家庭にあるものでマンションの防災対策—水・調理・掃除・衛生を最小限の日常用品でまかなう

一般家庭にある、ごく普通の日常用品に、災害時に大活躍してくれるものがあります。
災害時に水・調理・掃除・衛生面をまかなってくれるグッズをピックアップしました。

水—家族分の飲料水を備蓄

[地震対策・水の備え]マンションで1家族に必要な飲料水の備蓄量は?

最近はウォーターサーバーを使用しているご家庭も多く、こうした飲料水の備蓄が、災害時の貴重な飲料水になるという意識は一般に浸透してきているようです。

ところで、ご家族が7〜10日間マンション内被災生活を過ごすことになったら、どの位の飲料水が必要なのか?その分量を事前に知っているだけでも、その後のストックへの意識が変わってきます。ぜひ家族分の飲料水ストックの計算はしておきたいものです。

お住まいのマンションの給水方式によっては、受水槽から水を使用できる場合もあります。管理会社に確認して停電時でも水道が使用できるのかどうか、知っておくことも大切です。

災害時の対応が変わる!マンションの給水方式の違いをご存じですか?

最近は、バケツを持っていないご家庭が多いようです。
給水車から水を受け取る、排水管が使えるようになったらトイレの水を流す、洗顔や手足を洗うなど、大きなバケツがあれば災害時に役立つことはたくさんあります。折りたたみ式のバケツや、蓋付きのケースとしても使える頑丈なバケツなども市販されていますので、ぜひ大きなバケツは持っておいていただきたいもののひとつです。

調理—ポリ袋クッキングにも役立つカセットコンロ

国崎流「流通備蓄」のススメ:災害時にカセットこんろを!

私が代表を務める一般社団法人危機管理教育研究所(外部リンク)では、防災クッキングアドバイザーの講師の方々によって、災害時に最小限の水や火で調理できるポリ袋クッキングなどを始めとした災害食のアイデアを広めています。災害時こそ、温かい食事が疲れをとってくれます。

電気やガスが使えない状況下では、カセットコンロが大活躍します。ふだんからカセットコンロとカセットを少し多めに備蓄しておくことで、マンション内被災生活での「食」を豊かなものにしてくれます。

掃除—粘着クリーナー、ホウキとチリトリ

掃除機が使えない災害時には、昔ながらのホウキやチリトリが大活躍します。現代では常備しているご家庭は少ないと思いますが、いまはお洒落なデザインのホウキやチリトリがインテリアショップで販売されています。

家庭にあるものでマンションの防災対策—粘着クリーナーでガラス破片を除去

ホウキやチリトリがないご家庭でも、粘着クリーナーはあるはずです。粘着クリーナーは、モノが散乱した室内で、細かなガラス破片やチリを取り除くのに役立ちます。交換用の粘着シートを少し多めにストックしておくとよいでしょう。

衛生—液体ハミガキ、消臭剤、クレンジングシート

防災用品に液体ハミガキを!被災時にも口腔保健(オーラルケア)が大切

被災生活でのオーラルケアの重要性は、上記の記事で紹介させていただきました。口腔ケアの怠りから、誤嚥性肺炎などの呼吸器感染症を引き起こす高齢者もいらっしゃいます。

水が自由に使えない状況でも使える液体ハミガキや洗口液が常備されていれば、マンション内被災生活でもきちんとしたオーラルケアができます。ふだんからご使用であれば、少し多めにストックしておくことで、立派な防災備蓄になります。

消臭剤は、災害用トイレ使用時にも役立ちます。

女性の場合は、ふだんからメイク落としシートを使っている方も多いと思います。最近のメイク落としシートには、美容液成分を配合したものや洗い流し不要といった高機能なものがあり、被災生活中に顔をさっぱりとさせるのに役立ちます。

災害時には「何かあったらこれが使える・代用できる」という想像力が大切

災害用トイレなどは別として、特別な防災用品だけが防災グッズではありません。
上記に挙げたように、ふだんから使っている日常用品が防災時にも使えるということを知っていれば、少し多めに備蓄しておくだけで「流通備蓄」ができます。

災害時には、「何かあったらこれが使える!これが代用できる!」という想像力が大切です。そのためにも、何がどう使えるのかについて、いつも考えておくと役立ちます。

食べながら備える!国崎流「流通備蓄」のススメ

2018/02/08

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所


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