなるような多世代に魅力的なマンションを目指すのが未来型志向なのかな、と。

伊藤
「多世代志向マンション」っていいですね!

マンションマニアさん
共用施設も可変性のある仕様にしてあれば、キッズルームも多目的ルームに使えます。シニアに優しいバリアフリー設計であれば、キッズにもシニアにも普通の人にも使いやすい。未来のマンションの共用施設も、可変性がキーワードになってくるのではないでしょうか。

伊藤
未来の「多世代志向マンション」は、マンション内の住み替えも簡単に手続きできるといいですね。
先日、生前整理でマンションに住み替えた方お二人に取材しました。
お二人共、子育て時期は広い一戸建てやマンション、プレシニアやシニアになったらアクセスが良い立地の少しコンパクトなマンションに住み替えて、趣味の活動にイキイキとされていていい感じでした。年代に合わせて、住まいのサイズを変えていくのって素晴らしいなと感動しました。

生前整理でマンション住み替えに成功!第二の人生を豊かに暮らす体験2事例

伊藤
子育てが終わったご夫婦が少し小さい部屋に住み替える、親子で部屋をチェンジするなど、同じマンション内での住み替えやエクスチェンジし、買い替えがもっと簡単にできていくといいですね。親子同士の近居もしやすい。
未来は、多世代の集住型マンションを目指すのがコミュニティにとっても地域にとっても役立つ気がします。

マンションマニアさん
そうですね。未来のマンションは、「ロボット執事」と「多世代志向マンション」がキーワードかもしれません(笑)。

伊藤
マンション・ラボとしても、マンションにおけるAIやIoTの可能性について、これからどんどん追求していきたいと考えています。
6回にわたってマンションマニアさんにお話を伺って、我々もとても勉強になりました。
どうもありがとうございました!

マンション評論家 マンションマニアさん

mannmani
年間約80件、通算800件以上のマンションのモデルルームを訪問してきたマンション評論家・マンション購入アドバイザー。18歳からモデルルームに通い始め、20歳で初めてマンションを購入して以来、6回のマンション購入経験がある自身の体験を活かし、2011年のブログ開設以来、公平な立場で分譲マンション探しのアドバイスを行う。不動産関連メディアの記事寄稿、コンテンツ協力など多数。

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2018/03/02

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